It's A Beautiful Day !
空を眺めながら、そんな言葉を思い浮かべることが年に何度かある
もっとも、この言い回しは天気のいい日に交わす挨拶の類のようだから
空の美しさとは直接関係があるわけでもない
空を見て It's A Beautiful Day ! といちいち感嘆しているのは私ぐらいかもしれないが
その理由がこのレコードジャケット
It's A Beautiful Day という1970年前後にアメリカ西海岸で活動していたロックグループのデビューアルバムである
この頃は、著名なイラストレーターがレコードジャケットのデザインを担当するなど
音楽の良し悪しはもちろんのこと
ジャケットデザインもセールスに一役買った時代でもあったという
音楽そのものよりもジャケットに惹かれてレコードを買うことを
「ジャケ買い」などと言っていたと思うが
これが、私にとっての一枚でもある
1960年代の終盤から70年代初頭にかけて、アメリカ西海岸からは多くのロックグループが輩出され
広い意味でウェストコースト・ミュージックという音楽ジャンルが生まれた
イーグルスやCSN&Yに代表され、カントリー&ウェスタンやブルースを起源とする音楽が一般的だが
一方で起源を同じくしながらも、ヒッピー文化の影響を色濃く受け
とりわけドラッグによる幻覚作用を音楽表現したサイケデリック・ロックと呼ばれた少数派もいた
It's A Beautiful Day もその少数派のひとつ
誰だったか、評論家のレコード解説で
「徹夜明けの空を眺めながら、お香を焚いて聴きたい音楽」
のようなことを書いてあったのを記憶しているが、
要するにどこか危ない雰囲気のする音楽ということを表現したかったのだと思う
というわけで、空倶楽部とは直接関係のないIt's A Beautiful Day の話
ホワイトバードという彼らの代表作も収められているが
時節柄、ホット・サマー・デイを
It's A Beautiful Day ♪ A Hot Summer Day
「9」のつく日は空倶楽部の日