スマイリーな毎日

笑う門には福来たる

「エリザベスタウン」

2005-11-19 | 映画
elizabethtown

シューズ会社に勤務するデザイナー、ドリューは、長年開発に打ち込んできた画期的なシューズが10億ドルもの大損害を招き、会社をクビになってしまう。
恋人にも捨てられ生きる望みを失ったドリュー。そんな彼に追い討ちをかけるように、故郷を訪れていた父親が心臓発作で亡くなったという報せが届く。
父の葬儀のためにケンタッキー州の小さな街、エリザベスタウンへと向かうドリュー。
失意の彼は飛行機の中で、陽気でお節介焼きのフライト・アテンダント、クレアと出会うのだが…。

監督は、「あの頃ペニー・レインと」で青春の甘酸っぱさをうまく描いたキャメロン・クロウ。
今作も、70年代のアメリカンロック満載の青春映画になっています。

正直オーランド・ブルームはちょっと役不足かなという感はあったけれど、脇を固める俳優たちがなかなか素晴らしい。

特にスーザン・サランドン。やはりうまい。タップダンスのシーンはよかった。途中そんなに出番はないけど、このシーンだけでおいしいとこもっていっちゃってます。

あと、意外によかったのがキルスティン・ダンスト。「ジュマンジ」の頃は可愛かったけど、ちょっとぶさいくになってしまったなぁと最近思っていたが、この映画ではその魅力満載です。
飛行機の乗客のドリューに強引にアタックして、二人で会うところまでこぎつけちゃいます。でも実は、全部彼女の女性としての計算だったりするんだけど、それに全くいやらしさを感じさせず、好感が持てるんです。そんな「ブス可愛い」キャラを、うまく演じています。

この映画の欠点は、父親とドリューの交流が少ししか描かれていないところ。そのため、後半の泣き所でも、イマイチ感動できなかった人もいたかもしれません。
それでも、最後のドライブのシーンは、むちゃくちゃ感動。特に父親との思い出と重なって、エルトン・ジョンの曲(父の銃)が流れた時は、おもわずぽろぽろ涙が出てきてしまった。
僕の大好きなトム・ぺティの曲にも泣かされました。

この映画の中では、絶望に落ち込み、生きる望みを失ってしまった主人公に、特に大逆転の奇跡的な出来事が起こるわけでもなく、たんたんと流れていきます。もちろん、普通の人が絶望の淵に立たされていたとしても、そんな出来事が起こる人は、現実問題、ほとんどいないでしょう。でも、普段の何気ない、人との出会いや交流で、救われたり、光を見出したりすることってのは、よくありますよね。この映画は、そんな大切なことを教えてくれる映画なのです。

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