KADOMIUMTANK ソフビブログ

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SkullHeadButtジャングルキング

2012年01月12日 | インディーズソフビ

 

 

スーパーフェスティバル58のマーミットブース、朝売りのサプライズアイテムはこの
「ジャングルキング」!(Skull Head Buttさんの製品)。
寒風吹く早朝の会場で卓上にヤツが登場したら「またゴリラ!」「何者?!」と
どよめきが起こったアイテム。
 
タコも朝の物販の抽選番号がヒトケタ台だったのでなんとか入手。
今回は眠い目をこすって行った甲斐があった。。。今回紹介する黒いジャングルキングは
タイプA。もう一体のタイプBは少し明るめのブラウンのブラシワークで部分的にメタリックブルー
が吹いてあるもの。

漆黒の天幕の向うから鎖に繋がれて聖林の都会で見世物にされるコング!
浴びる報道陣のフラッシュに興奮して次第に我を忘れ、制御不可能になっていく
暴走寸前の密林の覇者!神秘の巨猿は大都会のジャングルに解き放たれた!



猿モノの映画に詳しいヒトなら、ヤツの顔を見てすぐ連想するのは33年版の
人形アニメによりギクシャクと動いたあのコング。プリミティブな特撮ながら当時トーキーの
映画がまだ普及して間もないころの観客が全世界で驚愕したコングをイメージした
プロダクツとして作られたように見える。そう、荒々しい造形ながらそこに原始の未知の
パワーがみなぎる33年コングは永遠の野生のヒーローだ!
このジャングルキングはそのコングのイメージをもっとも受け継いだオリジナルゴリラソフビと
なることだろう。



顎が前方に突き出した造形も、人形アニメのコングがもつ造形のクセをそのまま
受け継いでいる気配。顔もただ凶暴一辺倒で押し倒すのでなく、どこかコミカル。
ソフビでなくラテックス製だったら中に骨格を入れて人形アニメ映画が撮影できそう。



ゴリラは顔の輪郭で陰影がはっきり付くので、手にとって見ると、角度によって
表情が獰猛だったり、哀愁が漂っていたりします。

プロポーションはゴリラアイテムの中でも意外にリアルに見える。
この通り手も長いです!

今回販売を行ったマーミット社の赤松社長も、33年コングはある程度映像ソフトが
普及してからの視聴という。タコも確か80年代頃にTVで見たのが最初だったカナ。
よく親父に、一番子どもの時に見て驚いたのは33年のコングだ、と聞かされながら
育ちました。当時の「映画の魔法」がもたらした衝撃はあまりあるものだったことでしょう。
しかし今回のSHBさんのアイテムを販売することに決まった際、マーミット赤松社長の脳裏
に去来したのは造形的に武骨な人形アニメーションのコングをフルに
ソフビプロダクツに置き換えたアイテムとして昨今インディーズソフビのセカイを席巻する
数々のゴリラソフビの中でこのジャングルキングはちょっと異彩を放つ存在感を放ち、
埋もれないゴリラアイテムとなるのではないか、という想いでした。

朝の物販会場でも、あたかも33年コングのNYのシアターで捕縛されたコングが興業師の
手により披露され、人々が息を呑んだ場面そのままの盛り上がりで、その想いは裏づけ
られたのではないでしょうか。

武骨なボディの中に生へのひたむきな執着を秘めて魔境の密林で獰猛な恐竜たちと
はてしなき闘いを繰り広げて生存してきた、ジャングルキング。
その瞳はつぶらでどこか未開のセカイに取り残されたものの物悲しさも映しだしている。

しかし一番星のモンキーマン、ぶたのはなさんの「ゴリラ」、HSさんのゴリラ獣×メカゴリラ獣、
製品未着ですがターゲットアースさんのロボットゴリラ、そしてこのSkull Head Buttさんの
ジャングルキング、細かいところではマーミットさんのパッキーやZOLLMENさんのメゴなど、
まだまだゴリラ&モンキーモチーフのプロダクツに取り組むソフビメーカーのリリースは続きそう。

なぜここまでゴリラアイテムが増えたのだろう。売れ線のモチーフというのでもない。
思うにこれはいわゆるブームではない。大括りでいってしまえば、猿こそがおもちゃである
ソフビという表現素材が持つ永遠の造形テーマなのだろう。
しかしその多くが、それぞれにイマジネイティブの源泉を持ち、微妙に立体化するネタも
巧い具合にかぶらないところでの棲み分けにもなっている。国内外に一定数存在する
ゴリラソフビファンにとっては毎回リリースアナウンスがあったときに新鮮味を感じ、
各社のプロダクツを見比べても楽しめるムーブメントとなっているのではないでしょうか。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (メガたぬき)
2012-01-12 22:50:42
どうも、こんばんは。
サル、ゴリとソフビは
不変の間柄というイメージが
ありつつも、そのものの魅力が
意識的にソフビになっているは
実はごく最近なのかもしれませんね。

このジャングルキングは、
造型がフェチで良いですね。
本場コングのミニチュアの雰囲気を
再現しつつ、
和製コング風のニュアンスも
込められているような気がします。

朝一番に、これが目の前に現われると
強烈でしょうね。
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Unknown (タコペッティ)
2012-01-13 10:26:59
>メガたぬきさん
おはようございます。
>朝一番に
朝売りの風景のことでご指摘なんでしょうけど、
寝ていたらこのジャングルキングが
起こしてくれたみたいな
風景を想像して吹いてしまいました。
おっしゃるように、33年版と和製コングの境目に
あるような存在ですね。
あと、顔が昭和の駄玩具によくあった
ビニールのゴリラなどにもありそうな感じです。
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