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マーケティング研究 他社事例 410 「減る人手の解消に、AIが本当になるのか?2」 ~AIが奪う仕事!?~

2019-09-17 11:51:07 | ビジネス
マーケティング研究 他社事例 410 「減る人手の解消に、AIが本当になるのか?2」 ~AIが奪う仕事!?~


ここまでの考察を踏まえ、未来の日本は、AIが普及した場合、アメリカとドイツのどちらに近くなるのでしょうか?

ここで注視すべきは、日本の人口減少問題です。

アメリカとドイツは共に国全体の人口が増加しているという特徴がありました。

将来に目を転じると、日本や韓国、それにドイツや他の一部の欧米諸国でも、既に少子高齢化と人口減少のステージにあると言えます。

前提条件が大きく異なる以上、今の時点で、日本をはじめとする人口減少国で、AIが普及した場合、「消える仕事」と「新たに生まれる仕事」のどちらが多くなるかは何ともいえません。

AIによる自動化の進展を左右するのは「AIが代替え出来るか」という要素だけではありません。

重要なポイントが「生産関数」と言えます。

自動化はコンピューターアルゴリズムやロボットなどといった機械への「投資」によって可能になります。

ですから自動化とは、それらの投資の積み重ねである「資本」により、人力の「労働」を代替するものという言い方も出来るのです。

もしマクロ経済学に触れたことのある方がいたら、経済活動の生産面に注目したコンセプトの「生産関数」がアウトプット=「労働インプット」と「資本インプット」の関数という形で表現されていたことをご理解いただけると思います。

人口減小により労働インプットが減れば、アウトプットを維持するには資本インプットを増やすしかありません。

これは、企業の生産量のような「ミクロな生産関数」でもそうですし、ある地域や国全体の「マクロな生産関数」を考えるときも同様だと思います。

いずれにしても、機械と人力の間での代替・補完関係が発生するには、まず労働インプットが減っている事が前提です。

上記の様になれば、人口が減って働き手が減れば、AIによる自動化に対する強いニーズが生まれそうですが、話はそう簡単ではありません。

人が減れば需要が減る為に働き手も少なくて済み、そもそもAIのてを借りるまでもなくなるという見方も出来ます。

前出の式で言えば、アウトプットが減れば、労働インプットも資本インプットもやみくもに増やす必要はないという事です。

人口減少で働き手が減るのが先か、需要が減るのが先か、どう転ぶのかが分からない以上、日本の企業や家庭(そして政府)はどんどん実験的な取り組みを進めるべきだと思います。

AIが労働の需給に与えるインパクトの大小は、「消える職業」と「生まれる職業」「人口減少スピード」の三つ巴のバランス次第と言えるからです。




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