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たいせつなもの。すきなこと。

映画館の記憶

2011-02-15 | 映画 のこと

ふと甦った、人生で一番最初の映画館の記憶は、
鳥取の古い映画館。おじちゃんや従兄妹たちと観た「ゴジラ」だ。

影絵みたいな記憶しかないからモノクロだったのかなあ。
それとも暗かったせいで、影絵のような印象しかないのかな。
しかも、はっきりと覚えているのは、大きな黒ずんだ金網に囲われたストーブに
あたりながら、チラチラと遠くのスクリーンを観ていたこと。
多分、幼稚園にも上がっていないくらいの頃。
小さかったから映画をちゃんとは観ていなかったのだろうな。

それでも、映画が終わったあと、本物の人間の頭がひどく小さく見えて
妙ちくりんで可笑しかったのだけはよく覚えている。

以来、映画を観終えるたびに、その感覚だけは毎回同じ。
きっと、スクリーンの大きい映像と実寸の人間との差を急激に認識することに、
子どもの脳は上手く慣れていないせいなのかもしれないなあ。

それとも、その妙な感覚を楽しんでいたのは、妙な子どもだったわたしだけかな。
いつの頃からか、あの独特な感覚はなくなっちゃった。

映画って、いまはDVDなどで家に居ながらにして観れるけれど、
いい映画もヘンな映画もしっかりと記憶に焼きつくのは
やはり足を運んで映画館で観た映画だ。

このところ、ミニシアターが次々閉鎖していると聞く。
それはとても残念なこと。

映画は文化。いろんな国の文化の窓みたいなもの。

しかし・・・もう少しお手頃だと嬉しいんだけどなあ。

 


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