巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

クラス担任は粋なパリジャン

2008年03月12日 06時14分49秒 | Weblog
 クラス担任のジャン・ピエール先生(51歳)は”ベスト ジーニスト賞”をあげたいくらいに、いつもジーンズが似合ってます。着こなしはシンプルでストレートのジーンズにセーターやシャツの組み合わせがほとんどですが、小物使いがさりげに凝ってる! マフラーの巻き方にもこだわりがあるし、靴(スニーカーが多いけど時にはウェスタンブーツなども履いてる)やベルトにも、すっごく気を配っています。年を取ってもさすがパリジャンって感じです。
 さて、そんなお洒落な担任ですから、生徒のファッションもよ~く見てる。スキー・ヴァカンス明けの初日。朝、登校した娘の耳たぶピアスにも、すぐ気づいたんですって。で、以下は娘から聞いたそのときの会話。
「オ~、ヴァカンス中にピアスをしたんだね。ヴレマン・ジョリ(とても綺麗)」
「メルシー! ……でもね先生、日本では子供がピアスするとポリスに逮捕されて、牢屋に入れられちゃうんです」(ずいぶんと大袈裟に言ったもんです)
「オ~・ラ・ラ! どうしてかな?」
「子供がピアスするのは不良みたいで、悪いことなんですって」
「そうか、日本では子供がピアスする習慣がないんだね。でも、ここはフランスだから大丈夫。心配しなくてもいいよ。ピアスのお洒落を楽しんだらいいさ」
 ……う~む、モードの国、フランスらしい先生と生徒の会話ですよね。
 ちなみにジャン・ピエール先生は教育熱心で、クラスの親たちからも「子供がグングン伸びる」と評判で、校内で一番人気の教師なのです。

パリのゲイおじさん、市長に再選ほぼ確実!

2008年03月11日 06時31分21秒 | Weblog
 フランス各地では、昨日(3月9日)市や町の首長、そして議会議員を選ぶ統一地方選の第一回目の投票がありました。このところ支持率が急降下してるサルコジ大統領率いる右派の票が伸びず、そのかわりに左派の社会党がグ~ンと躍進し票数を上回りました。決選投票は16日ですが、サルコジ政権の苦戦は続きそうな気配です。
 で、パリでは、ゲイおじさんことドラノエさん(左派・社会党)が、右派候補をご覧のように大幅に上回り、市長への再選はほぼ確実になりました。
 ところで、ドラノエ市長が同性愛者だってこと、もう皆さん知ってますよね? 自ら公表してますし、毎年パリで大々的に行なわれるゲイ・パレードでは先頭を堂々と歩いてますもん。
 私は数年前のことですが、なまドラノエ市長を見かけたことがあります。パリ15区にある韓国料理店で、市長はパートナーと思える男性と仲良くランチをしていました。その店はごくフツーの定食屋で、ランチセットメニューはどれも11~12ユーロ程度。市長はたしか石焼ビビンバと餃子のサラダのセットを食べていた。「ずいぶんと庶民的なゲイおじさんだよね~」と言いつつ、私と友人たちは少し離れた席から市長をしばし観察していたのです。
 さて、パリはもともと社会党が強いのですが、今回の議員たちの票も全20区のうち、右派が勝ってるのは7つの区だけで、他13のエリアはドラノエ派となってます。この最終結果は次の日曜の第二回目投票で決まります。
 

歴史的悲劇は子供にいつどうやって伝えるべきなのか?

