Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

モリッシーの病気

2012-03-10 17:10:04 | Morrissey Interview

最近のモリッシーファンにゃ土日もありません。

なぜなら、RO69の短期集中モリッシーインタビュー1問1答が

土日に掲載されるからです。

 

今日掲載されたインタビュータイトルは

「モリッシー、あなたが罹っている病気とは何ですか?」

よく考えるとなんて失礼www

 

<質問>

たとえば、「スティル・イル」で歌われる、あなたをさいなんでいる「病気」

と、「スピードウェイ」で歌われるあなたが自分自身で受け止め、これからも

引き受けていこうと決意している「病気」は、同じ類のものなのでしょうか。

 

<回答>

それは違うんだ。「スピードウェイ」で言っている病気とは、

ぼくがメディアでいつも強いられてきた壊れたポジションについて

触れているわけで……どこにも居場所がなくて、ありきたりではないと

思われた人はそれゆえに狂っていると判断されてしまうことが

どういうものなのかということなんだ。

 

でも、「スティル・イル」における病気とはぼくが若かった頃に経験した

ことと関係していて、自分には根本的な選択権がないということが

受け入れられずにいて、そのせいで頭が病んでしまったのではないかと

思われていた時のことなんだね。けれども、もしぼくがあの頃自分の

周りの人たちから受けた説得をしっかり聞き入れていたなら、

ぼくは今頃もう死んでいただろうね」

  

(うーん、いまいち日本語訳がわかりにくい。原文で読みたい。)

 

でも、この1問1答はとても興味深いものです。

 

ドイツ盤の"Still Ill" ep。イギリス盤の"Hand in Globe" epと同じジャケ。

美しいですな。。。

 

ちなみに、上記インタビューにある"Speedway"における「病気」

は「sick」と表現されている以下の箇所です。

 

I've always been true to you
in my own strange way
I've always been true to you
in my own sick way
I'll always stay true to you

 

「sick」と「ill」は、アメリカでは同じような意味かもしれない、

というかアメリカ人が「ill」と表現するのを聞いたことがありません。

ふつう「病気」に対して使われるのは「sick」が多いみたい。

しかし、イギリスでは両方使われ、それぞれちょっと意味が違うと思います。

"I am ill"は、「私は病気だ」だけど

"I am sick" の場合、

「おえ~~~っっ」

というニュアンスになります。

 

だから、

 

I've always been true to you

in my own sick way

 

とは、

 「俺はあんたに、俺なりのキモいやり方だったけど

いつだってずっと正直だった」

ということになりますね。

 

この「キモさ」こそが「どこにも居場所がなくて、ありきたりではなく、

それゆえに狂っていると判断されてしまう」モリッシーの本質。

絶対にぶれない軸、ファンが

「モリッシー、あんたじゃなきゃもうダメなんだ!!」と思う所以です。

 

だからその本質が最後のたった5行に集約されている「Speedway」という曲が

わたしは好きすぎて、モリッシーのソロ作品の中でわたしのベスト5に入ります。

 

しかし、モリッシーは10~20代のころ自分には

「根本的な選択権がないということが受け入れられずにいて、

そのせいで頭が病んでしまったのではないかと思われていた」

時、本当につらかったでしょうね。

 

日本はとかく「出る杭は打たれる」国柄ですが、イギリスという国の保守性

も負けちゃいないんだと思います。まわりの忠告を真に受けて自分を矯正したり、

死なないでよかった!!そのまわりとの不協和音、「Still Ill」加減があったからこそ

今、威風堂々と、あ~~~んなかっこよく"Speedway"を歌えるんだと思います。

 

まわりのひとの忠告(イメージ)

 

「ほとんどビョーキ!!」

(往年の「トゥナイト」レポートにおける、

「ほとんどビョーキ!」という言葉が流行語

になった山本晋也カントク)

 

まわりのひとからのモリッシーへの中傷(イメージ)

 

●モリッシーの死にかけた心(イメージ)

 

 

そして「母さん、空から汚物が降ってくる」心境にいたる・・・と。

 

●かいなってぃーの

そんなモリッシーを救いたかった気持ち(イメージ)

 

モリッシーの「病気」はよく、太宰治の「それ」と比較されたこともありましたが

わたしは日本の詩人なら、萩原朔太郎が近い(ちょっと)かな~と思います。

スミスのジャケにも使えそうなイケメソ。

 

モリッシーというよりマーさんに近い、さくたろッシー。

 

 

かいなってぃーの好きな朔太郎の詩。

 

「猫」

まつくろけの猫が二疋、

なやましいよるの家根のうへで、

ぴんとたてた尻尾のさきから、

糸のやうなみかづきがかすんでゐる。

「おわあ、こんばんは」

「おわあ、こんばんは」

「おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ」

「おわああ、ここの家の主人は病気です」

 

「おわああ、わたしの下の主人は病気です」

 

「おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ!!

一生、ビョーキ宣言!!」

 

最後は、かっこよすぎる、先日のチリのViña del Mar 2012の"Speedway"

。。。酔いしれてくれたまへ★

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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kenちゃんさま (かいなってぃー)
2012-03-15 18:37:57
はじめまして!
読んでくださってありがとうございます。
The National Front Discoわたしも大好き
ですよ!!歌詞といい世界観がモリッシー
ならでは、と思います★

情熱だけでぶっとばしてるブログですが
よろしくお願いします。
返信する
私も好きです! (Kenちゃん@浦河)
2012-03-15 09:36:46
はじめまして。
Twitterから参りました。

私もMorrisey/TheSmiths大好きです。
The Smithsはもちろんん好きですけど、
ソロも好きで、
あまりらしくない曲かもしれませんが、
♩The National Front Disco♩が大好きです。
返信する
べるさま (かいなってぃー)
2012-03-12 22:47:09
わかってくれてうれしいです!!
…っていまにはじまったことじゃないけどwww
返信する
Unknown (belle_1)
2012-03-10 17:59:33
>『絶対にぶれない軸、ファンが

「モリッシー、あんたじゃなきゃもうダメなんだ!!」と思う所以です。』

そうです!ここが重要なんですよね!
返信する

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