ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

第6回目の〝きらら俳句教室〟

2020年10月18日 | 俳句

 昨日は前夜からの久し振りの雨で…朝天気予報は?と見てみると、9時から12時まで傘マーク、それ以後曇り時々晴れだと…。ウウン、どうしよう?午前中のきらら俳句教室は…

 いつも前半の1時間は公園内を歩いての吟行ですから、雨の中傘をさして歩くのはどうかなあ…。イヤイヤ俳句は〝雨もまたよし〟ですもの。心配ないわ。雨の句を詠めばいいんだし…と、傘を持って9時にきらら浜自然観察公園へ出かけました。

 駐車場に着いて、降りようと…見ればもう傘をささなくてもいいほどのわずかな雨粒。一応傘は持って行きましたが教室に着く頃はもう要らないくらい。これなら帰りに傘を忘れないようにしなくっちゃ!そう、私よく忘れるんです。ここでは取りに来るのも遠いので1ヶ月の間…困る!

 今回はYさんとHさんがお休み…それで今月の参加者は12名でした。

 先ず出かける前に久し振りの雨についての話など…

 雨は年中降りますので、俳句に詠むときは、これは「秋の雨」ですね。でも、雨でもいろいろな言い方があります。「秋雨」と書けば〝あきさめ〟。降り続く長雨なら、「秋霖(しゅうりん)」や「秋黴入(あきついり)」と。また、〝今日のようにパラパラッと降る小雨は時雨(しぐれ)と言いますが、時雨は初冬の季語なんです。だから「秋時雨」と詠みましょう〟などと、解説したらなんとこの日の投句の6句がその雨の句でした。

 外に出て吟行するときはもうすっかり晴れて青空だったんですよ。ついでに私が〝晴れ女〟だということも宣伝したりして…アハッ

 でも、納得して頭にすっと入った季語はきっと忘れないでしょうから、これから句を詠む時はそれが生きてきます。だから初心者が俳句を詠むときは、できれば季語を実感し、その実感した季語を用いるようにすると、きっといい句が詠めるようになると思いますよ。ガンバって!

 池には前月よりかなりの鳥の姿が見えました。オオバンにヒドリガモ、ホシハジロなど…あとは双眼鏡がないのでちょっと…。この写真じゃ分かりませんよね。ゴメンナサイ!

 でも、先月私が詠んだ俳句…〈福相の初鴨とらへ遠めがね〉などの話をしながら、ぶらぶら…

 その内いつものコースで、カニがゾロゾロと…よく見ると赤手蟹(あかてがに)です。久し振りに雨が降ったので出てきたのでしょうが、誰かが〝湧いて来るみたいね〟と。そこですかさず〝蟹は夏の季語なのよ。でも食べるマツバ蟹やズワイ蟹は冬。宇部の名物のワタリ蟹は「ガザミ」といって、これは夏なんです〟と、説明する私。勉強する機会はどこにでもあります。

 写真の、蟹の下は苗代茱萸(なわしろぐみ)の返り花。春の季語なんですが、この前の台風でビックリしたようです。次は背高泡立草、これは秋。最後の実のようなのは何か分かりますか?私も知らなかったのですが、屁糞葛(へくそかずら)の実で、これをリースに飾ったりするんですって。ヘエッ、やっぱり勉強になりますね。今月の収穫!

 しかし、今回のイチオシはナント言っても団栗(どんぐり)でした。ここでも勉強です。

 俳句では〝木の実〟というのがこの団栗などを指しますが、秋の季語です。でも、木の実は、柿や栗などの果実を除いたもので、食べられるものも食べられないものもいっさいを含めた樹木になる実の総称なんです。団栗の方は…と言おうとすると、レンジャーのNさんが、〝ブナ科の櫟(くぬぎ)、楢(なら)、樫(かし)などの落葉樹の果実を総称して、団栗と言うんですよ〟と、詳しく説明してくれました。

 そこで見つけた団栗を見比べて…先月目を付けていた〝椎の実〟を早速みんなで拾って試食です。最初恐れていた人も〝みんなで食べればコワクナイ!〟と…。みんなそこから離れようとせずに、もう拾いまくって…、(笑)

 その結果が、〈椎の実を沢山拾ひ迷ひけり〉(どうやって食べようかとかで…)や〈椎の実を一人拾へばみな続き〉、〈団栗や愛でる掌(て)のあり喰ふ手あり〉などと、成果が表われました。

 ちなみに、椎の実にも二種類あって、拾ったのは、卵形で先の尖った〝スダ椎〟の実。もう一つは、小粒で丸みのある〝ツブラ椎〟の実ですが、これはありませんでした。どちらも生で食べられますが、煎って食べるととても香ばしくて、きっと子供の頃が懐かしくなりますよ。

 ところで、レンジャーのNさんに、〝本当はここの植物などは採集してはいけないんですが…僕が認めたということに…〟と言われ、〝いや、これは体験学習ですから…〟と、みんなで大笑い。

 今月の最高点句は、〈雨あとを滴ってをり萩の花〉でした。ホントに今日の萩の花は一番の見頃のようで、雨が上がったばかりの雫を付けてたわわに咲いていましたね。また、秋時雨や団栗でなく、萩の花を詠んだ人が少なかったのも正解でした。Kさん、オメデトウ!

