第2回電王戦が、あす23日(土)から行われる。今回は団体戦で、5人のプロ棋士と5つの将棋ソフトが、1週間ごとに対戦する。参戦ソフトは、第22回世界コンピュータ将棋選手権の上位5位。
棋士側のメンバーと将棋ソフトの対局日は、以下の通りである。
3月23日…阿部光瑠四段VS習甦(5位)
3月30日…佐藤慎一四段VS Ponanza(4位)
4月6日…船江恒平五段VSツツカナ(3位)
4月13日…塚田泰明九段VS Puella α(2位)
4月20日…三浦弘行八段VS GPS将棋(1位)
昨年の第1回は米長邦雄永世棋聖が登場したが、ボンクラーズに惜敗した。また2010年10月には、清水市代女流六段と「あから」の一戦が行われ、「あから」が勝った。日本将棋連盟としては、屈辱の結果である。今回は現役男性棋士の登場となり、結果的に「女流棋士→男性引退棋士→男性現役棋士」と出場棋士のレベルを上げる形になった。…が、ちょっと待て。
プロ棋士VS将棋ソフトなら、渡辺明竜王対ボナンザ戦が、2007年3月に行われている。
この将棋、ボナンザの四間飛車で、相穴熊になった。71手目にボナンザが▲6四歩と突き捨てた手が、一見疑問手に見えて実は妙手。コンピュータの常識に捉われない指し方に心底感心した。
熱戦になったが、89手目の▲2四歩が敗着とされる(渡辺竜王の読みは▲2七香)。また101手目▲2八同銀では、▲2八同馬として、まだまだ長い戦いだったらしい。
問題は、将棋ソフトがこの6年間で、▲2七香や▲2八同馬が指せるようになったかどうかである。それが指せれば、今回出場の現役棋士にも勝てる理屈だ。
私は、将棋ソフトにはもう、その実力がついたと思う。コンピュータの世界は日進月歩。この6年での進化は、プロ棋士の読みを凌駕するのに十分な歳月だったと信じる。
では今回の5局の勝敗はどうか。
かつて木村義徳九段は観戦記で、「プロ棋士の実力は紙0.1枚の差」と力説した。
そのわずかの差が実は大きい、の意なのだが、ソフトから見ればどうなのだろう。超一流棋士と普通棋士の実力差は、プロ間から見れば、たしかに大きいのかもしれない。しかしソフトから見れば額面通り、まさに紙0.1枚しかないのではないか。ソフトが将棋棋士の実力を凌駕するときは、渡辺竜王も羽生善治三冠も、新人の四段もない。まとめて抜き去ると思うのだ。
難解極まる終盤戦、ソフトは力づくであらゆる手を読み潰す。人間のように疲れるということもない。参戦棋士が誰でも関係ない。私は、将棋ソフトの5勝0敗と予想する。
棋士側のメンバーと将棋ソフトの対局日は、以下の通りである。
3月23日…阿部光瑠四段VS習甦(5位)
3月30日…佐藤慎一四段VS Ponanza(4位)
4月6日…船江恒平五段VSツツカナ(3位)
4月13日…塚田泰明九段VS Puella α(2位)
4月20日…三浦弘行八段VS GPS将棋(1位)
昨年の第1回は米長邦雄永世棋聖が登場したが、ボンクラーズに惜敗した。また2010年10月には、清水市代女流六段と「あから」の一戦が行われ、「あから」が勝った。日本将棋連盟としては、屈辱の結果である。今回は現役男性棋士の登場となり、結果的に「女流棋士→男性引退棋士→男性現役棋士」と出場棋士のレベルを上げる形になった。…が、ちょっと待て。
プロ棋士VS将棋ソフトなら、渡辺明竜王対ボナンザ戦が、2007年3月に行われている。
この将棋、ボナンザの四間飛車で、相穴熊になった。71手目にボナンザが▲6四歩と突き捨てた手が、一見疑問手に見えて実は妙手。コンピュータの常識に捉われない指し方に心底感心した。
熱戦になったが、89手目の▲2四歩が敗着とされる(渡辺竜王の読みは▲2七香)。また101手目▲2八同銀では、▲2八同馬として、まだまだ長い戦いだったらしい。
問題は、将棋ソフトがこの6年間で、▲2七香や▲2八同馬が指せるようになったかどうかである。それが指せれば、今回出場の現役棋士にも勝てる理屈だ。
私は、将棋ソフトにはもう、その実力がついたと思う。コンピュータの世界は日進月歩。この6年での進化は、プロ棋士の読みを凌駕するのに十分な歳月だったと信じる。
では今回の5局の勝敗はどうか。
かつて木村義徳九段は観戦記で、「プロ棋士の実力は紙0.1枚の差」と力説した。
そのわずかの差が実は大きい、の意なのだが、ソフトから見ればどうなのだろう。超一流棋士と普通棋士の実力差は、プロ間から見れば、たしかに大きいのかもしれない。しかしソフトから見れば額面通り、まさに紙0.1枚しかないのではないか。ソフトが将棋棋士の実力を凌駕するときは、渡辺竜王も羽生善治三冠も、新人の四段もない。まとめて抜き去ると思うのだ。
難解極まる終盤戦、ソフトは力づくであらゆる手を読み潰す。人間のように疲れるということもない。参戦棋士が誰でも関係ない。私は、将棋ソフトの5勝0敗と予想する。
いくらなんでも、ソフトの5連勝はないと予想します。
人間側は、角換わりの新手を用意しているという噂もありますし。
まだ人間もやれます、と期待したい。
そう考えると下位のソフトと戦う若手陣に期待が出来るかと思いますが、いかがでしょうか?。
入玉模様みたいな特殊な状況じゃなければもうアマは長時間思考のソフトの評価になかなか口出せないと思います
自分は独特の指し回しをする習甦と、ponannza辺りでプロにチャンスがあるのではないかと思います
特に習甦は最近のfloodgateの対局を見る限りちょっと調子が悪いのかな?という印象を受けるので1番のチャンスかもしれません
第1局で勝てればひょっとするとプロ勝ち越しもあるかもしれません
しかし後半のソフトは手堅いので、ソフトがプロを咎める展開になりそうな気がします
総じてソフトの4勝とみます
んんっ、そうですか。確かに以前の市販のソフトでは、人間と反対の評価をすることがありましたね。いまもそうなんでしょうか。
もちろん、棋士の3勝以上も十分あり得ます。
>瀬戸のひしお。さん
なるほど、確かにソフト側も、微妙に実力が違うんですね。
これがどの程度影響するのでしょうか。
ベテラン陣の指し回しにも期待します。
>Unknownさん
おお…各ソフトの棋風まで熟知されているとは…。だいぶお詳しそうですね。
やはり第1局が今後を占う戦いになるでしょうか。どうも、ここで棋士側が勝たないとマズそうですね。
23日の対局が楽しみです。