ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

芭蕉の〝夏座敷〟の句

2019年12月16日 | 俳句

  今日は天気予報通り夕方から雨になって、どんよりした一日でした。午後からはリハビリへ。行ける時に行っておかないとまた何やかやで行けなくなってしまいそうなので。リハビリは週3日を続けるのが一番いいとは先生に言われているのですがなかなか…

 リハビリの始めと終りにはいつも血圧を測ります。このところ高くなっているのが気になっていたのですが、今日は正常値で何となく気分がいい!以前高くなったのでお医者さんから毎日自分で測りなさいと言われて、血圧計を買い測っていたのですが、異常があまりでなくなるとだんだん面倒臭くなってそのまま…。他の方のブログで毎日几帳面に書いていらっしゃるのを見ると…フウ~ンと参考になります。でも日々違いますよね。ワタクシ、若いときは低血圧で朝がとっても辛かったです。高い方が100を切っていましたから…

 母は低血圧、でも父は高血圧で薬を飲んでいましたし、脳梗塞にもなりましたから、どちらの遺伝子も持っているのでしょうか?このところ時々150台~90台が出たりするのでビックリ!怖くなってまた測ったりすると140~80に下がっていてホッとしたり。今日は127~76で、これぐらいが今の私のベストなんです。お医者様に相談しても問題なしといつも言われ…ホント?

 血圧の薬は飲み始めたら止められなくなると聞いたことがありますが、これは本当でしょうか?ちょっと不安。

 ところで、昨日の芭蕉の〈山も庭に動き入るるや夏座敷〉という句、これは角川大歳時記からなんですが、〈山も庭も動き入るるや夏座敷〉というのがネットで目に入りビックリしました。私が書き間違えたのかと思って…

 ちょっと説明すると、この句は『奥の細道』の旅で那須の黒羽に門人の秋鴉(しゅうあ)を訪ねたとき詠んだ挨拶句です。秋鴉は黒羽の館代浄法寺図書高勝で俳号は桃雪。

 奥の細道へ随行した曾良の『俳諧書留』には〈山も庭にうごきいるゝや夏ざしき〉とあり、「秋鴉主人の佳景に対す」と書いて、 更に「浄法寺図書何がしは、那須の郡黒羽のみたち(御館)をものし預り侍りて、其私の住ける方もつきづきしういやしからず。地は山の頂にさゝへて、亭は東南のむかひて立り。奇峰乱山かたちをあらそひ、一髪寸碧(いっぱつすんぺき)絵にかきたるやうになん。水の音鳥の声、松杉のみどりもこまやかに、美景たくみを尽す。造化の功のおほひなる事、またたのしからずや」とあります。しかし、『雪まろげ』に載せてある句は〈山も庭も動き入るや夏座敷〉と。

 これは、単純には「に」と「も」の一字の違いですが、「山も庭に」だと庭は動いていませんね。しかし「山も庭も」とすると庭も動いているのです。前句でも「山も」とは言っていますから山以外のものも入っているのでしょうが、庭は入れなかったんですね。そうすると〝山などを庭に〟入れたようになって、夏座敷が少し離れてしまいます。ここは夏座敷が主役ですから〝山も庭も〟他にもと見える景色は全て座敷の夏らしさを引き立てているのだと。ここの自然全てが夏座敷のものでその素晴らしさを褒めて詠んだんですね。暑苦しいものは全て取り払って涼しく設えられた夏座敷だったからこそ言えることなんです。これが俳句の一翼を担う〝挨拶句〟というものなんです。

 このように、一字一句も疎かにせず、また出来たからといってそれで満足しないで、いつもよりよいものを追究して推敲に励む。あの俳聖の芭蕉にしてもですから、私たち凡人はガンバルしかないですよね。エエッ、凡人じゃないですって!恐れ入りました。

 写真は、我が家の〝金柑〟、これも晩秋の季語なんです。数は少ないけど大きな実が生りますので、金柑ジャムにして毎年食べます。

 

 

 

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