壽堂日記９月４日「肩こりの鍼灸治療。」

数日前「肩こり」の治療をした患者様とお話する機会がありました。

具合はいかがですかとお尋ねすると「肩こりはすっかり取れました。以前も鍼灸治療を受けましたが、こんなに効果があったのは初めてです。」と驚かれていました。

「肩こり」は鍼灸治療で良く扱う症状ですが、実は治すことが難しく、治療家は「肩こり」治せれば一人前と言われています。

この患者様は、数週間「肩こり」が直らず来院されたのですが、壮年で体質が立派、色が日に焼けて黒く、血が濃くて粘稠で気のめぐりが渋って遅く、凝りが頚部・肩背部・腰部まで膀胱経に沿って広がっていること事を考慮し「澤田流太極療法」で治療しました。

※「鍼灸澤田流」は昭和の名鍼灸師と云われた澤田健先生が創られた鍼灸治療法で、千葉県では実際に臨床に使用しているのは私が師事した先生と同門だけだと思います。

治療点は「澤田流」の基本穴を使用した全身的な処置を行い。局所の直接治療を行いました。

局所は天柱・風池・肩井・肩外兪・肺兪・膏肓などを使用し、凝りの強いところに置鍼。（霊枢　逆順肥痩篇　参照）

経絡的に膀胱経の変動が主とするので、膀胱経の経穴を加え治療しました。（霊枢　小針解篇　参照）

治療終了後「すごく肩が軽い。」と喜んでお帰りになりましたが、「一晩寝ると鍼の効果が一層効果が実感できました。」感想を話して頂きました。