KADOMIUMTANK ソフビブログ

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後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

サンドイッチマンロボ×ボロット

2010年08月24日 | 特撮・SF



あいっかわらず暑いですね!

めげずにいきたいトコロです。
あついけど、面白いから、いい!ということにして(少し息が切れそう)
トイグラフさんの新作・東宝シリーズサンドイッチマンロボ。
ソフビも撮影で炎天下に出してたらこの日差しじゃ日焼けしちゃうぞ~。

じゃ黒けりゃいいダロ!つーわけで
こちらはワンフェスで販売されたブラックVER.

簡単にアンテナのところと目を吹いた感じの簡易塗装って感じですね。
実は会場で買ってなかったけどめぐりめぐって今は私の元へ。
現行品のソフビでも情容赦無くギコギコガシゴシ動かして遊ぶタコには
このくらいの気兼ねしないでいられる塗装のヤツがちょうどいいカモな。。。
それにしてもサンドイッチマンロボは黒成型色もけっこう映えますね。

あの、それはいいんだけど

4月に受注販売した正規のファーストVER.がまだ届いてないじゃん!

拙ブログに立ち寄ってくださってる人にもオーダーしたひといますよね。
たしか6月下旬て予告してたような・・・。
ちなみにわしも注文してるぞ。皆やきもきしてることでしょう。
一体どないなってるんじゃ!その間もいろいろ販売してるわけなのですが
これでいいわけないっちゅーの!
つー切実な主張も込めての更新です。
受注通販こそメーカー事業の要だと思って、ほんとタノムよ。



東宝空想SF映画の傑作「妖星ゴラス」に、怪獣マグマとともに
華を添え、ほんのちょびっと登場したキャラクターです。

でもロボットじゃなくて実態に即していうなら
これはロボサンドイッチマン(中は人間)なんだよな。
つまりは劇中の宇宙ロケット飛行士(久保明)が街中を家庭用ロボットの売り出しで
宣伝に着込んでるロボットのキグルミっていう設定なんですよね。
そういえばトイグラフさんの東宝シリーズではほかにも
ムー帝国人が潜水スーツでした。



しかし今年はキグルミキャラクター
(劇中でキグルミ設定ということです)のソフビ化が多いですね。
先日記事にしたPICOPICOさんのベッコスに
サンガッツさんのナキラにこのサンドイッチマン。
あ、ベッコスは一応本皮ってことになるのかな、ショーの中では(微笑)

このサンドイッチマンロボ、東宝もののソフビ化で著名な
ヤマダマサミさんの原型だけあって
精緻でレトロ系ソフビファンのツボをしっかり押してくれるデキ。
サンドイッチマンロボは以前、他メーカーさんからも
リリースされていますがディスプレイモデル的なつくりでした。
こちらのトイグラフさんのサンドイッチマンロボは
実際に手にとって、足回りなどを観察すると
いちおう足を倒して「ふえー」と座ったりみたいなポーズもできたり
おもちゃとしてキコキコさせて楽しめる設計もよくいきとどいてます。
表面ザラザラ系で少し粗い表面処理もいい感じ。
これで正式のファーストVER.の劇中カラーは塗装が映えることでしょう。
(やんわりと納期を煽る)



てなわけでいろいろ昭和のユルロボを紹介。

実はタコはアナログロボが好きなんですけど、
ユルロボ系のソフビは傑作が多いですネ。
マーミットさんのビニパラ、ボロット。昭和のコミック実写作品「まる出だめ夫」に
出てくる主人公、だめ夫のサポートロボ。
なかなか機会がなかったのだけど、最近やっと入手したものです。



東映作品のロボコンにはじまるロボットコメディ作品の源流的作品ですね。
このボロット、物干し竿の干された木の塀の庭なんかにたたずむのが
妙にしっくりくる、いかにも昭和のアナログロボのルックスを持ち
今見るとかえって新鮮味がありますね。このソフビはアンテナも
金属パーツを使用して、ディティールもキッカリ入っているすぐれもの。



