試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄101系津田沼電車区110F [Mc195] 3+7朱色1号編成 (側面窓セルHゴム支持再現色温度統一,窓サッシ印刷補修施工)

2018-08-08 21:45:11 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
自縛。

KATO製国鉄101系ツヌ110F(Mc195)が改修を終え再出場した。
過去の度重なる細工により全般的な疲れが各所に現れていた。
前回入場はクモハ101-195,クモハ100-805のみが対象で抜本的な修正は初施工となった。




国鉄101系ツヌ110F 朱色1号編成(1984/10)。
[ツヌ110F]:Mc195-M'810-T'c71+Mc194-M'809-T'68-T'227-T'94-M57-M'c805

201系による武蔵小金井区101系の置き換えは編成番号末尾から開始された。
並行して101系高経年車の廃車や低経年車の組成変更及び転属が進められている。
1983年1月現在の編成表に拠ると101系800番代で揃う編成はムコ5Fの1本だけであった。
後のムコ1F(←ツヌ110F)とは車両構成が異なり1年間で激しい車両異動が行われた形跡が伺える。
◆ムコ5F:Mc69-M'805-T'c72+Mc124-M'801-T10-T'216-T'10-M107-M'c807。
このうちクモハ101-69+モハ100-805,サハ101-10,サハ100-10,サハ100-216は1983年度中に廃車された。
この当時クハ100-71は中野区に所属していた。
武蔵小金井区への転属は1983年3月で中央線快速での活躍期間は短期間で終わった。
量産が加速した201系の増備に伴い武蔵小金井区101系はこの後も減少の一途を辿る。
1984年10月現在では総勢41両の配置で稼働編成は2編成まで削減が進んでいた。
201系での統一により所要編成数が1本削減される。
そのため1編成は予備扱いとされた。
◆ムコ1F:Tc59-M90-M'c98+Mc60-M'35-T128-T223-T'93-M55-M'c804。
◆ムコ00F:Tc67-M59-M'c102+Mc192-M'807-T'107-T219-T40-M109-M'c801。
運用終了を間近に控えた武蔵小金井区101系だったが豊田区101系1000番代の検査切れにより大きな動きを見せる。
津田沼区103系ツヌ304F(Tc179)の分散貸出による不足分は当初武蔵小金井区101系(Mc195→ツヌ110F)で補填された。
ツヌ110F充当編成は既にムコ予備00Fが付番されているためムコ予備0Fを名乗っていたと思われる。
103系の混色編成が消滅した直後に現れたツヌ110Fは朱色1号かつ101系800番代で揃う編成で強烈な印象を与えた。
1985年1月14日までの貸出予定は前倒しされ1984年12月中に武蔵小金井区へ復帰となった。
この際ムコ1F(Tc59)は編成が解除された模様で武蔵小金井に還ってきたクモハ101-195以下10両がムコ1Fへ充てられた。
ムコ1Fは101系中央線快速の最終定期運用(1928H)を担う記憶に残る編成にもなっている。
営業運転離脱後は即廃車とならず旧ムコ1F(Tc59),ムコ予備00F(Mc60)出自車と10両編成を組み庫内に留置された。
◆ムコ--F:Tc59-M108-M'c802+Mc60-M'35-T'68-T'227-T'94-M57-M'c805(1985/3/31)。
その後基本7両編成が[さよなら101系]運用に充当され最期の花道を飾っている。


ムコ10F。

旧ツヌ110F(Mc194→ツヌ110F:Mc195)の初出場は2013年9月と意外に早い。
KATO製101系ではトタ5F(Tc14),旧ツヌ106F(Mc155→旧ラシ106F:Mc155),旧ムコ3F(Mc78→トタ冷房5F:Mc198)に次ぐ。
種車となったムコ10F(Mc194:101系800番代)は当初からツヌ110Fへの改装が決定していた。
ところが肝心な車両番号が特定出来ておらずクハ100-22(旧ツヌ110F)は電装準備工事車のまま暫定竣工させた。
まだ改番方法すら思い浮かばなかった時期である。
よってムコ10Fへ[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーを貼附しただけのイメージ編成となった。
2014年6月に編成表を辿りようやく改番が実現しツヌ110F(Mc195)として正式出場している。
この際クハ100-71(←クハ100-22)用屋根板の交換を行いクハ100形後期製造車へ改装した。
またサハ100形が3両連なっていたとも判った。
順次サハ101-40,サハ101-209(旧ツヌ110F)をサハ100-36(旧ムコ3F),サハ100-38(トタ5F→旧ムコ3F)と差し替えている。
改番後は1stLOTライト基板振替を端緒としクモハ101-195,クモハ100-805の入出場が繰り返された。
更に純正ダミーカプラー交換,前面用[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー貼替等が続いた。


