試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄101系豊田電車区5F [Tc14] 3+7編成 (準再用ダミーカプラー取付:マウントレスTNダミーカプラー廃止)

2018-05-24 21:43:41 | 国鉄/JR101系
原形復帰。

手直しを終えたKATO製国鉄101系トタ5F(Tc14)が再出場した。
トタ5Fは在籍するKATO製101系での最古参編成である。
側面窓セル窓サッシ印刷劣化車はクモハ101-38,クモハ100-4のみで事前予想よりも状態は良かった。




国鉄101系トタ5F (1978/X)。
[トタ5F]:Tc14-M4-M'c4+Mc38-M'146-T38-T209-T'38-M46-M'c39
※イメージ編成(1978/3)。
◆クモハ100-39,クハ101-14 準再用ダミーカプラー取付。

1965年10月に武蔵小金井電車区豊田派出所が発足した。
約1年後の1966年11月に豊田電車区へ改組される。
中央線快速用101系は三鷹区,武蔵小金井区から202両が転入した。
全て付属編成はクハ101形+モハ101形+クモハ100形とされクハ100形は配属されなかった。
クハ100形の登場は1969年4月以降まで遅れた。
1978年3月現在では5両の配置が確認出来る。
何れも冷房改造車で非冷房車は在籍していなかった。
豊田区の付属編成はクハ101形+モハ101形+クモハ100形を原則にしていたのかもしれない。
なお編成表では編成番号が確認出来なかった。
第一次冷房改造車は早くから番号札を掲げている資料が圧倒的に多くいまいち腑に落ちない。
ちなみに豊田区に在籍する全形式とも編成番号が無かった。
三鷹区101系では付属編成と基本編成の番号にずれがある。
※付属編成:附1F,附5F,附7F,附8F;基本編成:1F,3F,6F,7F。
武蔵小金井区は分割併合運用都合により繁く付属編成と基本編成の付け替えが見られた。
恐らく編成番号は現在より重要ではなかったと思われる。
豊田区101系は103系の限定配置を経て201系本格投入により置き換えが開始された。
冷房改造車編成が消滅した1981年9月以降は201系の新製配置が更に加速する。
中央線快速用101系非冷房車編成も1982年1月を以て淘汰されている。
1981年7月に登場した201系量産車の配置から僅か1年6箇月で終焉を迎える急速な世代交代劇だった。


トタ5F。

編成表に拠るとKATO製国鉄101系トタ5Fは1978年3月現在の組成を基にしたと思われる。
前途の通り当時は編成番号が与えられていなかった。
資料で[5]の番号札を掲げるクハ101-14を発見し便宜上[トタ5F]として扱っている。
クハ101-14の新製配置は三鷹区だった。
1966年12月に豊田区へ転出しており[トタ5F]は存在しなかったかもしれない。
トタ5Fはツヌ110F(Tc14)への改装を考慮し導入した。
しかしツヌ110F(Tc14)は幻に終わり旧トタ冷房5F(Tc14)へと装いを改めた。
旧トタ冷房5Fは旧ムコ3F(Mc78)にて編成更新が行われ再び旧トタ5F(Tc14)に戻された。
この際形式だけにしか注意を払わずサハ101-38,サハ101-210が組成されないイメージ編成になってしまった。
更に他編成との差別化を目的としLP411前照灯編成へと変更している。


旧トタ5F。

LP411前照灯(朱色1号)は101系メイクアップパーツ3(11-516)に含まれる部品である。
101系武蔵小金井区,豊田区仕様の旧金型編成はトタ5Fしかリリースされていない。
トタムコ3F(Mc78)と同時リリースされた101系メイクアップパーツ3で前面見附改善を狙ったLP411前照灯編成化でもあった。
しかしこの措置は一時的に留まり僅か約2週間で消滅となる。
急遽組成が決定したムコ予備00F(Mc60)へLP411前照灯を廻すため旧トタ5Fは再度仕様変更対象に挙がった。
保留車だったクモハ101-1006(元トタ5F-2:Mc1006)との相互交換及び保管品にてLP402前照灯編成へ復帰させた。
実質的にトタ5Fの原形復帰開始は2014年7月が起点と言えよう。
旧トタ5Fへ戻せなかったサハ101-38は103系サハ103形750番代用種車のサハ101-38(トタ5F:Tc14)と振替えた。
代わりに捻出されたサハ101-40(元トタ5F←元ツヌ110F:Mc195ムコ10F:Mc194)をサハ103-753(ツヌ318F:Tc107)へ編入した。
しかしサハ101-210は中古製品,ジャンク車両でも巡り会えず現在まで続く齟齬になっている。


