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右腕の育て方《経営的な右腕と運営的な右腕は違います!》

2022-03-18 11:51:40 | 組織風土
右腕の育て方
1.経営的な右腕と運営的な右腕は違います!

様々な企業では社長の右腕と言われる人がいらっしゃいます。
彼ら彼女らは、違う言い方をすれば番頭さんと呼ばれたり、愛着を持って影の社長なんて呼ばれる事もあります。
この度、右腕の育て方に着目して解説しようと思ったきっかけは、「どうすれば私の右腕が育てられるの?」についてある社長さんから質問をいただいたのがきっかけです。そういえば、私もサラリーマン時代に参謀なる役割を担っていた事がある為に自分の実体験を交えこの度お話させていただく事にしました。
あくまで私の主観での内容になりますので、そうじゃないと言わないでオープンな姿勢で見ていただけたら幸いです。
よろしくお願いします。

さて、社長やリーダーの右腕と言っても、皆さんと定義づけするところから始めないと混乱すると思いますので、そこから始めたいと思います。

まず右腕には、経営的な存在と運営的な存在がいるという事です。
その2通りの右腕像は以下の通りです。

《経営的な右腕のイメージ(経営者)》
経営資源(人・モノ・金・時間(タイミング)・コト)の権限を持ち、適切なリーダーシップを発揮する。事業計画に基づき適切なフォロー(様々な提案)及び決定を行うことが出来る。

《運営的な右腕のイメージ(マネージャー)》
経営資源(人・モノ・コト)の権限を持ち、決定権者の良き理解者としての資質を持ち合わせる。事業計画に基づき適切なリーダーシップを発揮する。

両者同じような内容ですが、全く違います。
まず干渉する範疇が違います。
経営資源で言えば、人とモノとコトに関する権限は一緒ですが、金と時間(タイミング)は経営的な右腕にしかありません。
これはなぜと申しますと、金に関しては運営的な右腕から外した方がより運営に注力できるからです。運営的な右腕に金の権限を持たせると部下に対してもそのような目線からの話が多くなりすぎる為に、共感的に関わる事が難しくなってしまうからです。つまり、金でどうにもならない事は理屈では理解できますが、運営的な右腕が協力者として必要な従業員とドライな関係に陥ってしまう事があるからです。多くの従業員は共感的に関わって欲しいと思っています。理屈で丸め込まれるような印象は従業員の心を離れさせる要因になるから、運営的な右腕としては避けたい所なのです。以上の理由から、金に関する権限は外します。
時間(タイミング)に関しては、運営的な右腕の場合、中長期的ビジョンに立つことがなかなか出来ません。その場その場の判断が最重要視されますので、時間の裁量権についても経営的な右腕に付託したほうが組織としてうまく行くという理由です。

そしてリーダーシップについても皆さんと定義づけしておかなければなりません。
リーダーシップは、【他人をより良い未来に導く事】と定義します。
もう少しリーダーシップについて考えて見ましょう。
今回はリーダーシップとマネジメントを持ち出して関係性などからリーダーシップについて解説します。
マネジメントの定義は【管理】です。
では何を管理するのでしょうか?
部下の仕事を管理するというのが一般的ですが、もう少し丁寧に説明するとしたら、マネジメントはボトムライン(最終的な結果)にフォーカスすることだと言えます。
つまり、目標を達成するための手段を考えるのがマネジメントの真骨頂であると言えます。
さてリーダーシップはどのような場面で必要かと言えば、トップライン(目標)にフォーカスし、何を達成したいのかを考える際に必要になるのです。
つまり、成功の梯子(はしご)を効率的にかけてうまく登れるようにするのがマネジメントであり、梯子がかかっているかどうかを確認及びどうかけるかを判断するのがリーダーシップという事になります。
以上の事からも、マネジメントは科学的に仮説が立てられるのに対して、リーダーシップは、その知的能力により多岐に渡るため、ステークホルダーが多くなればなるほど、同意が得られず、仮説が立てづらいモノとなっています。

組織を動かすには、リーダーシップとマネジメントの両方が必要です。
しかし、その性質は同じようで全く別物です。
リーダーシップはビルドアップ式なので現在起点ですが、マネジメントはバックキャスト式なので未来起点です。
この点からも性質が違うのをご理解いただけると思いますが、往々にして各組織では取り組みやすさからマネジメントに注力するきらいがあります。
まず頭の中で創造され、次に実際にかたちあるものとして創造されるという事で、我々は常に2回の創造を経て行動しているのですが、そのルールに準ずれば、マネジメントだけでは片手落ちとなるのです。
しかも、そのマネジメントは他所から持ち込んだものがほとんどです。
自らの知的創造であるリーダーシップを経て、獲得された物的創造のマネジメントではないものは自社で活用できるでしょうか?

私は知的創造を妄想力と言い換えます。
リーダーシップを育むには、この知的創造に取り組む必要があります。
しかし、我々は自らの育ちの中で、この妄想するという能力を退化させてしまいました。
妄想はあまりに相手の常識から逸脱すると否定されて来たからです。
しかしリーダーシップが組織に必要である以上、我々は妄想力を取り戻さなければなりません。
組織でその妄想する力を取り戻す取り組みを行えない限り、『ゴールを思い描くことから始める』を実現するマネジメントを実践するのはとても困難であると言えるのです。

このようにリーダーシップを獲得する事は、マネジメントにも大いに関係性があります。

それらをご理解いただいた上で、右腕の育て方について解説を始めて行きたいと思います。
お楽しみになさって下さい。

(右腕の育て方2へ続く)
・次回以降のテーマ
『そもそも何を持って、良い右腕と定義していますか?』
『なぜ社員は成長する事をやめているのか?』




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〔風土改革HP〕 https://www.fuudokaikaku.com/

風土改革のお問合せ先 https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣


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