需要と供給。
弁護士:過疎地に供給、追い付かず 「県内に養成システムを」 /岩手(抜粋)
◇公設事務所、相談相次ぐ
弁護士過疎解消のため、釜石市に29日、
弁護士常駐型の公設事務所「ひまわり基金法律事務所」
が新たに開設される。
しかし、喜んでばかりもいられない。
すでに開設している二戸、宮古など4カ所には多重債務や悪質商法の相談が相次ぎ、潜在的な需要があることを証明した格好で、その需要に弁護士の供給が追いついていないのが現状だ。
県立県民生活センターは今年度から岩手弁護士会と連携して、
弁護士が1人か不在のいわゆる「ゼロワン地域」
に「弁護士を派遣して無料相談」
に応じる事業を始めた。
6月に久慈市など県内3カ所で開催した1回目は54件と予想以上の相談があり、11月の2回目は弁護士を増員した。
今月17日の二戸会場では19件の相談があった。
●60代女性 イベント会場で25万円のブレスレットを購入した
「血行が良くなり、肩凝りも治る」などと宣伝されていたので買ったが、効果が全く感じられず代金を取り戻したい。
「身近なところに弁護士がおらず、自分ではどうすればいいのかわからなかった。相談して一歩前進した」
日本弁護士連合会(日弁連)が弁護士過疎解消のため全国で設置を進める
「ひまわり基金公設事務所」
も県内で成果
(04年3月開設 宮古市 ひまわり基金公設事務所 田岡弁護士(29))
東京から赴任。
●開設から2年半で相談件数 約1500件。
●7割は多重債務関係
●消費者金融のグレーゾーン金利による過払いで業者に返還させた金額は計約12億円
「弁護士過疎地域は需要がないわけではない。弁護士の存在が需要を喚起する側面が強い」
ただ
「岩手弁護士会所属の63人の弁護士のうち40人が盛岡市に本拠を置く」
など地域格差は依然として大きく、過疎地での弁護士不足はますます深刻。
地裁の本庁・支部の管轄で区分した場合はゼロワン地域は解消されたが
しかし
「宮古には二つの事務所があるが、私の事務所では相談は1カ月待ち。すぐ相談できるというのが本来の姿で、弁護士が全く足りていない」
弁護士が高齢化し、実働人数はさらに少ないと指摘も。
(日弁連)
弁護士過疎地で
「個人事務所を開設・運営する資金を無利子で貸与」
する制度を設けている。しかし、
県内の適用は「いまだ1件」。
(岩手弁護士会 吉田会長)
「盛岡で若手を育てて過疎地に送り出す都市型公設事務所の設置など、岩手の中での養成システムを作らなければいけない」
(毎日新聞) - 11月24日
「盛岡で若手を育てて過疎地に送り出す」とはいうんだけど、
「強制的に」やるんでもなければ、難しそうな気がする。
職種は違うけど、
「いろいろリスクがあるから」って、
産婦人科医が減ったりしてる。
やっぱり
「水は高いところから低いところへ流れる」
特に「イシャやベンゴシ」は
「苦労」したり、
「オカネ」をかけたり、
「遊ぶ時間」を犠牲にして
やっとこ、就ける職業。
夢も野心も大きい。
実際、
「過疎地での個人事務所を開設・運営する資金を無利子で貸与する制度の適用がいまだ1件」
というところからも状況は分かる。
産婦人科医なんかは「かなりの高収入」を提示しても成り手がない地域があるそうだ。
でも「責めることはできない」。就任すれば「24時間体制、ほぼ休みなし」になってしまうから。
それこそ「過労死」だ。
弁護士のバッジの中心には「天秤」が書いてある。
「平等」とか「正義」とか言いたいところだけど、
現在、その意味には「商人のバランス感覚」も潜んでいることはまちがいない。
ワザワザ、「過疎地」へ行こうとするヒトが「皆無に等しい」っていう現状じゃあ、
理想論だけじゃなく、「具体的にどうしたらいいか」って方向にいかないと、
変わらないよね、きっと。
