折にふれて

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Monte Bianco

2018-10-26 | 舌づつみ

和食、そして和菓子ばかりが金沢の食文化でもないぞ...という話。


Sony α99  Planar 50㎜ (f/1.7 , 1/60sec , ISO320)

 

金沢の、とあるイタリア料理店で食事の後に供されたのがこのデザート。

そこは店名に「Taverna(タヴェルナ)」という「業態」(?)をつけているが、

それは、日本でいうところの「大衆食堂」を指すのだとか。

ついでの話だが、イタリアの飲食店を大きく分類すると、

高級な順に、レストランを意味する「リストランテ」、

続いて「トラットリア」、そして「バール」と「タヴェルナ」となるらしい。

ある食通に言わせると、この店のオーナー兼シェフの料理に対するこだわりは相当なもので、

その腕前は「リストランテ」のシェフと比べても遜色がないのだという。

そう聞けば、アラカルトで注文した料理はどれもリーズナブルの上にこよなく美味しかった。

それで、「なるほど、さすが!」とうなづいた次第でもある。(取ってつけたようであるが・・・)

 

話を戻すが...。

このデザート、フランス語で言うならモンブラン。

ご存知、ヨーロッパを代表する高峰の名を冠した洋菓子。

そして、この山をイタリアから眺めると「モンテ・ビアンコ」となる。

秋はこのデザートの旬、ゴロゴロとした甘い栗を頬張りながら

食後酒の「グラッパ」をチビリと...。

これを飲んだら、「明日が無くなる」との教訓もむなしく、甘く快楽の夜は更けていった。


 

さて、ちょうどその頃、店内に流れていたのが「帰れ、ソレントへ」。

さすがはイタリア民謡を代表する曲、

youtubedeで検索すると数々の楽曲がヒットする。

その中で、パバロッティやボチェッリなど名うてのテノールを聴き比べてみたのだが...。 


Enrico Caruso - Torna a Surriento 

このときの雰囲気にもっとも近いのがこの楽曲ではないかと思った。

これまで、名前だけは知っていたが、

伝説のテノール歌手、カルーソーによる「帰れ、ソレントへ」を。

モンテ・ビアンコの風格とグラッパの「妖しい誘惑」を感じていただけたなら幸い。

 

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