■鑑賞日記

基本的に[ネタバレ]に配慮しておりませんので御注意下さい。そして概ね敬称略。

Cat in the Red Boots @東京グローブ座(9/20昼)

2006年09月21日 | ステージ・レポ

生田斗真くん初主演の舞台である。
童話『長靴をはいた猫』をベースに劇団新感線いのうえひでのり演出だ。

劇場はこじんまりとしたグローブ座の空間。
客席の前方A~Cの3列を削ってステージを張りだした形に作り
そのステージの左右にも座席を配してある。
役者は客席通路を通り抜けるのはもちろんのこと
ステージ下のスペースもフルに使って演技を繰り広げる。

今回は、その作られたサイドの席の最前列で観られたのだが、役者が近い近い。
ほとんど同じ舞台上にいるような感覚ですらあった。
もっと広い会場なら、最前列は近すぎて見にくいのだが
ステージのサイズそのものが大きくないので視界的にも全然OK。
しかも真横からなので、観客に背を向けて演技するようなシーンの
本来なら目に入りにくい表情までもがばっちり観られた。

『長靴をはいた猫』のはずなのに、まず登場するのがハリーポッターの3人組。
3人とも日本人の役者さんなのにしっかりとそれらしく見えた。
その3人が追いかける魔法の赤いブーツと、それを履いて人間の姿になった猫
そしてその猫がからむのが主人公のトーマ。
そう、役名もトーマのままであった・・・SHOCKじゃないのに役名が本名。
これに王女様、王子様などさまざま登場し、物語は展開していく。
闘いのシーンがけっこうあって『あずみ』で鍛えた美しい刀さばきが見られる。
簡単なダンスシーンなどももちろんお手のものですし。
お遊び満載で楽しい舞台なのだけれど、最後にはきっちり感動も誘われて
いい舞台でした。
新感線の激しい舞台に馴染みのない方には、入門編としてもよいかも。
ちゃんと納得の脚本だし、しっかり楽しませてくれる。

斗真くんはいい役者になったけれど、きっと、もっともっと伸びることだろう。
かつて松岡昌宏主演の『スサノオ』に出演していたときの
まだひょろっときゃしゃな少年だった生田斗真の初々しい演技を思い出す。
昨年『あずみ』の初演千秋楽では無口な座長黒木メイサちゃんをフォローして
「必ずや再演を!」と熱く挨拶をし、その言葉通り今年の再演がかなった。
明るくポジティブに頑張る姿、が、彼のイメージとしてある。
そして初座長、おめでとうございます。
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