折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

光彩の風景 By空倶楽部

2020-06-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

越前岬灯台。

 

福井県越前岬 2020.06.21 17:55   Sony α7S2  Planar 1.4/50 ZA (f/22 , 1/320sec , ISO100) 

 

 

灯台と海を同時に見下ろしている。

少し不思議な感じもしたが、

海から急な崖が立ち上がる越前海岸だからそれもあるか、と納得しつつ...

傾いた陽が海を照らし、波が美しい光彩を描いている、と

目の前の雄大な風景に見入っていた。

 


やがて陽が沈もうとする穏やかな海を眺めるとき

どこからともなくこんな曲が流れてきたら

映画のワンシーンのようになるのだけれども...


 Los Indios Tabajaras - Maria Elena 

「マリア・エレナ」 ロス・インディオス・タバハラス

 

 

 

 

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Dreamboat

2020-06-27 | 日常の中に

 

久しぶりに遠出の撮影を楽しみ、

最後に立ち寄った三国港。

夕暮れの空を映す穏やかな船溜まりに

小さな釣り船が浮かんでいた。

 

福井県三国港 2020.06.20 18:40  Sony α7S2  Planar 50㎜ (f/5.6 , 1/200sec , ISO100) 

 

写真にかかわりながら風景を眺めていると

時々不思議な偶然に出会うことがあって

この光景がそのひとつだ。

肉眼で眺めていると気がつかないが

カメラの特性として

逆光下では手前の被写体は空の明るさに負けて

肉眼で見るより暗く映りこんでしまう。

ところがこの直前、夕陽が建物の陰に隠れ

強い光が遮断されたことで

あたりの明るさが均一になり

風景の中に小舟が浮き上がっっていた。

多少明るめに補正して撮ったものの

鏡面のような水面に浮かぶ小舟が

まるで夢の中のシーンのように思えたのだった。


この光景を眺めながら思い出した曲。

 
  Dreamboat   The Youngbloods

もう50年近く前、

学生時代に何度も聴いていたLPの「High On A Ridgetop:The Youngbloods」

地味だがその中の好きな曲のひとつが

この「Dreamboat」だった。

 

※ご訪問ありがとうございます。

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昼下がりの小舞子  By空倶楽部

2020-06-19 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

石川県能美市小舞子海岸。

 

 石川県能美市小舞子海岸 2020.05.23 17.55  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (17㎜ ,f/22,1/50sec,ISO100) 

 

 

穏やかな昼下がり。

「日本の渚百選」にも指定されているこの光景を

ただのんびりと楽しんだ次第だ。

 

その日は外出自粛が緩和された直後の週末。

それぞれの家族やカップルたちが

恐る恐るという印象はあったものの

久しぶりの外出を楽しんでいるようだった。

 

ところで、「渚百選」とは誰がどんな基準で選んだものだろう?

これまで気に留めたこともなかったが

この光景を眺めていたらふと気になり始めた。

調べてみたところ、大日本水産会が中心となって選んだ、とある。

大日本水産会とは

「水産業に関係する生産者、加工業者、流通業者、小売販売会社など約400の会員で構成される業界団体」

とのことでその発足は明治15年(1882年)とあるからその歴史は140年余り。

業界団体の中でも相当の古株と思うが

四方を海に囲まれた日本、

太古から漁業が盛んだったことを考えると

その歴史にも頷ける。

一方で「渚百選」の選定が平成8年だから

この業界団体の歴史からすれば「つい最近」のこと。

この業界団体が何を思って「渚百選」を定めたのか、

また、その目的や選定基準も含めて知りたかったのだが

残念ながらどこにもその記述はなかった。

さらに不可解なことがある。

「小舞子」という地名は兵庫県にある「舞子の浜」に因んだものらしいが

その本家本物の舞子の浜が渚百選に選ばれていないのだ。

どうにも釈然としない話ばかりである。

しかしまあ、それはそれとして

それでもこの渚景色を美しいと思って眺めていたのだから

その釈然としない話など大した話でもないのだが。


なんとなくの選曲。

アレサ・フランクリンの名盤「レディ・ソウル」から 

 Aretha Franklin - Ain't No Way [1968]

 

 

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Rainbow Connection

2020-06-13 | 花歳時記

交流させていただいているブロガーさん達の

紫陽花を指をくわえて眺めていたが

ようやく我が家の紫陽花も咲き始めた。

 

折しも梅雨入り直後の開花だった。

今年の梅雨入りはわかりやすくて

ザーっと降り始めた翌日には梅雨入り宣言が出た。

そして、その雨が三日間ほど続く間に

我が家に4種類ある紫陽花が

次々と開花してくれたのだ。

 

石川県金沢市 2020.06.13 02:47pm         Sony α7s2  Distagon  F2.0/24mm  ( ,f/2.0,1/800sec,ISO100) 

 

「じめじめとした」...というネガティブな季節感が大半だが

この空気感、個人的にはそう嫌いでもない。

草木の瑞々しさがかえって情緒深く感じられるからだ。

そして、その代表格が紫陽花。

さらに梅雨入り、紫陽花とくれば

思い浮かぶのがこの曲。

 
   Rainbow Connection      The Carpenters

愛らしいメロディに乗せた艶っぽいカレン・カーペンターの歌声。

明日の金沢は終日、雨らしい。

望むところ!

