goo blog サービス終了のお知らせ 

折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

6時59分

2025-01-25 | 日常

散歩の途中。白み始めた空にスマホを向けた。

     

ただ何気ない日常の風景でしかないのだが、

今日の日の出の時間は6時59分。

週末早朝の散歩を習慣にしている自分にとっては

「ようやく!」といった気分で

この待ち遠しい光景を眺めていたのである。

 

もっとも昼が短いとされる冬至は12月21日だった。

この日、金沢での日の出時間は7時1分。

それから昼の時間は春に向けて次第に長くなっていく。

ところがである。

確かに日の入りの時間は日に日に遅くなっていくのだが

日の出の時間は早くはならない。

それどころか、さらに遅くなり12月31日には7時5分となる。

そこからが長い。

毎年、日の出時間が7時台を切るのが待ち遠しく

今か今かと新聞の気象欄を眺めるのだが、

今年はそれが今日だったというわけだ。

冬至から1か月以上もかかって、日の出時間が早くなったのはわずか3分。

けれどもこれからは早い。日の出時間は日に1分のペースで早くなっていく。

まるで、駆け足で近づく春の足音が聞こえてくるかのように。

 


白山さんのおみくじ 

2025-01-06 | 日常

白山比咩神社、令和7年元旦午前6時。

我が家の初詣は元旦早朝の白山さんと決めている。

白山さんとは白山比咩(しらやまひめ)神社のことで格式でいうと加賀一の宮。

さらに全国に三千社余りある白山神社の総本宮でもある。

一の宮だけあって三が日、とりわけ元旦は参拝客の車で周辺道路が大渋滞するので

いちばん空いている早朝に参拝している。

そう決めてからもう20年ほどは経つが、もうひとつ決めていることがあって

それは白山さんで引いたおみくじを一年間財布に入れておくことだ。

格式ゆえからか白山さんのおみくじは末吉か小吉がほとんどで

大吉が出たという話はあまり聞かない。

そして、おみくじに記された神託にしてもかなりの辛口だ。

「願事」「商売」「旅行」など細目を気にしたら社会生活など成り立たない。

けれども、いつの頃からか、その神託には中々実があると思うようになって

それ以来、財布にしまい込んで、時折り神託を見直すようになった。

そして、今年のおみくじ。

吉凶は例によって末吉。その神託はというと。。。



「此のみくじに逢う人は、おいおい古い物事を改めてゆく兆しがあるから

宜しきに従って程よく改め、常に心も生活も清々しくするように心掛ければ

人からも親しまれ、自分も幸福になる運勢である。

志を固く辛抱を遂げる者は後、必ず幸せであるが、

姦計を以って私利私欲をたくらむ者は大凶である。」

 

今年、サラリーマン生活に区切りをつける。

しばらくは会社に残ることにはなるが

業績に対する責任などからは解放される。

つまり「古い物事をあらためる」のである。

そして、「常に心も生活も清々しくするように心掛ければ幸せになる運勢」とある

「私利私欲をたくらむ」などあるはずもないから

吉凶は「末吉」であろうが、新しい生活を前にした自分にとっては「大吉」に違いないと

このおみくじを財布にしまい込んだのである。

 


2023年 今年もありがとうございました。

2023-12-31 | 日常


 サンセットビーチ(福井県坂井市) 2023.08.13   18:37  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM 

 

いつもより更新の少なかった2023年。

心残りもいろいろとあったけど、それはさておき

せめて最後くらいは印象に残った夕焼け空で締めくくり。

来年もよろしくお願いいたします。

 

そして。

 
Beth & Joe - I'd Rather Go Blind - Live in Amsterdam

夕焼けを眺めていると思い出す曲のひとつ。

ベス・ハートとジョー・ボナマッサの名演で

折にふれての音楽も締めくくり。


花の名前は知らないが

2023-07-12 | 日常

三国港の夕刻。

何気なく眺めた先に自生する花が気になった。

ふだんなら誰も気にとめないような花だが

暮れてゆく大きな景色を従えるような存在をその花に感じたからだ。


 三国港(福井県坂井市)   2023.06.24  18:58  Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (49㎜  f/.8,1/200sec,ISO100)    

 

「なんという花だろう」と思いつつ、

ふと、花の仕事をしている長男から聞いた話を思い出してもいた。

やたらと花の名前を知りたがる日本人観光客の話だ。

 

パリのとある花屋の店先。

色とりどりの花が歩道にまでこぼれ

街の一角を美しく飾っていた。

たまたま通りかかった日本人の男がその光景に目を奪われ

「この花は何という名前だ。あの花は?」

と矢継ぎ早に店の主人に尋ね始めた。

その刹那、店の主人が男に浴びせた言葉が

「美しいと思ったなら、花の名前などなんだっていいだろう」だった。

 

長男が言うには、花の名前を知りたがる人ほど花の名前を覚えないそうだ。

「そう。花の名前などどうでもいい。」と頬を緩ませながら

日暮れまでのわずかな時間、目の前の光景を楽しむことにしたのである。

 


