試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ100-805[ツヌ110F] 101系0番代2ndLOTライト基板・床板更新施工 (クモハ100-102[ムコ予備00F] 床板相互交換)

2018-08-06 21:37:27 | 国鉄/JR101系
代打。

KATO製国鉄101系ツヌ110F(Mc195)はサハ100-68,サハ100-227を除く8両がムコ10F(Mc194)を種車とする。
そのためクモハ101-195(←クモハ101-194),クモハ100-805(←クモハ100-806)は当初現行LOTライト基板を装着していた。
初出場時からフィルム幕のように見える両表示器の点灯色温度に違和感を抱いていた模様である。


国鉄101系クモハ100-805(ツヌ110F)。

1stLOTライト基板交換による表示器点灯色変更対策はクモハ101-201,クモハ100-192(ラシ101F:弁天橋区仕様)を皮切りとした。
ラシ101Fは単独で1stLOTライト基板へ振り替える方式を採用した。
しかしトタムコ3F以降から採用された2pcs式の導電板組付けに手を焼かされた。
施工2編成目に抜擢されたツヌ110Fは床板ごと旧製品LOT品と相互交換する安直な方法へ切り替えられる。
だがクモハ101-70,クモハ100-143(元ツヌ131F-1:M'c143),クモハ101-155(ツヌ122F:Mc155)ではライト基板単独振替へと戻った。
何れも運転台側KATOカプラーを起因とする台枠裏面への加工が絡み床板交換には踏み切れなかった。
そのため1stLOTライト基板振替施工車ではクモハ101-195,クモハ100-805だけが旧製品LOT床板を履く異端車となっている。


入工中のクモハ100-805

ツヌ110Fの入場はクモハ101-195,クモハ100-805の前尾灯点灯を安定させる名目だった。
クモハ101-152(ツヌ103F:Tc48)と台枠を再交換したクモハ100-195は再生産品LOT相当床板及びライト基板更新を終えた。
改修の最終入場となるクモハ100-805もクモハ100-183(ツヌ103F)との床板交換を行い原形に復帰させる予定を組んでいた。
モハ100-810(ツヌ110F)以降から専ら車体改修が主軸に置かれクモハ100-805もその流れに従っている。


印刷漏れがあった前面窓セル運転台側縦桟。

ムコ10Fはクハ100-22(→クハ100-71),クモハ100-806用前面窓セル印刷にメーカーエラーが見られた。
共に前面窓縦桟への銀色印刷が行き渡っておらず一部分だけHゴム支持のように見える。
長らく放置してきたが改修に併せ交換を行う。
101系800番代LOT前面窓セルも複雑な遣り繰りを経ていた。
新金型車体で初の廃車となった元クハ100-34(元ラシ107F:Mc202)には101系0番代LOT前面窓セルを取り付けている。
塗装変更車だった元クハ100-34はクハ100-22(ムコ10F:Mc194)が種車ながら装着していた前面窓セルをクハ100-34に譲った。
だが後の工程でクモハ100-183を別途入場させる必要がある。
3編成を手元に従えての作業を嫌いクハ100-34(ラシ107F:弁天橋区仕様)からの捻出は見送った。


改修を終えた車体。

代わりに供出対象へ挙がったのはクモハ101-194(ツヌ110F←クモハ101-193:ムコ10F)である。
中間組込車であり多少の瑕疵は許容できた。
二度目の入場となったクモハ101-194は前面窓セルを交換し即竣工させている。
ちなみにクハ100-71用前面窓セルの縦桟は銀色再現が更に短かい。
前面窓セルのエラー品は余り見掛ける機会が無く珍品と言えよう。
補修での対応も考えたがクモハ100-805の作業は台枠交換が主であり見送られた。
側面窓セル窓サッシの劣化は斑点状剥離が大半を占めた。
不思議な事に両側とも下段しか発症していない。
該当するサッシだけの修繕でも対応可能だった。
しかし今後も印刷の補修を続行するため習熟機会に充てた。
全下段サッシは油性メタリックマーカーで塗り潰した。
車体清掃は失策せずに終えている。
車両番号標記周囲のインレタ転写糊除去を極細綿棒に切り替えており[クモハ100-805]は崩壊させていない。
油脂等を磨きクロスで拭い窓セルを車体に嵌合させる。


