折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

梅雨空の風景  By空俱楽部

2024-07-09 | 空倶楽部

梅雨らしい気候が続いている。

「長くじめじめとした季節」と敬遠されがちな梅雨だが、

北陸に住んでいるとあまり苦にもならない。

「長くじめじめとした」に加え、積雪や寒さが2か月以上も続く北陸の冬に比べたら

さほど不快とも思わないからだ。

それに加え、ここ数年の北陸は空梅雨との印象も強かった。

ところが今年。

ここ数日は不順な天候が続いているし、さらにこの先の予報を見る限り

一週間以上も「傘のマーク」が続く。

災害を及ぼさないことが大前提ではあるけれど、梅雨も四季のひとつ。

雨の日や曇り空を楽しむ情感があってもいいのでは、と思ったりもする。

そんなことで、今回の空倶楽部は梅雨時期に印象に残った晴れ間の写真を蔵出ししてみた。

 

   


この時期に因んだ選曲を、と思いついたのが

イタリアの歌姫、ジリオラ・チンクエッティの「雨」。

 

彼女を初めて知ったのは中学生の頃。ラジオから流れてきた歌声でだった。

舌を噛みそうな名前、そして落ち着いた歌声からずいぶんと年配の女性を想像していたのだが、

その後、雑誌に掲載された写真を見た時、その姿に目を見張った。

大人の女性ではあったが、その表情に残る彼女固有のあどけなさが

魅力的に感じた、という中坊のマセた話。

 


「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで

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カーブミラーと空 By空俱楽部

2024-06-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


空倶楽部、今月のお題は「カーブミラーと空」。

 

越前海岸に沿って50キロもの道のりを走る国道305号線。

ほとんどが崖地と海に挟まれた道はカーブミラーの宝庫だ。

だが、カーブミラーを絡めた空を撮るとなるとその宝庫もあまり用を為さない。

なぜなら、本来カーブミラーは見通しの悪い場所に設置されるもの。

つまりはカーブミラーを撮影しようと目論んでも、その大半は安全な足場を確保できないのだ。

ところが、ここだけは違う。

 

そのカーブミラーの近くにはガードレールに囲まれた安全地帯があって、

背景となる海と空が大きく見渡せるところに三脚を立てることもできる。

つまりはこの「お題」のためにあるような場所なのだ。

ここを見つけてもう5年ほどにもなるだろうか。

以来、6月が近づくと迷うことなく訪れる。

しかし、開けた場所にポツンと立つカーブミラーがあるだけの景色。

明確な撮影意図もないまま、「そこへ行けば何とかなるだろう」程度の意識で向かったのだが

ちょうど夕陽を背に大型船が通りかかってくれたので、それを望遠で狙うことにした。

けれども、夕景にカーブミラーのシルエットを置いただけの写真。

「これでよかったのかな」との思いもありつつ

また一方では、毎年撮っていてはすでにマンネリ。

「さて、来年はどうしよう」と思い悩み始めてもいる。

・・・鬼が笑うか。

 

 

 

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2024金沢・春 ③ 番外編  By空俱楽部

2024-04-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


金沢での写真ではないが、撮影会でのひとコマ。

この日、混みあう金沢を早々に切り上げ、撮影メンバーと加賀に向かった。

ふだん、私が四季折々に訪れる場所で、特に名の知れた撮影地があるわけでもないが

そこはコンテスト入選の猛者たちのこと。

それぞれの工夫で個性的な写真を仕上げてくれるだろう、と思ったのだ。

 

そして最後の撮影地。

日本海といえば夕陽とばかりに加佐の岬へ案内したのだが...

天気が良すぎた。そして日没の位置がシンボルとなる灯台から遠すぎた。

本来なら灯台近くに落ちる夕陽を望遠で引き寄せて景色を圧縮し、

灯台の背景として夕陽を大きく表現したいところだ。

だが、この状況では両方の被写体を収めるには標準レンズを使うしかなく

構図的にも色彩的にも平凡なシーンにしかならなかった。

メンバー方々には申し訳なく、「想い出」としてとらえていただきたいと

ご容赦いただいた次第だ。

 

 

 

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早春の光景  By空俱楽部

2024-03-19 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで



  三国港(福井県坂井市) Sony α7R3   FE24-70㎜/f2.8 GM2

 

この冬は記録的な暖冬だったそうだ。

平均気温や降った雪の量など気象条件に照らせば

たしかにそうだったのだろう。

けれども、肌で感じる季節はそれとは裏腹。

いまだに春の訪れがぐずぐずとしているようで

何度となくやってくる寒の戻りに飽き飽きしている。

つまりはちっとも暖冬だったというイメージがないのだ。

この冬は12月早々にまとまった雪が降った。

それも雪かきをしければならないほどの降雪量だったことで

のっけから暖冬という予想が裏切られた。

さらにその感覚を決定づけたのは能登半島地震だった。

発災以来、被災地の悪天候を見るにつけ一日も早い春を待ち望んだ。

それが、むしろ例年よりも春が遅いと感じさせているのかもしれない。

明日からはまた雪の予報。

三寒四温とは言うものの、これで最後にしてほしいものだ。

 

 

 

 

