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いつか自分が走り書きしたメモを見つけた。
「自分と戯れているか
自分と戦っているか」
これは、いつだったか料理の下ごしらえをしながらイヤホンで聴いていた「小林秀雄」先生の言葉だ。
講演CDを聴いていると、時々ギラッとコトバが光る。
忘れまいと急いでその辺の紙にメモる。
芸術家の話をしているくだりだ。
小林秀雄講演CD。
すっかりわたしのタカラモノ。
電車に揺られながら。
制作に没頭しながら。
料理をしながら。
聴けば聴くほど
わたしはこのひとがすきになる。
このひとの根底に流れているものに深く共感している自分に気づく。
小林秀雄の本との出会いは
古本市のチャリティーコーナー。
ぼろぼろに茶色くなった「ゴッホの手紙」を50円で買った。
10年くらい前だろうか。。
小林秀雄の文章に、すっかり魅せられてしまい、それ以来古本市へ行くたびに「小林秀雄」の文字ばかり探すようになった。
講演CDはipodに入れている。時にシャッフルで聴くと、ホール&オーツ、サラ・ヴォーン、小林秀雄、そしてQUEEN、という感じ。
わたしには「小林秀雄」のコトバは最早、ブルースやロックと同じように
わたしを鼓舞してくれる「すきなもの」なのである。
ご本人が空で聞いていたら
「一緒にしてくださんな!」と叱られちゃうかな。
それとも、気軽に聴くわたしみたいな人間が増えたことを
密かに喜んでくださるかな。(笑)