湖畔、ある風景

2023-05-07 | 日常

連休前半に訪れた琵琶湖。

何か特別に撮りたい風景があったわけではない。

多忙な日が続き、少し余裕をなくした気持ちを修復できれば、と思ったのだ。

まずは湖岸にいくつか決めている撮影ポイントのひとつを訪れたのだが、

いつも三脚を据える場所には先客の釣り人がいてテントまで張っている。

そこは湖畔の雑木が広く開けた場所で、竹生島、さらには対岸の比良山系まで見渡せて

湖面に点在するアカメヤナギの高木もアクセントとなるお気に入りの場所だった。

しかし、先客がいたのではしようがない、と他のスポットへ移動しようとしたのだが。

いつもは見向きもしない傍らの茂みがふと気になり

そこへ入って、草木の間からの琵琶湖を狙ってみることにした。

        
         2023.04.29  9:30am  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/14,1/40sec,ISO100) 

 

結果的には琵琶湖そのものの風景ではなく、湖畔に茂る名もない植物が主題となったのだが

これはこれとしてひとつの風景になるのでは、という気づきに繋がった。

そして、今度は琵琶湖が赤く染まる夕刻に訪れてみよう、と

新しい発見をうれしく思ってもいた。

つまるところ、前日までの塞いだ気持ちもめでたく修復できたという次第である。

我ながらかなり単純だが...。

ところで、である。

名もない植物などと迂闊に発言すると、

朝ドラの主人公槙野万太郎君に、いやモデルとなった牧野富太郎博士に叱られるかもしれない。

「名もない植物とは何事だ。名も知らぬ植物と言え」と。


美人林から

2022-05-12 | 日常

「SONYならいい色出ると思いますよ。」

林に入ったのは夜明け前。あたりはまだ薄暗い。

その時、案内してくださったDさんから声をかけられて

半信半疑でシャッターを押してみたのだが...

              美人林(新潟県十日町市) 2022.04.24  04:39AM    Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1.3sec,ISO6400) 

 

ファインダーから目を離した瞬間驚いた。

バックモニターに鮮やかな緑が浮き上がっていたからだ。

露出を補正しながら、さらにシャッターを切り続けたのだが、

明るく撮ったこの写真がいちばんしっくりときた。

そして、それまで「奇をてらった地名だな」と思っていた美人林が、

なぜ、そう呼ばれだしたか、その理由がわかったような気がした。


折にふれての選曲。

 
   John Denver - Annie's Song (from The Wildlife Concert)

邦題が「緑の風のアニー」だったから _(. .)_

 

 

 


John Barleycorn Must Die

2022-05-07 | 日常

5月5日早朝。

加賀平野で見かけた光景に目が釘付けになった。

    加賀平野(石川県川北町) 2022.05.05  05:31AM   Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (35㎜ ,f/2.8,1/60sec,ISO100) 

 

畑の脇道に急ぎ車を停め、カメラを持ち出したのだが

その時、この曲が頭をよぎっていた。


  Steve Winwood   John Barleycorn Must Die 

スティーブ・ウィンウッドがトラフィック時代にリリースした

アルバムのタイトル曲でその美しい旋律がこの光景にかぶさったのだ。

 

西から運を試すために三人の男たちがやって来た。

かれらは不退転の誓いを立てていた。

それは、ジョン・バレイコーンの死。

男たちは畑を耕し、種を撒き、ジョンの頭に土をかぶせた。

彼らの誓い通りジョン・バレイコーンは死んだのだ。

ジョンは長い間放っておかれ、やがて天は雨を降らせた。

すると、小さなジョンが頭を出した。

男たちは驚き、喜んだが、

夏至になって、ジョンが青ざめるまで立たせたままにしたのだった。

やがて、ジョンに長いひげが生え、ジョンは一人前の大人になった。

今度は鋭い鎌を持った男たちがジョンを膝から切りとってしまう。

その後、ジョンは丸められ、畑を引きずり回され、

遂には碾き臼にかけられ粉々にされてしまう...

 

さて、残酷な目にあわされたジョン・バレイコーンの運命やいかに?!

ご安心を!

ジョン・バレイコーンとは麦のこと。

この歌の最後には、ジョン・バレイコーンは強い男の証明で

ジョンがいなければ人々は狩りさえすることができない、と締めくくっている。

この曲は音楽ジャンルでいうところのトラディショナルで、

それを、スティーブ・ウィンウッドがアレンジしたものだ。

トラディショナルとはイギリス土着の音楽で、いわば民謡のようなものと理解している。

麦の収穫の時に歌い継がれたものだったのかもしれない。

 

それにしても、だ。

曲の冒頭、枯れた麦の穂が映し出される。

思わず、世界の穀倉地帯ウクライナの惨状を連想したのだが、

事態は深刻化するばかり。一刻も早い解決を望む。

 

 


秋空 vs 夏秋  

2021-08-25 | 日常

 