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鉄塔銀座から By空倶楽部

2023-10-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


空倶楽部。10月のお題は「鉄塔と空」。

悩ましい難題のひとつだが、

ふと、「あそこなら!」と思いついたところがあった。

それがこの場所。福井県坂井市三国町の高台からの風景だ。


   Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2

 

ここでは過去にも何度か、このお題のクリアに取り組んだことがある。

だが、それはあくまでもひとつひとつの鉄塔と空でしかなかった。

ここには福井県有数の火力発電所があって、

生まれたばかりの電気を各地へ送り出している。

その送電を担う無数の鉄塔があることを思い出し、

それらをまとめて高台から眺めて見たくなったのだ。

そして、数々の鉄塔の源ともいえる、言わば一丁目一番地がここ。


         Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM 

 

三国港越しに眺める火力発電所の煙突。

昨年の冬に撮ったものだが、

「どうだ!」とばかりに快晴の空を従える姿に心ひかれた次第だ。

 

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映りこむ空 By空俱楽部

2023-09-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


        三国港(福井県坂井市)2023.06.18 18:08   Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (f/5.6,1/250sec,ISO100) 

 

空倶楽部。今月のお題は「映り込みの空」。

この夏の記録的な暑さでカメラを持ち出す日は激減。

念のために、と6月に撮っておいた一枚で参加します。

今日から二日間、所用で東京へ。

みなさまのところへは帰ってからおジャマします。

 

そんな秋めいた日を思い浮かべつつ、なつかしい曲を。

 
NIAGARA TRIANGLE 白い港

 

 

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浜茶屋のある風景 By空倶楽部

2023-08-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


旧盆の頃、土用波が高くなると北陸の浜茶屋は短い営業を終える。


  三国海岸(福井県坂井市) 2023.08.13 17:46  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/18,1/160sec,ISO100) 

 

この日の気温は夕方にして33℃。

まとわりつく暑い空気は真夏そのものだが

傾いた日差しのなかで人気のない浜茶屋を眺めると

その景色の中にしのび寄る秋の気配を感じてもいた。

ところで。

浜茶屋と表現したが、一般的には海の家。

そう呼ぶのは北陸など日本海側の一部の地域らしい。

学生時代に友人と出かけた神奈川の海水浴場で

うっかり「浜茶屋」と口にして、「何それ?」と笑われたことを思い出した。

けれども、子供の頃の記憶につながるこの夕景の主題は

「浜茶屋」にほかならないのである。

Seals & Crofts - Summer Breeze 

邦題は「想い出のサマーブリーズ」。

夏に吹くそよ風ということだが、

今回の写真同様、どこか秋を思わせる曲だと思う。

 

 

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梅雨空の黄昏  By空俱楽部

2023-07-19 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


梅雨前線に置いてけぼりにされた雲と出番を伺う夏本番の青い空。

この時期特有の空が黄昏てゆく。


     三国港(福井県坂井市) 2023.07.15 18:36    Sony α7S3   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (30㎜  f/8,1/250sec,ISO100)    

 

ところで、黄昏の語源は「誰そ彼(だれそかれ)」

現代語なら「誰だ。彼は?」で、人の識別がつかなくなることが転じて夕方をさす。

もっともこの写真を撮ったのは日没30分前だから

肉眼は釣り人の表情はしっかりと捉えているのだが

明暗差に弱いカメラから「誰そ彼?」というつぶやきが聞こえてきたのだ(嘘です!)

 

 

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梅雨空の記憶

2023-07-07 | 空倶楽部

ここ近年の梅雨というと豪雨による災害報道が相次ぐ。

温暖化による地球規模の異変が大きくかかわっているのだろう。

災害を引き起こさないまでも、梅雨というとじめじめとしたネガティブな印象が定説だ。

しかし一方で、長雨の季節も四季の移り変わりのひとつ。

「そこには情緒もあるはずだ」と、「お蔵」の中から探し出したのがこの写真。


   市振駅(新潟県糸魚川市)2016.07.09 15:16 Sony α99  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (24mm f/8,1/800sec,ISO100)    

 

もう7年も前のことになるが、この空のことはよく覚えている。

梅雨空をおして遠出の撮影に出かけた帰り道で

天候の回復とともに雲の合間から青空がのぞき始めた。

見る見るうちに雨雲を蹴散らすように広がり始める青空。

その澄んだ空に目を奪われたのである。

 

 

 

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この曲と決めて Part2 By空倶楽部

2023-06-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

空倶楽部、今月のお題は「カーブミラーと空」

                   
       越前海岸(福井市) 2023.05.05  07.17am   Sony α7S2   FE24-70㎜/f2.8 GM2 (34㎜  f/2.8,1/1000sec,ISO100)    

 

越前海岸を走る国道305号線でこのカーブミラーを見つけたのは4年前。

海岸線に沿った50キロの道は関西や中京などでもよく知られているらしい。

走り去る車の大半が県外ナンバーで、

季節を問わず、ドライバーたちはそれぞれの景色を楽しみながらこの道を走る。

そして、このカーブミラーの前を行き交う車を眺めながら、

ふと思いついたのが俵万智さんのこの短歌だった。

   この曲と決めて海岸沿いの道とばす君なり「ホテルカリフォルニア」

 

実は4年前の6月9日にも同じことを書いている(苦笑)

 

                             
Eagles - Hotel California (Live in Washington 1977)

 

 

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