羽田空港第一旅客ターミナル、展望デッキから。
この時期になると、夕刻でも充分に明るく、
また、冷たく頬に痛かった海風もかなりやわらかくなってくる。
それで、余裕をもって空港へ着いたときには展望デッキへと足を運び、
しばらくは仕事のことなど忘れ、空の眺めを楽しむことにしている。
ところでこの展望デッキ、通称をガリバーデッキという。
飛行機はもちろん、離着陸をサポートする地上スタッフ達が小さく
そして自分自身が逆に巨人になったかのように俯瞰できることから
ガリバー旅行記の一篇にちなんでそう名づけられたようだ。
確かに...である。
というところで、そろそろ搭乗時間。
折にふれての選曲。
1972年発表とあるから、45年も前になるのか...と感慨深い。
当時、熱狂して聴いたロック・アルバムの一枚で
邦題が「百眼の巨人アーガス」(ウィッシュボーン・アッシュ)。
原題は単なる「Argus」だから、なんとも大げさな邦題をつけたものだが、
アーガスとは、ギリシア神話に出てくる百の目を持つ巨人のこと、と知れば
そこまで誇張しなくても、との思いはあるものの、「そうだったか」と納得はできる。
ハードな中にもメロディアスなコーラスあり、ギターアンサンブルありの、
そんな名曲揃いのアルバムの中からラストを飾る「剣を棄てろ」を。
Wishbone Ash - Throw Down the Sword
彼らの代名詞、後半のツイン・リードギターの余韻に浸っていただけたなら幸い。
「9」のつく日は空倶楽部の日