シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

ゾーヤ・トゥルビエワ監督「白鳥の湖(Лебединое озеро)」(ソ連、1957年、80分)☆☆☆☆

2021-07-20 20:17:34 | ロシア・ソ連


チャイコフスキーによる「白鳥の湖」の映画化です。

オデット役のマイヤ・プリセツカヤが全盛期の頃(32歳)の作品で、バレエファンでなくとも満足度がたかくなること請け合いです。ましてや、バレエが好きな人には珠玉の逸品です。

失敗に終わった初演(演出家が作品の内容を十分に理解していなかった)から、レフ・イワノフ、マリウス・プチバが振付けを刷新してペテルブルクで再演し、成功をおさめ、以後、バレエ音楽の代名詞になった経緯の解説、オデット役を演じた歴代のプリマの紹介(オディール・カルパコワ、アンナ・パブロワ、マリーナ・セミョーノワ、ガリーナ・ウラノワ)があります。

プリセツカヤの舞台裏の表情、あらゆる角度からのステージの撮影は、見逃せません。

彼女の演技は、言葉で説明するのは不可能なほど華麗で、バレエの神髄をあますところなく見せてくれます。王子・ジークフリート役のニコライ・ファデーチェフとの呼吸はぴったりです。

「白鳥の湖」、全4幕は、ナレーションつきです。今回、観ると第一幕では道化師が、また第3幕、第4幕では黒鳥(悪魔の化身)が重要な役どころです。舞踏会の場面では、チェルダッシュ、マズルカ、スペインの踊り、など見どころ満載です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヴィンセント・ミネリ監督「... | トップ | 山田洋次監督「学校 Ⅱ」(松... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ロシア・ソ連」カテゴリの最新記事