 終わって帰るときは、もう快晴!傘、傘…と忘れませんでしたよ。でも、先に帰った人が戻って来るのが見えて、〝もしかして傘?〟と聞くと、〝ハ~イ!〟ですって。

 それでは、みなさま来月にまたお会いしましょう。お疲れ様でした。

 写真は、ビジターセンター、ほら快晴でしょう。帰る道にも赤手蟹さんが…。駐車場の出入口にも看板がありました。〝自然のマナーを守りましょう〟と、…ハ~イ!

 


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4 コメント

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季語 (fukurou)
2020-10-19 09:37:42
ちわき様
おはようございます。
俳句って季語が入るから俳句なのですね!
季語って新しく作られていくものですか?
それとももう昔からの決まったものがあって、それを踏襲していく?
俳句のこと少しずつ勉強していきたいと思っています。
特に季語と言う物に興味があります。
返信する
Unknown (ちわき)
2020-10-19 10:39:56
fukurouさん、お早うございます。
今は大阪に戻られて、このブログ見て下さったのですか。
コメントも有難うございます。
季語に興味を持ってもらって嬉しいです。開田の自然は季語の宝庫でしょうし、都会の大阪といえども同じですよ。
季語とは、連歌の時代から踏襲されてきたものが殆どですが、時代とともに死語になって消えていったものと、時代の流れで生れてきたものがあります。
芭蕉が、一生に新しい季語の一つでも残せたら本望だというようなことを言い残しています。
現代は進化が早い分だけいろいろなものが輻輳していますが、季語として認められるためには、俳句の人だけでなく日本の人々の…万人とまではいいませんが、あらゆる分野の人にある程度認められてのことです。亡くなっていく季語と生れる季語とを比べたら…亡くなる方が多いでしょうか。日本の人口と一緒かな…(笑)
fukurouさんも季語になっていない植物などを見つけて〝生きた証〟を残されたらいかがですか?
そのためには先ず俳句を詠まなくっちゃ!アハハハ…
返信する
言葉 (風の盆)
2020-10-19 15:27:51
>芭蕉が、一生に新しい季語の一つでも残せたら本望だというようなことを言い残しています

言えるな
言葉、新しい言葉は広く世に渡らなければ、広く認識されなければ残らない

広辞苑の編集では喧々諤々の議論であるとか
そういう意味では明治の初年代、西周たちがせっせと日本語を作った。前例がないので自分で考えて作ったな。学者冥利に尽きるな。概念、論理、思惟、思想とか現在の日本語の原型を作ったな

まあ、芭蕉のはるか後の時代だが

>背高泡立草
五木寛之の話だと、外来種
筑豊のボタ山では、またたく間に増えたと
しかし、ある時を境にして増えない、増加しないと
何故だか分からない

雨か
色々な名前がある
雨雨ふれふれもっと振れ
雨の慕情もあったな
欧陽菲菲かな

タイガースの世に出た雨
雨がしとしと日曜日 と

結核を患った吉行淳之介は「驟雨」で世に出た
タフな男だったな
返信を入れておいた




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Unknown (ちわき)
2020-10-19 20:45:07
風の盆さん、こんばんは!
返信拝見しました。有難うございます。
山桜の出始めの葉は殆ど赤茶系で若葉もしばらくはそういう色をしていますよ。そのうち緑になって〝葉桜〟の頃は青々していますが…。もちろん例外もあるかも。
花の色も真っ白から薄桃色がかったものなど…。最近は品種改良が進み、いろんな名前の桜がありますが、もともとの原種の山桜は4種類だそうですよ。
以前〝オゴオリ桜〟について書いたことがありますが、あれも昔からあった山桜ですが、調べてみたら新品種だったとか…。
〝背高泡立草〟は外来種…帰化植物で、特に戦後輸入物などに種が付いて入ってきてあっと言う間にはびこりましたね。その頃はぜんそくや花粉症などの原因だといわれて、目の敵にされていましたが、いまはそれが誤解だったということで、誰も騒がなくなりましたもの。
空き地や休耕田が増えて、それに乗じてあれよあれよと増えましたが、今はもう繁殖し尽したからそれ以上は増えないのかも…
雑草にしても花にしても日本古来の原種というのが減って、絶滅危惧種としてレッドーデーターブックに記載されるものが多いと。
地球温暖化がそれに拍車をかけて、異常気象も加わって…
これから先のことはもうどうなっていくかは分かりませんね。
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