いろじろ覚書(仮)

日々のヨシナシゴトをつらつらとつづりたく・・・
内緒話(笑)は「当覚書について」からメールフォームにて。

最近の観劇覚書(9月編)

2008年09月25日 | 観劇
またまたまとめ書きですが(^^;)

●赤坂大歌舞伎(赤坂ACTシアター) (9/10)
筋書によると「赤坂で歌舞伎をはじめて観るお客さんが観たらそのまま(イヤホンガイドとか予習とかナシで)楽しめて、それでいて単純に面白いだけではない、歌舞伎としてのしどころがたくさんあるお芝居」を選びました、とのこと。(文章は筋書の通りではありませんが、私はこういう意味だと思いました)
たしかにそうなのかも、とちょっと納得しました。

「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」
暗転がちょっと多い? という気もしたのですが、面白かった!
立て続けに騙し騙され、泣かせ泣かされ、というお芝居を、舞台の上の全員でサービス全開、大全開という感じで演っているのですから、これはもうたまりません。

「棒しばり」
中村屋兄弟に亀蔵さん、だなんて、すんばらしい組み合わせ!!
この3人なら「身替座禅」も面白そうだけど「棒しばり」の方が、全員均等に面白さを発揮できるかもしれませんね。
とにかく愉快爽快大爆笑でした。


●東京バレエ団「ジゼル」(ゆうぽうと)(9/14)
ルグリ&斎籐友佳理の「ジゼル」でした。
プログラムによると、ルグリのアルブレヒトは「貴族のお戯れでジゼルに手を出して、ぜんぜん本気じゃないんだけど、2幕でジゼルの愛を知る」タイプです、ということなのですが、たしかに「360度、どこから見ても貴族」。常に紳士的。

今までに何度か「ジゼル」を観ていますが、誰のジゼルもアルブレヒトを恨まないし、死んじゃったことも後悔していないように思えます。
そこに何となく救われるんですよね...。


●「人形の家」(Bunkamuraシアターコクーン)(9/18)
とっても楽しみにしていた芝居です。
「どうしてこの2008年に"女性の自立"云々のルーツみたいな作品を?」ってちょっと不思議だったのですが、幕が開いてしまえば(いや緞帳なかったけど ^^;)、ひとつの芝居として、入り込んで観てしまうのでした。

舞台のデザインからして、なんとなくルヴォーさんっぽいなー、ベニサンっぽいなー、と思わせる作品。
でも、ベニサンより数倍大きなスペースに、ちゃんとマッチした芝居の大きさになっていると思うんですよね。どこをどうやるとこうなるんだろう。演出の力って不思議。

キャストも全員、達者です。流石だ。
宮沢りえのタイトスカートは「私の片モモ分くらい?」と思わせる細さで、これまたビックリ。

最近の観劇覚書(8月編)

2008年09月25日 | 観劇
まとめ書きですみません(_o_)
しかも遅ーいし(^^;)

●調布市せんがわ劇場アンサンブル「ロミオとジュリエット」(せんがわ芸術劇場) (8/14)
私の先輩、かつ私の師匠のダンナ様である光太郎さんの久々の舞台。
全体的にひねり過ぎたところもなくて面白かったです。
シェイクスピアにはまだまだ鉱脈があるんだ、と思いました。

終演後の「プライベート・ポストパフォーマンストーク」ですんごく盛り上がって私的には満足してしまったので、ここでは何を書いたら良いのやら(^^;)

「ロミオ~」とは関係ないのですが、やっぱり「禁・病気落ち」は良い気がします >師匠


●カガミ想馬プロデュース「蒲田行進曲」(ラゾーナ川崎プラザソル) (8/29)
石部雄一君、まさに大奮闘の一作。
ヤスがハマり役だったなあ。胸毛の(しつれいっ)中村屋もキマってましたよ。


●八月納涼大歌舞伎(歌舞伎座) (8/21、23)
久しぶりに第一部から第三部までぜーーーんぶ観ました。

「女暫」
これは何度観ても楽しいお芝居。
もちろん「青葉台あたりの目の大きい方」の「本家・暫」もステキだけど、こちらはちゃんと別の面白さがあって
「そうだ、女形に『暫』をやらせよう」
って最初に思いついた人はスゴイ、と思います。(このあたりの歴史って、龍の目さんとか、お詳しいのかな)

「三人連獅子」
三人、っていうか「獅子一家」なんですね、コレ。はじめて観たのですが「母獅子」って新鮮でした。


「らくだ」
中村屋が「世界一だ」という、亀蔵さんのらくだをはじめて観ました。
たしかに、スゴイ。抱腹絶倒。
これは必見でしたね。観てよかった!!


「つばくろは帰る」
これがまたエエ話で。
三津五郎親方がまた、もののわかったイイ男で、そりゃ相手も惚れるよねぇ。


「大江山酒呑童子」
串田さんの演出になっていたので、楽しみにしていました。
いかにも串田さん! っていう感じの「チビ童子人形」とか、楽しい楽しい。

これを観た後、謡の「枕慈童」のお稽古でK先生が
「枕慈童っていうのは山にひとりで住んでて、大江山酒呑童子みたいな面もあってね」
「結局ひとりで暮らす山に帰らなきゃいけないから、寂しい気持ちもあるんです」
とおっしゃったのを聞いて、中村屋の酒呑童子が頼光一行を見たときの「にーーーんまり」っていう笑顔にも
「やっぱりさー、一人だとちょっと寂しいんだよー」
っていう気持ちがあったように思い出しました。


「紅葉狩」
勘太郎君がとっても素敵でしたよ。まずはこれに尽きます。


「野田版 愛陀姫」
ディテールにおいては「研辰」よりもずーーーっと、歌舞伎らしからぬことをやっていると思うし、そもそもオペラの「本歌取り」のようなお芝居だと思うのですが、全体像は「研辰」よりも歌舞伎っぽいように思います。
野田おそるべし。