クモハ100-183の代打で入工したクモハ100-102(ムコ予備00F)。

いよいよ最終工程の台枠交換を迎えた。
クモハ100-183を入場させ床板を取り外す。
ところがプリズムケースを取り外すと顔を出すライト基板は茶色成形の1stLOT品に交換されていた。
納得が行かず記録を遡ったところ元クモハ100-44(元カノ20F:Mc53→クモハ100-34:カノ13F)へ転用されていた。
クモハ100-39(トタ5F:Tc14)が種車のクモハ100-44は内嵌式尾灯車(黄色5号)登場を名目に竣工させた。
一方編成を組む元クモハ101-53(カノ20F→クモハ101-59:カノ13F)は新金型車体の元クハ101-35(元ツヌ103F)が種車であった。
元クハ101-35クモハ101-197(トタ冷房5F:Mc198)の更新で宙に浮いたクモハ101-17(旧ムコ3F:Mc78)に行き着く。
クモハ101形への復帰は旧クモハ101-118(元ツヌ133F:Mc118)の車体更新で発生した現行LOTライト基板装着床板を転用した。
そのため元カノ20Fでライト基板LOT差が生じクモハ100-183を元クモハ100-44の床板交換相手に抜擢したらしい。
飛んだ計算違いによりクモハ100-102(ムコ予備00F:Mc60)が代打に起用された。


クモハ100-102(ムコ予備00F:旧製品LOT床板振替,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

クモハ100-102はクモハ100-78(トタムコ3F:Mc78)が種車でありクモハ101-195とはLOTが異なる。
但し基本構造が変わらないため再生産品LOT相当床板供出車になっている。
緑色成形の2ndLOTライト基板だが発光色温度は現行LOT品と殆ど変わらない。
代役には十分だったクモハ100-102だが側面窓セル窓サッシ印刷に劣化が見られた。
急遽油性メタリックマーカーでの補修を行う。
窓サッシ印刷は斑点状剥離で当該箇所への施工だけに留めた。
優先はクモハ100-805でありクモハ100-102の補修は極力簡略化を図っている。
思わぬ工程が加わりムコ予備00F(Mc60)の緊急点検を行った。
幸いクモハ101-60以下9両(ムコ予備00F)の窓サッシは万全な状態で追加入場には繋がらなかった。
運転台側カプラーを交換した元クモハ100-805用床板を組み立てる。
比較的車輪状態の良いDT21非動力台車は流用された。
ツヌ110Fは全般的に黒染車輪の傷みが出始めており一斉交換での対処を行う方向である。
側面窓セル窓サッシ印刷補修を経たクモハ100-102の竣工でムコ予備00Fは再出場となった。


流用となるDT21非動力台車とダミーカプラー。

101系0番代2ndLOT床板の転用は当初予定と異なった。
だが前途の通り101系800番代LOT床板とは殆ど差が無いため施工項目はクモハ101-195と同一で構わない。
先ずダミーカプラーを取り付け先頭車両対応化を施した。
続いて2ndLOTライト基板へ改められるため表示器点灯色の調整に取り掛かった。
クモハ101-195との釣り合いを取るための微調整を繰り返している。
なお朱色1号車両では1stLOTライト基板による表示器点灯色変更効果が余り得られなかった。
初施工ではない新旧LOTライト基板間に於ける点灯色変更だったが車体色に左右された可能性が高いと思う。


整備が完了したクモハ100-805用床板。

そして101系0番代2ndLOT台枠及びライト基板化されたクモハ100-805用床板が完成した。
導電板は2pcs式で点灯安定性は確実に高まると予想される。
ただ事前の確認を行わないまま床板を交換してしまった事が気掛かりだった。
KATO製品で導電板の研磨を実施した車両は動力ユニット搭載車に限られており不安は抱かない。
長らく点灯機会の無かった2ndLOTライト基板が正常に機能するかが唯一の不安要素となった。




クモハ100-805 点灯試験[03C 中野]:前照灯(前面窓セル交換,2ndLOTライト基板・床板更新,表示器点灯色変更施工)。


クモハ100-805 点灯試験[03C 中野]:尾灯(前面窓セル交換・2ndLOTライト基板・床板更新,表示器点灯色変更施工)。


クモハ101-195 点灯比較[03C 中野]:ツヌ110F(現行LOTライト基板更新車)。
※表示器点灯色変更施工車。

表示器点灯色変更時に前照灯は点灯すると判っていた。
そのため試験は尾灯から開始している。
前照灯との切替を繰り返しても差し障りなく光り輝き心配は杞憂に終わった。
低速域でのちらつきも治まってくれた。
クモハ101-195との点灯色温度差は誤差の範囲内と考えている。
原形復帰には達しなかったが所期の目的は果たせたと思う。




クモハ100-805(101系0番代2ndLOT床板更新,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

クモハ100-805の竣工でツヌ110は全車の改修を終えた。
最後の最後で当てが外れ右往左往した事実は否めない。
まさかクモハ101-183が1stLOTライト基板に戻さていたとは予想だにしなかった。
しかし車両番号標記のインレタ再転写に迫られたモハ101-57(ツヌ110F)ほどは焦ってはいない。
得手不得手がはっきりと分かれた瞬間とも言えよう。
台枠交換による前尾灯点灯安定性改善策は供出車が尽きるまで進める予定である。
その際には候補車両の履歴を再確認するよう心掛ける。
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