ムコ3F,トタ5F。
※新金型車,旧金型車。

暫く動きの無かったトタ5Fだがトタ冷房5Fへの準再用ダミーカプラー取付が引き金となり入場に至った。
製品仕様都合からトタ冷房5F,ムコ3F(Mc78),ムコ予備00FにはマウントレスTNダミーカプラーを採用した。
その結果純正ダミーカプラーを装備していたトタ5Fは武蔵小金井区,豊田区仕様での異端編成になってしまった。
4編成の外観統一を目指しマウントレスTNダミーカプラーへ交換が行われた。
今入場でクモハ100-39,クハ101-14は純正ダミーカプラー相当品に復旧され初出場当時の見附へ一歩近付いている。
ダミーカプラーは純正胴受(保管品)にクハ481形300番代用ダミーカプラー(Z04-0407)を組み合わせた準再用品である。
従って厳密な完全復旧とは言い難いが外観は純正ダミーカプラーと同等で十分だと思っている。
準再用ダミーカプラー数は新編成組成計画も絡み武蔵小金井区,豊田区仕様全編成には行き渡らない。
豊田区仕様はダミーカプラーで統一出来たが武蔵小金井区仕様はマウントレスTNダミーカプラーのまま残存となる。
保留車を出さないよう努めてきたKATO製101系だが慢性的な保守部品不足に悩まされている。
純正ダミーカプラーや側面窓セルの確保が課題と言え路線転換の時期に来ていると思う。


クモハ100-4(側面窓セル窓サッシ補修施工車)。

トタ冷房5Fの入場から本格的な側面窓セル窓サッシ印刷の補修を開始した。
経年の高いトタ5Fは補修対象車が多いと思われた。
ところがクモハ101-38,クモハ100-4だけの補修入場に留まった。
但しクモハ100-4は窓サッシ印刷の劣化が激しく全モールドへの修正に迫られている。
新たに油性ペイントマーカーのインクへ薄め液を添加する混合塗料で作業効率の改善を図った。
塗布時間は短縮され窓サッシ再現の斑も若干の改善が見られる。
仕上がりも過去の補修施工車やクモハ101-38に近い。
試験採用された混合塗料はクモハ100-4の結果を待たずに本格導入する方向である。
窓サッシ補修施工車は当然ながら未施工車との差異が生じる。
将来的には側面窓セル更新を行う予定のため急場鎬でしかない。
なお窓サッシ印刷補修に乗じてガイド付プリズムケースへの更新を行った。
クモハ100-39,クハ101-14の更新から大幅に遅れたものの前照灯用プリズムを破損させる確率は下がった。
同時にガイド無プリズムケースは完全消滅している。




トタ5Fサイドビュー(クハ101-14:準再用ダミーカプラー取付施工車)。


トタ冷房5Fサイドビュー(クモハ101-198:準再用ダミーカプラー取付施工車)。
※第二次冷房改造車。

マウントレスTNダミーカプラー廃止による外観変化は運転台床下部の空間が広がった事である。
トタ冷房5Fで抱いた印象がトタ5Fでも再現された。
但し俯瞰では目に入らず大きな影響は無い。
前面見附は連結器部品が一回り小さくなり若干雰囲気が変わった。
微細な変更だったが予想外な効果に繋がった。
入場前とどちらが適しているか判断に悩む。
ただトタ5Fは原形復帰が終着点であり現状には納得している。

今後はクモハ101-4,クモハ100-38の1stLOTライト基板振替とサハ101-210の復帰が課題になった。
1stLOTライト基板振替は供出編成が決定次第何時でも着手出来る。
最大の壁はサハ101-210の導入である。
長期に渡り探し続けているが未だに果たせていない。
10両編成単位の製品がばらされる確率は低い。
引き続き地道に当たるしかないだろう。
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