アメリカ下院のボビー・ラッシュ議員は5月1日に「COVID-19検査、接近、接触(TRACE)法」を提出した。
新型コロナウイルスに感染しているかどうかを検査するため、感染者の追跡、監視、接触、拘束の支援を行うことを認めるというもので、収容所化政策の一環とも言えるのだが、
その法案番号が話題になっている。「H.R. 6666」なのだ。
キリスト教の世界では「666」という数字に特別な感情を持つ人が少なくない。新約聖書の「ヨハネの黙示録」にその数字が出てくるからである。
新約聖書をギリシャ語から翻訳した田川健三はその部分を次のように書いている:
「そしてすべての者が、小さい者も大きい者も、富める者も貧しい者も、自由人も奴隷も、右手の上か額の上に、(自分で)自分に(獣の)彫像(=貨幣)を与えるようにさせる。
そして獣の彫像、その者の名前ないしその者の名前の数字を持たない者は、誰も買うことも売ることもできないようにさせる。
ここに知恵がある。
知性のある者は獣の数字を数えるがよい。それはある人物の数字である。そしてその数字とは666である。」(田川健三訳著『新約聖書 訳と註 7 ヨハネの黙示録』作品社、2017年)
新約聖書は聖書学者によって各国語版が作成されてきたが、自分たちが作り上げたドグマに縛られて「超訳」になっているのが実態で、666にもさまざまな解釈が試みられているようだ。
以前にも紹介したことだが、「ヨハネの黙示録」には原著者の文章だけでなく、原著者と考え方が正反対の人物が勝手に書き込んだ文章が含まれている。
後で書き込んだ人物は偏狭なユダヤ至上主義者だというだけでなく、ギリシャ語の初歩的な文法も理解できていない。
そこで「超訳」する余地が広がっているようだ。
ただ、今回問題になっている部分は原著者が書いている。
田川によると、666がネロを指していることは間違いない。ネロの像が彫刻された貨幣がなければ買うことも売ることもできないという意味になる。
COVID-19ではTRACE法案だけでなく、昨年6月にビル・ゲイツが提出した暗号通貨に関する特許の番号も注目されている。
ひとりひとりの人体の機能をチェックすることで個人を特定する技術だが、その受付番号が「WO2020060606」だからだ。
World Order(世界秩序)、2020年、666とも読める。
TRACE法案や暗号通貨の特許でこうした「偶然」を実現できる人たちがCOVID-19の背後にはいる。
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