折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

2023年 今年もありがとうございました。

2023-12-31 | 日常の中に


 サンセットビーチ(福井県坂井市) 2023.08.13   18:37  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM 

 

いつもより更新の少なかった2023年。

心残りもいろいろとあったけど、それはさておき

せめて最後くらいは印象に残った夕焼け空で締めくくり。

来年もよろしくお願いいたします。

 

そして。

 
Beth & Joe - I'd Rather Go Blind - Live in Amsterdam

夕焼けを眺めていると思い出す曲のひとつ。

ベス・ハートとジョー・ボナマッサの名演で

折にふれての音楽も締めくくり。

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夕焼け強化月間

2023-11-15 | 日常の中に

11月も早半ば。

更新頻度の低いブロガーにとっては季節の移り変わりの早いこと、早いこと。

北陸は時雨模様の日が増えて、雪こそ降らないものの、あたり一帯はすでに冬の装いだ。

こうなると晴れ間は貴重。とりわけ撮影機会の多い海辺ともなると

北西の強い風とともに波は高くなり、波打ち際に近づくことさえ難しくなる。

それでこの時期は決まって海の夕焼けを撮りだめする。

11月を「夕焼け強化月間」と決めているのである。

 

この日、持って出かけたカメラは2台。

広角レンズをつけた一台は手持ちで

アングルを変えながら名残の夕焼け空を大きく狙うことにした。


  三国港(福井県坂井市)2023.10.22 17:05  Sony α7R3   FE24-70㎜/f2.8 GM2 

 

天気が良すぎたせいか、真っ赤に染まってはくれなかったがこれはこれでよし。

 

そして、もう一台のカメラは三脚に据え、遠く沖合をめざす漁船に望遠レンズを向けた。

先の写真の水平線近く、夕日が沈むあたりに小さく点在するのがそれらだが、

500mmで引き寄せるとこうなる。


  三国港(福井県坂井市)2023.10.22 17:02  Sony α7S2    E150-500㎜  f5.6-6.7

 

誰が撮ってもこうなると思いつつ、オレンジ色に染まる空の背景に見入った次第だ。

カメラ講釈など不要だが。

24mmの広角と500mmの望遠、同じ方向を向いていながら、

これだけ見え方が違うという写真教室のような話が今回のオチ。

 

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美術館という風景2 By空倶楽部

2023-09-29 | 日常の中に

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで



    Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 

空倶楽部用にと湾曲するガラスの壁に映る空を撮るつもりだったが

その瞬間射し込んだ光が壁に沿ってリズミカルに反射した。

その光景に目を奪われて、肝心の空がおざなりになってしまった。

「それでも空は空」と気遅れ気味に掲載。

 

そして、ついでながら。

このままでは「お蔵入り」となりそうな写真をどさくさ紛れに。


   Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 


  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM

 

新国立美術館ではエスカレータも調度も、そして人でさえも

すべてが絵になる。

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美術館という風景

2023-09-14 | 日常の中に

      国立新美術館 2023.09.10 11:49  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1/30sec,ISO160) 

三層にわたって吹き抜ける巨大な空間が

波打つように湾曲したガラスの壁で覆われている。

さらにその空間にはコンクリートでできた

高さの異なる2本の円錐形の柱が

地面に刺さるようにそびえ立ちフロアの一部を構成している。

この建物の内部を言葉で表現するとこうなるが

そんな言葉では言い表せないスケールと魅力を持つのがここ国立新美術館だ。

 

 

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土用波の風景 By空俱楽部

2023-08-19 | 日常の中に

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


水平線近くに薄く引いた雲はあるものの快晴。

また風もほとんどなく、猛暑を差し引けば気候的には穏やかと言える。

ところが、そんな穏やかさとは裏腹に寄せる波といったら、「ザバーン」と大きな音を立てながら

時折り砂を巻き上げて足元を濡らすほどに迫ってくる。

晩夏の頃にやってくる大きな波、土用波だ。


 三国海岸(福井県坂井市)2023.08.13 18:24   Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (45㎜  f/8,1/60sec,ISO100)    