2008年03月10日 07時04分40秒 | Weblog
 毎週の乗馬クラブ通いで、近ごろは馬の容姿の違いもわかってきました。人間と同じで、美的な顔も個性的な顔も、ユニークな顔もいろいろある。今日、娘が騎乗したイディルは、中間馬の中では最高のイケメンなんですよ。
 と、写真の解説はここまでにして、今日はちょっと真面目なお話。

 去る2月13日、サルコジ大統領は在仏ユダヤ人審議会が主宰する夕食会の席で、今年の9月の新学期からCM2(日本の小学5年)の生徒に、ホロコーストで犠牲になった子供の名前を覚えさせ、ホロコーストについて学ばせることを明言。が、これに対して教師や親たちが反発し、教育界でも政界でも大議論を呼び起こしています。
 実際にアウシュヴィッツに収容されていた人々の中にも、その経験を家族や友人に語ることさえ難しいのに、たった10歳の子供たちにその悲劇を押し付け、背負わせることは正しくないという声があります。トラウマを引き起こす危険があるのでは……、と多くの人々は懸念しているのです。
 で、話は飛んで昨日の深夜、娘の就寝後、パリの知人から回ってきた日本のテレビ番組を収録したビデオを観ました。夏の終戦記念日のあたりの特番だったのかスタジオ・ジブリの『火垂るの墓』が入っていて「ああ、これは娘に観せるのにちょうどいい」と思ったんですが、とりあえずその前に自分で観てみました(ジブリ作品は好きなんですが、これだけ観てなかった)。戦争孤児たちが餓死してしまった悲劇、それは決して忘れてはいけない歴史の事実だけど、さ~て今、それをアニメになっていたとしても娘に押し付けるのは、ちょっとキツイかなぁと思ってしまったのです。11歳にもなれば大丈夫よ、と人は言うかもしれないけど子供の性格で、悲劇を淡々と受け入れられる子もいれば、そうじゃない子もいる。
 ウチの娘は感受性がかなり強いほうなので、トラウマまではいかなくても、かなりのショックを受けることは確実。(……だってマルシェの馬肉屋の前で、死んだ馬を思ってかわいそうで泣く子ですから)さらに、こっちのテレビ番組はその内容によって「10歳以下禁止」「12歳以下禁止」「16歳以下禁止」のマークが表示されるんですが、11歳になったのに“-10”が出ると、怖いと思って慌てて自分でテレビ消しちゃうほどだし……。
 で、結局、この作品を娘に観せるのはもうちょっと先にすることに決めました。
 日本の戦争の悲劇も、ヨーロッパのホロコーストの悲劇も世界中の人々が決して忘れてはいけないことだけど、それを子供たちに、何歳のときにどうやって伝えるかは、それぞれの親が決めることかなぁ、って思いますね。成長度は子供によってまちまちですもん。

フランスの小麦粉はすごい!

2008年03月07日 06時43分37秒 | Weblog
 サルコジ大統領がスピード再婚したと思ったら、元夫人のセシリアさんも負けじと再婚ですって! フランス人って一般人もそうだけど、”お金”はなくても平気だけど、”愛”がなくては生きていけないらしい。……これって日本人と正反対?
 さて、話はぜ~んぜん変わって小麦粉についてです。日本で暮らしていたときはケーキなんてただの一回も焼いたことなどなかった私が、今じゃ週に2回は手作りケーキやタルトを焼いている! なぜか? それはフランスの小麦粉が優秀でテキトウに作っても、それなりに仕上がってしまうからです。
 しばらく前ですが、料理家の知人が我が家遊びに来たとき、ちょうど娘とケーキを作ってました。ボウルに入れた小麦粉や卵やバターを娘が泡立器でグルングルンと回して遊んで(?)ました。そこで料理家はひと言「う~ん、これが日本の小麦粉使ってたら生地がベチャベチャで失敗作になるわね。でもね、フランスの小麦粉だと大丈夫なのよ」と。
 そうなんです。日本ではお菓子作りって材料を正確に量ることが、とっても大事と言われてますよね。でも、こっちは材料なんていい加減に量っても、パウンドケーキもロールケーキもタルトも、ついでにクロワッサンだって、まぁまぁに仕上がってしまいます。
 で、昨日、発作的に肉まんが食べたくなり、冷蔵庫に豚ひき肉もちょうどあったので、中華肉まんに初挑戦したら、大成功! こんな簡単だったら、もっと前から作ればよかった。
 が、それもこれも優秀な小麦粉のおかげです。しかも粉は1キロで0.7ユーロ(100円ちょっと)ぐらいだから家計の節約にもひと役です。*写真の右が強力粉、左が薄力粉。