 
   越前岬(福井県越前町) 2021.08.21  7:42      Sony α7R3  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8  ZA SSM (24㎜  f/8.0,1/200sec,ISO125)                 

 

毎年、この時期になると、「ア、秋」をテーマに写真を撮っている。

「ア、秋」とは太宰治が創作ノートに記した文章のこと。

「夏の中に秋がこっそり隠れてもはや来ているのであるが、人は炎熱にだまされてそれを見破ることが出来ぬ。」

と書いてあるとおり、夏に潜む秋の気配を撮ろうと目論むのだ。

 

夏から秋へと移り変わる季節はあいまいだ。

「春一番」が吹いたなら春の予兆。

梅雨が終われば、猛暑の夏を覚悟し、

「木枯らし一号」がやってきたら、冬物を引っ張り出す。

ところが夏から秋への移り変わりだけははっきりしない。

太宰治はそれをユーモアを込めて記しているのだが

それなら、「夏に隠れてやってくる」という「秋」を見破ってやろうと

その気配をあちこち探しまわるのだ。

 

そして、今年の「ア、秋」は。

灯台の上に張り出した夏の雲を

涼しげな筋雲が追いやろうとしている。

ついに、秋が正体を現したな、と思ったのだが...

果たして、秋の気配を感じていただけただろうか。

 


気が早いが...

秋風の中で聞きたいドン・ヘンリーのソロ・アルバム「CUS  COUNTY」からの選曲。


  Take A Picture Of This    Don Henley  

イーグルス、そしてドン・ヘンリー自身のルーツともいえるカントリー色あふれる曲。

CDでは終始リラックス・ムードと感じていたが、

このPVを何度か見ているうちに、ふと気づいたことがある。

和やかな中にあって、ひとつひとつの音がとても大切にされているのだ。

そして、その音を確かめるように

さらに何度もこの映像に見入っていた。

 

 

 


おひさまの恩恵

2021-04-25 | 日常

気持ちの良い晴れの日が続いている。

けっこうなことだが、良いことばかりでもなくて

全国各地に乾燥注意報が出るほどだから

「火の元に気を付けて!」ということにもなる。

そうは言っても、

年々、寒さやじめっとした気候に弱くなっているので

このおひさまの恩恵はありがたいものだ、とつくづく思う。

 

そして...

乾燥していると言えば。

久しぶりに家内の仕事場をのぞいてみたら

あちこちにドライフラワーが飾られていた。

そういえば、冬の間中、洗濯物を乾かす部屋に

やたらと乾燥機をかけていたことを思い出した。

「あの部屋でやったな」と思いつつ、

しげしげとドライフラワーを眺めてみると

素人にしてはうまく出来ている(身びいきだが...)

また、そういえば...

「乾燥機は電気を使うけど、日中なら太陽光発電の電気を使うからタダかな」

と言っていたことも思い出した。

「なるほど、おひさまの恩恵を使ったな」と苦笑しつつ

その「作品集」をくまなく楽しませてもらった次第だ。

 


もともとはトニー・ベネットの持ち歌だが

アンドレア・ボチェッリとの共演も秀逸。

 
  Stranger In Paradise   : Tony  Bennett  &  Andrea Bocelli  

原曲はボロディンのオペラ『イーゴリー公』の中の『韃靼(だったん)人の踊り』

その美しいメロディは奈良のCF「今ふたたびの奈良へ」シリーズにも

使われていたのでご存じの方も多いかもしれない。

 

 

 

 


陽ざしの喜び   By空倶楽部

2021-01-19 | 日常

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

例え一瞬のことだったとしても

冬の陽ざしはありがたい。

   金沢工業大学 2021.01.01  12:18am   Sony α7s2  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (24㎜  f/13,1/125sec,ISO100)    

 

この時期、金沢の週間天気予報はほとんどの日が雨か雪。

週に一度、晴れマークがつけばそれだけでも充分で

もし予報が外れ、曇り空になったとしても

地元民としては満足してしまう。

それほど冬の天気は悪く、四六時中、雨か雪が降っているのだ。

かといって、まったく青空が覗かないかというとそうでもなく

悪天候の合間に青空が現われたりもする。

掲載の写真にしてもそう。

この直前まで横殴りの雨が降っていたのだが

それは道路の濡れ方で理解いただけると思う。

そして、この15分ほど後にはまた激しい雨が落ちてきている。

長い悪天候の中に現れる一瞬の晴れ間。

これが北陸の冬型気候の特長でもあり、

北陸人はその一瞬に喜びを感じるのである。

 

さて...。

この陽ざしの光景を眺めていて

以前見入ったスティングのビデオクリップを思い出した。

 
    Sting - Fields Of Gold

 

自然に囲まれた邸宅の一室。

冬の陽ざしだろうか、その部屋には淡い光が差し込んでいて

やがてミュージシャンたちのセッションが繰り広げられる。

面々の穏やかな表情、そして気負いのない演奏。

そこに流れる上質の音楽はもちろんのことながら

柔らかな光に満ちた映像に強く惹かれたのだ。