弁護士:過疎地に供給、追い付かず 「県内に養成システムを」 /岩手(抜粋)
◇公設事務所、相談相次ぐ
弁護士過疎解消のため、釜石市に29日、
弁護士常駐型の公設事務所「ひまわり基金法律事務所」
が新たに開設される。
しかし、喜んでばかりもいられない。
すでに開設している二戸、宮古など4カ所には多重債務や悪質商法の相談が相次ぎ、潜在的な需要があることを証明した格好で、その需要に弁護士の供給が追いついていないのが現状だ。
県立県民生活センターは今年度から岩手弁護士会と連携して、
弁護士が1人か不在のいわゆる「ゼロワン地域」
に「弁護士を派遣して無料相談」
に応じる事業を始めた。
6月に久慈市など県内3カ所で開催した1回目は54件と予想以上の相談があり、11月の2回目は弁護士を増員した。
今月17日の二戸会場では19件の相談があった。
●60代女性 イベント会場で25万円のブレスレットを購入した
「血行が良くなり、肩凝りも治る」などと宣伝されていたので買ったが、効果が全く感じられず代金を取り戻したい。
「身近なところに弁護士がおらず、自分ではどうすればいいのかわからなかった。相談して一歩前進した」
日本弁護士連合会(日弁連)が弁護士過疎解消のため全国で設置を進める
「ひまわり基金公設事務所」
も県内で成果
(04年3月開設 宮古市 ひまわり基金公設事務所 田岡弁護士(29))
東京から赴任。
●開設から2年半で相談件数 約1500件。
●7割は多重債務関係
●消費者金融のグレーゾーン金利による過払いで業者に返還させた金額は計約12億円
「弁護士過疎地域は需要がないわけではない。弁護士の存在が需要を喚起する側面が強い」
ただ
「岩手弁護士会所属の63人の弁護士のうち40人が盛岡市に本拠を置く」
など地域格差は依然として大きく、過疎地での弁護士不足はますます深刻。
地裁の本庁・支部の管轄で区分した場合はゼロワン地域は解消されたが
しかし
「宮古には二つの事務所があるが、私の事務所では相談は1カ月待ち。すぐ相談できるというのが本来の姿で、弁護士が全く足りていない」
弁護士が高齢化し、実働人数はさらに少ないと指摘も。
(日弁連)
弁護士過疎地で
「個人事務所を開設・運営する資金を無利子で貸与」
する制度を設けている。しかし、
県内の適用は「いまだ1件」。
(岩手弁護士会 吉田会長)
「盛岡で若手を育てて過疎地に送り出す都市型公設事務所の設置など、岩手の中での養成システムを作らなければいけない」
(毎日新聞) - 11月24日
「盛岡で若手を育てて過疎地に送り出す」とはいうんだけど、
「強制的に」やるんでもなければ、難しそうな気がする。
職種は違うけど、
「いろいろリスクがあるから」って、
産婦人科医が減ったりしてる。
やっぱり
「水は高いところから低いところへ流れる」
特に「イシャやベンゴシ」は
「苦労」したり、
「オカネ」をかけたり、
「遊ぶ時間」を犠牲にして
やっとこ、就ける職業。
夢も野心も大きい。
実際、
「過疎地での個人事務所を開設・運営する資金を無利子で貸与する制度の適用がいまだ1件」
というところからも状況は分かる。
産婦人科医なんかは「かなりの高収入」を提示しても成り手がない地域があるそうだ。
でも「責めることはできない」。就任すれば「24時間体制、ほぼ休みなし」になってしまうから。
それこそ「過労死」だ。
弁護士のバッジの中心には「天秤」が書いてある。
「平等」とか「正義」とか言いたいところだけど、
現在、その意味には「商人のバランス感覚」も潜んでいることはまちがいない。
ワザワザ、「過疎地」へ行こうとするヒトが「皆無に等しい」っていう現状じゃあ、
理想論だけじゃなく、「具体的にどうしたらいいか」って方向にいかないと、
変わらないよね、きっと。