パリで雛祭り

2008年03月04日 06時00分03秒 | Weblog
 パリで雛祭り……、なんてタイトルを書きましたが、お内裏様とお雛様をただ飾っただけです。雛あられも白酒もちらし寿司もな~んにもなし。パリの日本食品店でとんでもなく高いそれら材料を買うのはもったいないですもの。
 雛人形は実家の父が買ってくれたもので”着せ込み人形”というんだそう。娘が新生児の時に、機内持ち込みの手荷物でワッセワッセとこちらに運んできました。それから11年……時の経つのは早いものです。

「やった~! シュヴァルだ!」

2008年03月03日 04時29分01秒 | Weblog
 乗馬クラブには子馬のポニー・シェットランド、中間馬のドゥブル・ポニー、そして大型のシュヴァル(馬)の3つのセクションがあります。
 その日に騎乗する馬はクラブハウスのボードに掲げられているのですが、どういうわけか中間馬のボードから娘の名札が消えていた! 何度探してもない! で、先生に訊きに行ったら「シュヴァル・セクションを見てごらん」と言われ、見るとあった! シュヴァル・トルナドのところに名札が!
「やった~! 今日はシュヴァルに乗れる~!」と娘は叫び、騎乗する前から有頂天。が、急にレベルアップしたわけじゃなく、今日は単に馬の数が足りないので、必然的にそうなっただけです。クラブの半数の馬たちは南仏カマルグへ遠征、合宿に行っているのです(ホントは娘も参加したいのですが、あと一年ぐらい練習をして上手にならないと連れてってもらえない)。
 でも、昨日のピアスに続いて、大型の馬に乗れ、この週末は”気分はちょっぴり大人”でこの笑顔。(左は乗馬クラブ仲間のアンジェリーク。彼女は今日も中間馬だったのでちょっとがっかりしていた……)
 

小学生にピアス

2008年03月02日 04時08分35秒 | Weblog
 フランスの小学5年、クラスの34人の児童で携帯電話を持ってる子は一人もいません。校則で禁止されているからです。通学時も親が送り迎えしますから携帯は必要ありませんしね。
 が、フランスの小学5年、女の子の大半はピアス(耳)をしています。校則でもOKです。服装や髪型は清潔感があれば自由で、格好で人格を判断されることがないのは、フランスのいいところかなぁと思います。それに耳たぶピアスに関しては、こちらでは赤ちゃんも幼児もピアスする習慣がありますからね、誰も反対なんてしません。
 で、仲良しのお友だちがみ~んなキラキラのピアスをしてるのが羨ましくってしょうがなかった娘。本日、晴れてピアス・デビューしました!
 学校で勉強をがんばっているのと、ヴァカンス中どこにも行けないのに文句ひとつ言わずに家でフランス語のテキストを進めているご褒美にです。しかも、これ18金のピアスで、きちんとした宝飾店で処置してもらって、たった24ユーロでした。
 ちなみに、シャネルやカルティエのピアスしてる子、ブランドの財布や小物を持ってる子はもちろん皆無! 娘が通ってるのは小中高一貫校ですが18歳の子たちだってそれらを持ってるのは見たことない。っていうかそんな高価なもの買い与える親はこの国にはいないのです。
 ……それにしても、日本の常識で考えたら”小学生にピアス”は、やっぱ驚きですよね?
「日本ではどう?」と娘が訊いてきたので、「う~ん、学校はやめさせられちゃって、ポリスに逮捕されるかもよ~」と脅かしたら……、
「ママ! 今日のブログに娘は18歳って書いといて! あっ、それから娘はパリジェンヌだからとも書かなきゃだめだよ」
 と、たった今、背後で叫んでいる。