おどけたポーズもつけられたり、つくりが手堅いです。
しかしボロット君の活躍を実際に見てみたいと思いつつ、
残念なことに「まる出だめ夫」のフィルムは東映にも1話しか
現存してない(廃棄されていると聞きましたがじつは
膨大な倉庫のフィルム缶の中から発掘されてない?のかも)らしいので、自分も1話で
お父さんの協力もあってだめ夫がボロットを完成させて
起動させた話しか見たことがありません。(リアル世代?おいおいちょっと待ってクレ)
まあそれだけでも動くボロットが見れるのは救いなのかもしれないけど
どうも調べてみるとあのウルトラマンレオの百子さんこと
丘野かおりさんもサブレギュラー?かレギュラーで
(たぶんだめ夫のクラスメートか何かだと思う)出演しているようで、子役時代のようですが
そんな視点からも貴重な映像であり、フィルムが出てきてほしいなあと
つねづね思っている作品だったりします。





こちらもオキニなユルロボ、実写ドラマVER.キグルミ版鉄人28号と。
以前、旧ソフビブログの「ユルロボ博」という記事で紹介したアイテムです。
サンドイッチマンロボがこのように本来の色設定を離れたガンメタカラーだと
大鉄人17のワンエイトみたいに、28号の兄弟として作られた
鉄人の一機みたいに見えたり。

ユルロボはなごむぜ。



たまには外でソフビ写真を撮るか。
サンドイッチマンロボとGO TO AKIBA.

今日は午後納期からやっと開放されたので暑い中、街をぶらぶらして
タコもすっかりてりやきのようになりながら帰ってきましたが、つれて歩いた
サンドイッチマンロボくんはガングロボディであいかわらず涼しい顔をしてます。
途中で写真撮ってたら観光客の一団が「OH!ROBOT!!」とか声をかけてきた。

炎天下で頭がてりやきになりながら、いちおう撮影設定というんでしょうか
映画の設定を離れたオリジナルストーリー風に妄想を膨らまして

「ゴラスの引力に引かれて座礁した宇宙艦の殉職者で唯一帰還したが
身体の破損が著しく、改造されて脳のみを生かしたサイバネティックロボットにされ
その体をリサイクルされてしまった宇宙パイロット」

とか、頭にイメージして撮ってみました。
ちょっち同じ東宝作品の「ミカドロィド」に
海外オリジナルソフビメーカーさん・BOB CONGE氏の
「SKULL OCTOPUS」が入ってる感じカナ。





サンドイッチマンロボの彼はジャンクにあふれた街を、自分を維持する部品を求めて
あてどなくさまよう。彼は生前は宇宙パイロットで、脳のみを移植されて
記憶を消去されて今も政府の移動情報端末の一体として
市民を監視する役割を帯びて死にながら生かされている。

数年後地球の軌道に迫りくる妖星ゴラスを回避するために
政府と国連は南極に推進装置を建造する計画を立案。
その国家的プロジェクトをその日まで隠蔽するためのにせ情報を市民に流布している。

しかし人々はそんな情報操作下、
よくわからない政府の計画に基づく経済活動が
もたらした急速な特需に「神武以来の景気回復」と無邪気に浮かれるのみで、
やがて迫りくる地球の終末の可能性には誰も気づかない。
政府は地球外に脱出するノアの箱舟を建造するグループと、
南極の推進装置建造により衝突を回避するグループに分かれ
利権も絡んで忙殺、テロル、殺戮とあてどない抗争・内紛を続けている。

セカイはゴラスが接近せずとも、人類自らの手によりすでに崩壊の道を歩んでいた。

南極にはミュータント生物群「マグマ」が出現し南極の推進装置工事を阻む。。。
サンドイッチマンロボの彼の脳にハッキングしてデータを奪おうとする
ハッキングチームや人工知能を持ち自立したマシーンが
セカイの破滅を急がせようと暗躍・・・。

市民生活は政府に鉄壁ともいえる情報隠蔽システムと秘密警察組織を敷かれて
ゴラスの接近の事実を隠されて進行しているものの、
それはしょせん政府が市民を、そして市民がお互い隣人を
相互監視しあっているだけの絶対世界ーーかりそめに与えられたユートピアで
人々はしょせん生かされているに過ぎなかった。

そんな中、彼はサンドイッチマンロボとしての機体を時には捨てて
精神のみを情報の大海に逃がし
ジャンクの街に無数に転がる新しいヒト型アンドロイドや
マシンダッチワイフ、戦闘マシーン、同型のサンドイッチマンロボの機体など
地球上のさまざまな外骨格にアクセスし換装しつつ、新しいかりそめの身体として
乗り換えつつ、自分を追撃する者たちからあてどない逃避行を続ける。


