何もしない日曜日を楽しもうと思う。

 

 

 

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夕焼けの条件   By空倶楽部

2020-06-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

5、6年ぶりに見るだろうか。

記憶に残るほど鮮やかな夕焼けが空を染めていた。

 石川県加賀市加佐岬 2020.06.06 07.15PM Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/10,1/15sec,ISO200) 

 

その日、厚い雲が途切れだしたのは午後3時を回った頃だった。

夕方に向け天候が回復すると表情豊かな空に出会う確率が高いことを

経験的に学習している。

それで急遽、空撮り基地のひとつ

加佐岬へ向かった次第だが結果は大当たり!

いや、予想以上だった。 

日没とともに感動的な夕焼けが空一面を染め上げる瞬間に出会うことができたからだ。

 

ところで...。

夕方に向けて天候が回復するとなぜ焼けるのだろうか。

何か学術的な根拠があるのでは、と調べてみた。

 

太陽光の中には様々な色の光が含まれていて

その色は光の波長によって決まる。

また、波長は長いほど直進性が高く、

逆に短いほど障害物で拡散する性質がある。

夕方など角度の低い位置に太陽があるとき

光はより長く大気層を通過することになるので

波長の短い光は酸素や窒素の粒にぶつかり拡散してしまう。

つまり波長の長い光ほど我々の目に届きやすい。

波長の長い光、それが赤い光で我々の目には夕焼けとして映る。

ところが、せっかく赤い光が届いていても

その光が何かにぶつかって拡散しないと鮮やかな夕焼けとはならない。

その何かとは適度な雲であり、大気中に含まれる水蒸気だったりもする。

適度な雲とは雲量にして50%から70%。

さらにその雲が観察者から見て近くにあること。

つまり太陽光を遮断してしまわないことが条件となる。

そして、大気中に含まれる水蒸気は多いほど

赤い光を拡散することで空を赤く染める。

これらの条件こそ天候の回復期に見られる気象条件で、

その日はことさら顕著だったということだ。

 

けれども、その条件を知っているから

すばらしい夕焼けに出会えるかと言えば決してそうではない。

冷や水をかけるようだが、結局は自分の運しだい。

落胆して帰ることのほうが多いのだ。

それが夕陽狙いの悲しいところである。

 


さて、帰り道。

夕焼けの余韻を楽しむように聴いていたのがこの曲。

 
  Lauryn Hill - Ex-Factor

 

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日没まで一時間

2020-06-07 | 日常の中に

 

「今日は焼けるぞ!」

そう信じて向かう先は岬の突端。

陽の傾きと雲の様子に気はせくのだが

それでも途中でどうしても寄りたい場所がある。

 

海からの風に激しく揺れる草木をかき分け

荒々しい波音に足をすくめながらその場所に向かう。

そして、足場の安全を確かめたうえでこの光景にカメラを向ける。

 

2020.06.06  05:58PM  石川県加賀市加佐岬 Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜  ,f/18,1/80sec,ISO100) 

 

さあ、日没まではあと一時間。

この夏初めての岬。そして雲の様子も上々だ。

 

      
   Touch Me The Doors

 

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記憶の中の散歩道

2020-06-01 | 折にふれて

夕涼みがてら手取川天狗橋付近の園地へ出かけた。

もともと古びた鉄橋だった天狗橋が

平成24年に架け替えられたときに

河川敷に芝生が張られ、遊歩道が設けられるなど

橋周辺も整備され、今は近郊のひとたちの

憩いの広場となっている。

また、遮るものがほとんどないので

大きな空を撮るにはもってこい.。

自宅から車で15分の私にとっても手軽な撮影スポットだ。

 石川県白山市(旧鶴来町)  2020.05.30  19:10     Sony α7S2  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 ( 50mm   f/7.1,1/60sec,ISO100)    

 

夕焼けのオレンジ色が川面にも映りこんでいた。

その光景を眺めながら遠い記憶を手繰っていたのだが

それは子供の頃のあるテレビCMに描き出されたシーンだった。

番組は『ゴールデン洋画劇場』でスポンサーは『ウールマーク』

...だったかもしれないが、確かではない。

番組やスポンサーに興味があったわけではなく

ただ、CMの映像と音楽に惹かれていたからで

その記憶はその後も永く心に残り続けた。

 

日が暮れようとする川沿いの道。

そこを小さな男の子がひとり、

涙を流しながらとぼとぼと歩いている。

やがて父親(と思しき人)が現れると

男の子はさらに泣きじゃくり

手の甲で何度も頬をぬぐう。

父親が何か言葉をかけ、男の子が泣き止んだところで

二人は手を繋ぎ川沿いの道を歩きだす。

夕焼けの中、二人の姿は次第に小さくなっていく。 

 

今ではその記憶もずいぶんと薄れてしまったが

確かそんな映像だったと思う。

そしてその時、バックに流れていたのがこの曲のサビの部分だった。

 
 Burt Bacharach - What the world needs now is love

 

その曲がバート・バカラックの楽曲だったことを知ったのは

それからずっと後、親元を離れ大学に通うにようになってから。

ふと、この曲が下宿のラジオから流れてきた時だった。

 

 

 

 

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