ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

今日のお題は「麦茶」

2017年07月18日 | 俳句

 今日は句会でした。朝から曇りで、段々空が真っ黒になってきて…雨がと思いきや、今度は日が差してきました。洗濯しようかどうしようかと悩んでいましたが、大丈夫そうなので思い直して、洗濯して、それを干してから出掛けました。家に戻って夜のテレビを見ていたら東京では雹(ひょう)が降ったというニュース、こんなに大きな…と手に持って見せていましたが、今時の天気はホントに何が起るか分りませんね。コワイ、コワイ!

 今日の兼題は「麦茶」。夏の季語で本題は「麦湯」です。江戸時代の末に麦湯売りの屋台が出現して、明治になって家庭でも作られるようになったもの。だから昔の例句は殆ど出ていませんでした。

   惜敗の手が次々と麦茶取る   奈良文夫

 「惜敗」というからには、何かのスポーツ、例えばラグビーやサッカーのような、いや野球などでもいいけど、とにかくここは多人数でする野外のスポーツがいい。接戦の末に負けた悔しさが「惜敗の手」に感じられる。男の逞しく日焼した手が次々と麦茶に伸びてきて、そこだけがクローズアップされるというような場面で、そこには日焼の色と麦茶の色が重なって余計に暑さが感じられる。私もこんな句が詠んでみた~い!

 我が教室も負けてはいませんでしたよ。ここに載せると投句出来なくなるので書きませんけど…。

 ちょっと問題になった句を見てみましょうか。〈麦茶飲むグラスの底の空青く〉ですが、

 「どうやってグラスの底が見えるの?」「グラスを傾けて…」「麦茶が顔にこぼれない?」「エエッ!飲んでしまってるからもう…」「でもこのように詠んだら、そうなりますよ」と、こんなやりとりをしました。(笑)

 「麦茶飲む」が今で、「グラスの底の空青く」も今、同時進行ということで、おかしくなるのです。だから「麦茶飲みし」などと言わなければいけないのですが、それでは報告臭くなるし…と、作者も考えたそうで、「飲んでまったことが分る言い方はないんでしょうか?」と。

 そうなんです。そこに気が付けばまず第一段階はクリアです。次は「グラスの底」が相応しいかどうかということ。要するに、底からしか空が見えないのかということなんですが、麦茶が空っぽになったので透けて見えたということなら、底に限らなくてもいいのではというのが私の意見です。それで、次のように。

   麦茶干すグラスに透ける空青き

 でももう一歩ですので、これを推敲すると、最終的には次のようになりました。

   麦茶干しグラスを透ける青き海 

 いかがでしょうか。こうすると、場面は海岸…海の家とか海水浴場とか、そこで麦茶を飲んで空っぽになったグラスを通して海を見ているということになりますね。リズムよく締りもでてきて前句よりよくなったでしょう。

 夕方また、黒雲が湧いてきて、今にも雨が降りそうになったので急いで帰りました。だって、洗濯物が…

 でも、大丈夫でした。まだ明るかったので、ブルーベリーを収穫したんですが、今年は結構成っていましたよ。ホラ!これ見て下さい。 おいしそうでしょう!

 

コメント (2)
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