記憶を消去されてすべての身体部品をジャンクのような機械に変えられた
男、そんなただのサンドイッチマンロボットの言うことは
誰も信じることもない。彼は「発狂し都市を漂うロボット」とみなされながら
地球に迫り来るゴラスが引き起こす未曾有のディザスターの真実を人々に伝え
時には人々のちっぽけな命・未来を救いつつ、破壊と暴力に曲折された黄昏の都市をさまよう。
都市はすでに巨大な墓標、彼は街という名の巨大な墳墓に佇み
すでに行き場のなくなった生者の魂の行き場所を見つめる、GRAVE DIGGER。

彼の望みは自分の残った精神が箱舟のデータチップの溝に刻み込まれて
かつて宇宙パイロットだっだときと同じように宇宙に帰還することのみ。
宇宙にしかすでに彼の安息は約束されていない。

サンドイッチマンロボが廃墟で暴徒から救った少年が、やがては赤い星・ゴラスのくる方角を
見つめてつぶらな黒い瞳で言った
「地球は今に人間が住めなくなるから、それまでにサヨナラをするのさ」
すでにソラの彼岸に可視力を持つ人々には
すべてを終わらせるゴラスが来る方角が、そして地球の、人類の
やがて迎える終末が、見えていた。

そしてどんな彼方にも終わりが待っている。
生きる残り時間、そしてこの世からTIME TO DIE、
消えるときに砕けるわれわれ一人一人の心のカケラ。

ヒトは死んだら魂は何処に行くのだろうか?

宇宙(ソラ)に彷徨う魂たちの行き場所はあるのか?

彼の魂は、そしてすべての地球の人々の魂はゴラスの接近時に地球の重力を離れ、
彼の望んだ、宇宙の静寂の源へと再び帰還できるのだろうか?
彼は自分が思うと思わざるとにかかわらず、自分がすべての人々の魂を地球の重力から
開放し他の惑星に精神のみの存在として旅立たせれば救えるのでは、と
漠然と回答を導き出したのだった。

彼の頭の、いやメモリーの中に消去されたはずの、宇宙航宙士官学校時代に学生たちが
歌っていたあの懐かしい歌の1フレーズが浮かぶ。。。

「~俺ら宇宙のパイロット♪」

しかし彼の感情回路のない脳ではすでにその歌の一節がすでに悲しいと思えるものでなく
メモリの読み込み上のドライブの揺らぎのようなものとしか知覚し得なかった。
彼はいつか自分がヒトだった頃、仲間と口ずさんだことがあるような
そのヒトの歌を、意味はわからないまま
旧時代の溝が擦り切れたレコードに針を落とすように、何度も何度もリプレイした。
その宇宙に進出していく人類の未来が輝かしいものと信じてやまなかった頃の歌を。


「~俺ら宇宙のパイロット♪」




子供のとき、手にした怪獣ソフビ。本来その怪獣がテレビや映画で
活躍したバックストーリーとはまったく違う自分オリジナルのお話を
頭の中に構築して遊んだことがあったりしませんでした?
というかそれが普通でしたよね、子供の頃は。
TVに映ったどんな怪獣でもソフビになる、今みたいなことはなかったのだから。

昔はオリジナルソフビなんてなかったし、そもそもそんな
オリジナルなんて定義もなかったんですから、ね。
ただ、手元にある自分の手持ちのソフビを別の違うソフビ、と脳のチカラで作り変えてというか
物質変換して見立てとかできて遊べてたんですよ。
それって今思うにすごい想像力ですよね。

子供の頃は頭が柔らかかったのかな。なんか自分の作った話をもとに
手元にあるソフビたちをうまく使って、とにかく夢中になって
遊べたものでした。一個一個の手持ちのソフビがコストパフォーマンス
猛烈に高かったんだな。いいなあ~、そういうの。今を生きると
そんなのはとっくに忘れてしまった境地かも。

ただダラダラと、これが新しいから数が少ないからと
見えない相手と、居るんだかさえもそもそもわからない相手と競って買ってばかり。
どこに行ってしまったんだ、あの時の、手持ちのソフビだけでも心底楽しめてた「おれ」。

そう、思えば版権ソフビとはいえ、本来ある元の設定を離れて
いろいろ自由に妄想して楽しめるようなソフビは
きっといいソフビだろうし、そのソフビは持ち主とのいい出会いができた…ということに
ちがいないDEATH(CLIMAX)。今日のような暑い日に、
ふとそんなソフビに出会いたいと強く思いマシタ。



もう少しカナ?
もうあと少しで涼しくなるか。ね・