午後から雨が上がって、桜を見に行きました。
毎年、どこかへ桜を見に行くことにしています。
今年は、岐阜県海津町、木曽川と長良川の背割堤に出かけました。
背割堤の東は木曽川、西は長良川。二つの大河を一本の堤が分けています。
かつて、木曽三川の下流域は、幾筋にも流れが入り組んでしばしば大洪水を引き起こしていました。
江戸時代の末期から明治、大正、昭和と長い時をかけて、堤防を作り、旧河道を締め切り、新しい流路を切り開くなど命がけの工事が行われ、現在の形に整備されてきました。
背割堤は明治期に木曽川と長良川を分流するために築かれたものです。
今ここは、美しい桜並木になっています。
普段は、人が入らず、両側は大河。周囲の喧騒から離れ、鶯の声が響ていました。
もちろん、バーベキューの煙もスピーカーからの音楽も車の音も聞こえません。まさに別天地です。
家族連れがカメラ片手に散歩を楽しんでいました。
今日も愛犬のさくらが一緒でした。
桜の木の下を歩きながら、1年の始まりは4月だなあと感じます。
毎年、桜の咲く季節にはさまざまな節目が来ます。それは子どものことだったり、自分自身のことだったりしますが、あと何年こうして桜の下を歩くのかななどと思ったりもします。
さまざまのこと思ひ出すさくらかな
芭蕉の句です。
桜の木の下を歩きながら、あの年はどこそこの桜を見たなあ、子どもは何年生で自分は何歳で何々をしていたというような自分自身の人生のいろんな場面、その時の情感を思い出します。
今年はどんな一年になっていくんだろう。何年か経って振り返った時、どんな思いでいられるのだろう。