 

今年の夏は記録的な暑さで7月の気温は観測史上、最も高かったとか。

さらに暑さは留まるところを知らず

8月に入ってからも北陸の気温は連日の35℃を越えている。

今年の夏はいったいいつまで続くのだろう、と閉口していたが、

土用波がやってきているということは

一見夏の様相ながらも確実に季節は刻まれているのだろう。

 

さて、この時期、毎年同じことを書いている。

太宰治が創作ノートに残した「ア、秋」の話だ。

「夏の中に秋がこっそり隠れてもはや来ているのであるが、

 人は炎熱にだまされてそれを見破ることが出来ぬ。」

と記されているように、夏から秋への季節の変わり目はわかりづらい。

春なら「春一番」、夏なら「梅雨明け」、冬なら「木枯らし一号」など

季節の到来を告げる事象がそれぞれにあるのだが、

夏から秋への移り変わりだけはあいまいだ。

それでこの季節になると「夏に隠れてやってくる秋」を見破ってやろうと

秋の気配を探しまわるのだが、それを土用波の風景に感じたわけだ。

 

ところで。

この時期、天候に関わりなく海が荒れることは

海に生業を求める人たちの間では古くから知られていたそうだ。

最近になってその原因が究明された。

土用波の正体は南方で発生した台風が起こす高波が

遠く地球規模で伝わったものだった。

種明かしをしてしまうと「隠れた秋」という

情緒などすっ飛んでしまうのだが

それはそれとして、この風景を秋の気配として楽しんだ次第だ。

 

 

 

 

 

 

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花の名前は知らないが

2023-07-12 | 日常の中に

三国港の夕刻。

何気なく眺めた先に自生する花が気になった。

ふだんなら誰も気にとめないような花だが

暮れてゆく大きな景色を従えるような存在をその花に感じたからだ。


 三国港(福井県坂井市)   2023.06.24  18:58  Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (49㎜  f/.8,1/200sec,ISO100)    

 

「なんという花だろう」と思いつつ、

ふと、花の仕事をしている長男から聞いた話を思い出してもいた。

やたらと花の名前を知りたがる日本人観光客の話だ。

 

パリのとある花屋の店先。

色とりどりの花が歩道にまでこぼれ

街の一角を美しく飾っていた。

たまたま通りかかった日本人の男がその光景に目を奪われ

「この花は何という名前だ。あの花は?」

と矢継ぎ早に店の主人に尋ね始めた。

その刹那、店の主人が男に浴びせた言葉が

「美しいと思ったなら、花の名前などなんだっていいだろう」だった。

 

長男が言うには、花の名前を知りたがる人ほど花の名前を覚えないそうだ。

「そう。花の名前などどうでもいい。」と頬を緩ませながら

日暮れまでのわずかな時間、目の前の光景を楽しむことにしたのである。

 

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湖畔、ある風景

2023-05-07 | 日常の中に

連休前半に訪れた琵琶湖。

何か特別に撮りたい風景があったわけではない。

多忙な日が続き、少し余裕をなくした気持ちを修復できれば、と思ったのだ。

まずは湖岸にいくつか決めている撮影ポイントのひとつを訪れたのだが、

いつも三脚を据える場所には先客の釣り人がいてテントまで張っている。

そこは湖畔の雑木が広く開けた場所で、竹生島、さらには対岸の比良山系まで見渡せて

湖面に点在するアカメヤナギの高木もアクセントとなるお気に入りの場所だった。

しかし、先客がいたのではしようがない、と他のスポットへ移動しようとしたのだが。

いつもは見向きもしない傍らの茂みがふと気になり

そこへ入って、草木の間からの琵琶湖を狙ってみることにした。

        
         2023.04.29  9:30am  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/14,1/40sec,ISO100) 

 

