Kappaさん、お待たせしました♪ 「フルマラソンの後半でペースダウンしない秘法」も、いよいよ本論に入ります。
先ずは、私がこの秋走った「湘南国際マラソン」と「つくばマラソン」の10Kごとのラップを見てみましょう。
距離 湘南 つくば
- 10K 58:54 57:34
- 20K 53:47 54:33
- 30K 54:53 52:21
- 40K 52:31 52:09 Best Lap
- FIN 11:50 11:35
- TOT 3:51:56 3:48:12
ここで注目すべきことは、両方とも「30-40K区間」でベストラップが出ていることです。本来なら、最もタイムが落ちるはずのこの区間でベストが出ているのは何故でしょうか?
ずばり、その答は「前半と後半で、走法を切り変えたこと」にあります。ここでは仮に前半を沈鱈(ちんたら)走、後半を全力(ぜんりき)走と名づけましょう。
- 沈鱈走 = 沈んだ鱈が、やる気無さそうに動くさまを表現。直立からゆっくり身体を前傾させてゆくと、自然に利き足が前に出る。この【蹴らなくても進む力】を利用し、極力「脚筋」を使わずに前進を続ける走り方。余り、スピードは出せない。
- 全力走 = 恥も外聞も無く、全身を使って力んで走るさまを表現。沈鱈走のときには徹底して温存していた「脚筋」が前進の原動力となる。この走法で長時間走ると、脚筋、特に下肢(ふくらはぎ)の筋肉が疲労・痙攣し易いので、要注意。
ついに秘密が明かされましたね~。フルマラソンのスタートは、沈鱈走で走り始め、ここぞと言う時に「フレッシュな脚筋をフル稼動させ」全力走に切り替えるのです。そのポイントは、ハーフのときもあるし、30Kのときもあるし、場合によっては35Kまで待つこともあります。要は、「ここから先は全力走で最後まで持つ」と言う確信を得たときです。
すなわち、前半のラップが遅いのは単に遅く走っているわけではなく、沈鱈走なのでスピードが出ないだけなのです。
このような走り方をするには、常に「沈鱈走」と「全力走」を明確に切り分けた練習が必要です。
沈鱈走は、充分時間を掛けて練習しないとなかなか会得できませんが、最近はランナーズなどでも「蹴らない走り」や「お尻を使って走れ!」といった特集が組まれていますので、よく読んで勉強しましょう♪
沈鱈走練習の最後には、全練習距離の20%程度を全力走に切り替えます。すなわち、30キロの練習の場合には、最後の6キロを全力走に切り替え、フルの最後の6キロだと思って全力で走りましょう♪
さらに、ハーフマラソンの前日には、少なくとも20Kの沈鱈走練習を行い、ある程度の疲れを貯めた状態で翌日のレースに臨みましょう♪
以上、基本的な事項のみ解説しましたが、ある程度は納得戴けましたか?信ずるものは、救われるかもしれませんよ(笑)。続編は、後日、また改めて!