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「沈黙の音楽」アンドレア・ボチェッリ著

2016-06-07 | 本 のこと



今や世界一のテノール歌手 アンドレア・ボチェッリ。

この春の6年振りのコンサートで
彼の音楽の更なる奥深さに触れ、改めてまたまた魅了されてしまった~。

10年以上前に図書館で借りて読んだ彼の著書「沈黙の音楽」を
もう一度読み返したくなってまたもや図書館で借りて再読しました。

「沈黙の音楽」(LA MUSICA DEL SILENZIO)1999年、
幼少期から音楽の世界で成功するまでの半生を
「アモス」とう架空の少年の名に置き換えて
アンドレア・ボチェッリ自らが書き綴った自伝的物語です。
日本では2001年に早川書房より、翻訳出版されています。

21世紀の押しも押されぬ偉大なアーティスト、アンドレア・ボチェッリ。

輝かしい栄光をその手にするまでの彼の人生は
決して順風満帆なわけではありませんでした。
生まれながらの弱視、11歳でのサッカー事故による完全失明という艱難辛苦の日々・・・
そんな中でも、生来の前向きな生きる姿勢に加え、良き人々との出会いに恵まれたことにより
トスカーナの大自然の中で人生を謳歌し、
葛藤しながらも自分の生きる道を模索していきます。

歌をうたう という夢を決して諦めなかった彼は
1994年、とうとうチャンスを掴みます。
その時すでに36歳。
オペラ、クラシック、ポップスも歌いこなすテノール歌手
世界のアンドレア・ボチェッリの誕生です。

この本のあとがきで、彼はこの本を
将来読むであろう彼の子どもたちのためにも書くことにした と綴っています。

揺るぎない人生観。ひたむきで真摯な生き方。
どんな困難も乗り越える情熱的な生きるチカラ。
彼の音楽を聴いたことがないひとが読んだとしても学ぶところの多い物語です。

そして、
彼の唄声の持つまっすぐな誠実さ、清らかさは一体どこからくるのか・・・?
と不思議に思っていた方は、ぜひこの本の中で彼の半生を一緒に辿ってみてはいかがでしょう。
答えはきっとそこに、「沈黙の音楽」のなかに静かに眠っています。




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