結果的には琵琶湖そのものの風景ではなく、湖畔に茂る名もない植物が主題となったのだが

これはこれとしてひとつの風景になるのでは、という気づきに繋がった。

そして、今度は琵琶湖が赤く染まる夕刻に訪れてみよう、と

新しい発見をうれしく思ってもいた。

つまるところ、前日までの塞いだ気持ちもめでたく修復できたという次第である。

我ながらかなり単純だが...。

ところで、である。

名もない植物などと迂闊に発言すると、

朝ドラの主人公槙野万太郎君に、いやモデルとなった牧野富太郎博士に叱られるかもしれない。

「名もない植物とは何事だ。名も知らぬ植物と言え」と。

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不忍 春を待つ風景

2023-03-26 | 日常の中に

「今さら」という感もあるが、二月に訪れた上野不忍池。

     不忍池(東京都台東区) 2023.02.12 16:00   Sony α7R2  Planar 50㎜ (f/5.6 , 1/80sec , ISO100) 

 

一面冬枯れの蓮、また陽がかなり傾いた頃で

あたりは寒々とした雰囲気が漂っていた。

だが、その中で。

辯天堂と参道に並ぶ露店が醸す風景だけが少し違って見えた。

その日はあちこちで春を探してきたが、

ここ不忍池にも、こそっと春がやってきているように感じたのだ。

 

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紅葉のコンチェルト

2022-11-27 | 日常の中に

毎年この時期になると歩く道がある。

それは山中温泉の街はずれにあって

車の行き違いさえ難しい小さな道なのだが

そこに紅葉した木々がかぶさり

見上げるとまるで色とりどりの葉が降ってくるように美しい。

     

山中温泉には鶴仙渓というれっきとした紅葉名所があって

特に、この道の近くの『こおろぎ橋』には観光客が殺到する。

群衆の合間を潜り抜けるように名所の紅葉を楽しみもするのだが

みんなが同じものを見て、同じ感動を味わっているわけだから

味気なく感じたりもする。

それで結局は名もない道の紅葉、自分しか知らない場所に足が向くのだ。

 

      

その道を観光客が歩いたりもするのだが

立ち止まって紅葉を眺める人はほとんどいない。

つまり自分だけの紅葉、季節を独り占めしたような気持ちになるのだ。

     

この場所が気になる人のためにヒントを。

こおろぎ橋を過ぎると少し急な坂がある。

坂を登ることに気が急いてしまうかもしれないが

ぜひ、坂の途中で足を止め、振り返って

そして、周囲の木々を見上げてみて欲しい。

紅葉が降る景色に目が釘付けになること請け合いだ。

 

ついでながら...

こおろぎ橋付近と鶴仙渓の紅葉も参考までに。

     

     

 


この季節、確か以前にも紹介したが。

 
落葉のコンチェルト (Japanese Ver.) 弘田三枝子

アルバート・ハモンドのオリジナル『For the peace of all mankind』に

『落葉のコンチェルト』という邦題は無理がある。

晩秋という季節感を歌っているわけではないからだ。

一方でこの日本語バージョン。

オリジナルとはなんの関連もない歌詞を

弘田三枝子が情感込めて歌い上げることで

まぎれなく邦題通りの曲に仕上げていると思うのだが、いかが...。

 

 

 

 

 

 

 

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美人林から

2022-05-12 | 日常の中に

「SONYならいい色出ると思いますよ。」

林に入ったのは夜明け前。あたりはまだ薄暗い。

その時、案内してくださったDさんから声をかけられて

半信半疑でシャッターを押してみたのだが...

              美人林(新潟県十日町市) 2022.04.24  04:39AM    Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/5.6,1.3sec,ISO6400) 

 

ファインダーから目を離した瞬間驚いた。

バックモニターに鮮やかな緑が浮き上がっていたからだ。

露出を補正しながら、さらにシャッターを切り続けたのだが、

明るく撮ったこの写真がいちばんしっくりときた。

そして、それまで「奇をてらった地名だな」と思っていた美人林が、

なぜ、そう呼ばれだしたか、その理由がわかったような気がした。


折にふれての選曲。

 
   John Denver - Annie's Song (from The Wildlife Concert)

邦題が「緑の風のアニー」だったから _(. .)_

 

 

 

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