常楽院

福島県南会津町 真言宗

かた雪

2019-02-25 | Weblog
 今年の雪は記録的に少ない、そこに来てここ数日ポカポカと暖かい。
 落ち着いていられない住職、除雪機で家の周りや参道などの雪をせっせと飛ばして消している。
 「雪が早くなくなると草が元気に生長し草むしりの時期が早まるので、ゆっくり解けてもらおうよ。」と止めているのだが、聞く耳を持っていない。運動不足解消だと頑張っている。早く消したい気持ちが解からなくはない。
 仕方なく従業員は、駐車場や参道に見事に落ちている杉の葉を掃き集めている。
 私達が小さい頃は、炊きつけストーブや囲炉裏の焚き付けに杉の葉は貴重だった。「みんなでこぞって拾い集め、杉林もきれいだった。」とご近所の方が言っていた。
 今は大変、我が家の敷地には杉の葉が到る所に落ちている。これが無ければ掃除が楽なのにと思うが、無ければ針生(この地区の風上で標高が高く雪が多い)おろしで雪や小学校の校庭の雪がもろに飛んでくるので、あったほうが良いらしい。

 そんな中先日はかた雪。(日中暖かさ解けた雪が夜の寒さで凍り雪の上にのってもぬからない。)
 
 「俺らが小学校の頃は、遠くから歩るって来る生徒は田圃や畑をかた雪渡りをしてお寺を横切って学校に行ったんだよ。近道だったからなー」
 従業員は春彼岸にご近所に祖母と母親が作ったぼた餅をお重に詰め、祖父が取ってきたところ花(?)を添え、かた雪渡りをしてご近所や親戚に届けたものだった。遠い昔の懐かしい記憶だ。

 ぼた餅はご近所や親戚からも届く。それってお互い様でやらなくても良いんじゃないかなーと思いながらも
 「ここのは粒餡だな。」「ここのはこし餡だ。」「忙しかったのかな、あんこが焦げのにおいがする。」こっちは甘い、こっちは大きいなどと話ながらいろいろなぼた餅を楽しく頂いた。

 だから、例年春彼岸の頃がかた雪の節だったのに今年は早かったなー。


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1 コメント

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医は仁術じゃなかったっけ? (あやなみさん)
2019-03-02 16:52:49
 春の訪れとともに浜もようやく雨が降り出し、
記録的な雨不足が少しずつ解消に向かっています^^)
 やはり暖冬の影響でシンビやデンドロの花は
既に咲き終え、クジャクサボテンが次々開花中です。
 さて、先日新築なった医療センターに物見遊山で
行ってみるとこれまでとは違いセキュリティの塊と化し
お見舞いもままならず疲れ果てて帰って来る始末。
 スタッフも患者も機械に管理されているだけで
療養するには程遠いのでは?
 本当に患者&スタッフのことを考えて建設したのか?
ただ時代の最先端を目指し、大手デベロッパーに
任せただけのハード、ソフトなのでは?と
不安になって帰ってきました。
 何百億円もかけて造ったのですからこれからは
ハートも入れた運営をお願いしたいものです。

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