
原作は山岡荘八による同名の長編歴史小説。
もともとは全5部となるはずでしたが、製作会社の東映の経営がかたむき、結局第一部のみとなった作品。本作品は家康の誕生から桶狭間の戦いまで。
織田信長役に中村錦之助、徳川家康役に北大路欣也(幼年時代:青木勇嗣)、木下藤吉郎役に山本圭。
時代は天保年間から永禄年間にかけて。
当時、駿府を居城とし、駿河、遠州、三河の三国で強大な勢力を誇っていた今川義元(西村晃)。西には織田信秀が東方を狙い、西三河は東西勢力の接触点。この地域にあった岡崎と刈谷は、両勢力のいずれかにつかざるをえず、刈谷の水野信元(原田甲子郎)は娘・於大[おだい](有馬稲子)を、和睦のしるしに三州岡崎の城主・松平広忠(田村高広)の許へ送ります。
天文11年、於大は男子を出生、名は松平竹千代。
竹千代3歳の春、於大の父が病死。城主となった信元は今川側から脱却。織田方と盟を結びます。於大は兄の差配で織田方阿久居の城主・久松俊勝(穂高稔)に嫁ぎます。病弱な広忠は竹千代を守れ、と於大に伝えます。
今川義元は伯父・雪斎禅師の進言を容れ、岡崎が織田進撃を喰い止める要路とみ、竹千代を人質に迎える旨、岡崎に伝えます。弱小国・岡崎のとる道はこれ一つ。
竹千代は七人の侍童に守られて駿府へ。しかし、途中、田原領主・戸田弾正の寝返りで、・・・。