クモハ100-805:2ndLOTライト基板更新車。
※表示器点灯色変更施工車。

今回の入場は旧製品LOT床板装着車へ改装したクモハ101-195,クモハ100-805の前尾灯点灯安定化が主項目だった。
しかしモハ100-810以下8両もペイントリムーバー式印刷消去による車体汚れや側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が激しかった。
そこで改修に名目を変更し10両全車が入場対象になっている。
ライト基板は2pcs式導電板を持つ台枠ごと交換し集電性能の向上を図った。
計画ではクモハ101-195クモハ100-805で床板LOTを揃えられるはずだった。
ところが床板捻出車のクモハ100-183(ツヌ103F:Tc48)が旧製品LOTに再交換されており計算を狂わされた。
トタムコ3F(Mc78),ツヌ118F(Mc155:再生産品)仕様運転台付中間組込車は少数派に留まる。
止むを得ずクモハ100-805はクモハ100-102(ムコ予備00F:Mc60←クモハ100-78:トタ<ムコ3F)との交換に迫られた。
ムコ10Fとトタムコ3FのLOT差はライト基板だけに等しく導電板構造の統一は果たせている。
クモハ100形は供出車が限られるため予備品の再生産品LOTクモハ100形用Assy床板は津田沼~習志野区仕様向けに温存した。
1stLOTライト基板が廃された代わりに表示器用プリズム色挿式にて表示器点灯色変更対策を行っている。


ツヌ102F-3,ツヌ110F。

側面窓セル窓サッシ印刷の劣化は短期間で進んだと思われる。
前回入場では気にならなかったクモハ101-195,クモハ100-805まで斑点状剥離が進行していた。
2016年8月に組成変更で登場したツヌ102F-3(Tc75)は全車旧製品車両で揃う編成である。
生産から日が短いはずのツヌ110Fだがツヌ102F-3よりも老朽化が進行している様に見えた。
プロトタイプが1984年10月で揃う両編成は外観の格差が生じていたが多少は改善されたと思う。
窓サッシ印刷の修繕は全車に施したが何れも側面窓部に油脂付着が見られた。
劣化の根本原因だと推測しており今後の進行は抑えられると思う。
他形式を含め側面窓セル窓サッシ印刷の補修では油性ペイントマーカーを塗布してきた。
クモハ101-194にて100円ショップで仕入れた油性メタリックマーカーペンを試用した。
作業性,見附共に油性ペイントマーカーを凌ぐ結果を得てサハ100-68以降から本格採用に至った。
まだインクの対擦過性の確認が出来ておらずサハ100-94を長期耐久試験車に指定している。
全段を油性メタリックマーカー再現に変更し経過観察を行う。
但し作業効率が高いため今後の窓サッシ印刷の修正は油性メタリックマーカーで進めていく。


サハ100-94(油性メタリックマーカー再現窓サッシ長期耐久試験車)。

出場直前にボナファイデプロダクト製国鉄電略標記インレタの入手に至った。
空欄や標記違い等長らく電略標記再現には悩まされてきた。
これを埋める役割を十分に果たしてくれている。
出自が異なるサハ100-68(←サハ100-36),サハ100-227(←サハ100-38)は[西トタ]標記から[西ムコ]標記へ変更された。
印刷消去の失敗により種車が判明するおまけまで付いている。
また両車とも国鉄103系サハ103-768,サハ103-769(ツヌ324F-1:Tc217)との振替えで101系800番代LOT側面窓セル交換を行った。
KATO製101系を種車とするサハ103-768,サハ103-769はムコ予備00Fの101系0番代LOT側面窓セル統一でも入場していた。
数少ない中間車両用101系800番代LOT側面窓セル装着車でツヌ110Fの側面見附統一に重要な役割を果たした。
実車の状況を鑑みてHゴム色温度統一対象編成から外していたが整った編成見附に改められている。


モハ100-809+サハ100-68 (101系800番代LOT側面窓セル装着車+101系800番代LOT側面窓セル交換施工車)。

記録で殆ど判らない変更点はクモハ100-805の前面窓セルにある。
2本ある前面縦桟のうち運転台側は当初から銀色印刷が3mm程度行き渡っていなかった。
下地と思われるHゴム支持再現の灰色塗料が剥き出しになっており角度によっては目立つ箇所であった。
改修項目に組み込みクモハ101-194との交換でメーカーエラーを解消させている。
またクモハ101-195ではジャンパホースの補修を行った。
ジャンパカプラー付近から生じていた黒色塗料の剥げは超極細マッキーで塗り潰した。
相変わらず塗装の技量が足りないため市販の文房具に頼らざるを得ない状況が続く。
初心者にとって超極細マッキーと油性メタリックマーカーは欠かせない戦力になってくれた。




ツヌ110Fサイドビュー(クモハ101-195:ジャンパホース,側面窓セル窓サッシ補修施工車)。

傷んだ状態の記録を残しておらず入場前の雰囲気と余り変わらないように映る。
裏を返せば小細工が通用した結果と言える。
改修入場で徹底的に清掃,修正を施し約1年4箇月の間に生じた格落ち感を拭えたと思う。
自らの取り扱い方法が劣化を招いた原因だった。
101系初期出場編成では共通で現れる傾向が強い。
残念ながら何時から考えを改めたか憶えていない。
今後は廃車予定車を除く塗装変更車を中心に現状確認及び改修を行った方が無難だろう。
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