冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

秋の夜長の読書 「インタビューズ」

2017-09-20 20:06:57 | 息抜き
久しぶりに本のご紹介。C. シルヴェスター編集「インタビューズ」。



文庫本で3巻になるので結構なボリュームですが、興味によってその一部を読むだけでもよいでしょう。1巻は19世紀末にインタビューというジャーナリズムの様式が確立された時期から第一次大戦前までの時期。2巻は第一次大戦からアメリカ黄金の1950年代まで。第3巻は変化と混乱の1960年代から冷戦後の90年代まで。インタビューに収録されている著名人を幾人か挙げると以下の通り。

1巻: マルクス、エジソン、セシル・ローズ、トルストイ、ウッドロー・ウィルソンなど
2巻: ジョルジュ・クレマンソー、アル・カポネ、ヒトラー、スターリン、フルシチョフ、ヘミングウェイ、ヒッチコックなど
3巻: ケネディ、毛沢東、マリリン・モンロー、サッチャー、ジョン・レノン、ナボコフなど

インタビューされる個人としてのインタビュー内容も興味深いですが、私が感じたのは時代の空気。質問の内容や話題だけでなく、部屋の様子やアポの取り方なども含めた背景描写なども含め、その時代の空気が感じられて勉強になりますし、面白いです。第一次大戦や第二次大戦、禁酒法時代や赤狩り時代、冷戦、ハリウッドの全盛期や文学の新たな潮流の時代など、生の声でそれが伝わってきます。
下手な歴史書より面白い。意外な人物の発言にとてつもない知性が閃き、著名な政治家や芸術家が驚くほど赤裸々に愚かな発言をしていたりするのも興味深いです。私は3巻から2巻、1巻と時代を遡って読みました。
私としては、最近は第一次大戦の歴史的な意義や第二次大戦後の世界の復興過程についていろいろと考えることが多いので、第2巻が特に面白かったです。


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