6月に転職先が決まってCFOとして働き始めたばかりで、今年の夏は仕事に集中せざるを得ませんでした。ブログも放置状態で、まったく酷いもんです。一方、少なくとも7月まではアルプスでは近年まれに見る好天の夏を迎えていたようです。私は5月を最後にお山を歩いていない状態でしたし、急にテント泊装備でアルプス歩くのは体力的に至難です。この年だと。
で、海の日の連休くらい1泊ならなんとかなるということで、これまで何故か登っていなかった燧ケ岳に登ってきました。暑かったです。既に秋になってしまいましたが、一応山行記録を残したいと思って書き始めました。
まずは1日目の山行のまとめ的な写真をいくつか。
今回は東武の尾瀬夜行というサービスを利用しました。いつもの群馬県側の鳩待峠からではなく、福島県側の御池から尾瀬に入ります。公共交通機関で御池にアクセスするには、一番効率のいい方法です。本当は、檜枝岐村という山奥の秘境的な村を観光したいと思うのですが、今回は燧ケ岳を登った後は尾瀬沼に下りて尾瀬ヶ原方面に行く予定なので、檜枝岐村の観光は次の機会になります。
この尾瀬夜行、昨年まではリクライニングシートのない普通車両だったようですが、今年から写真にあるリバティという特別車両になったので夜行とはいってもそれなりに快適でした。まあ、11:55発で3:50くらいには起こされるので大して眠れませんけどね。
で、会津高原尾瀬駅。4時20分にここからバスが出ます。トイレは電車の中にはもちろん、駅にも2か所あるので済ませておくことをお勧めします。
予定より少し遅れて6:10くらいに御池の登山口に到着です。早速、持ってきたおにぎりなどを食べて準備開始。2か月ぶりの山行は緊張する。
登山口。よく整備されています。尾瀬らしく、木道から始まります。
サンカヨウの実。花の時期は早くも終わっていました。白くて、雨に濡れると透明になる上品な花なのですが。
カラマツソウやカニコウモリ、ゴゼンタチバナなどの樹林帯の花が見られます。この時点では天気は曇りで、蒸暑かったです。序盤から汗が滝のよう。
ギンリョウソウも。やはり湿度が高いのか。
そして、登山道は北関東らしい(福島県側から登っているので東北だが)ぬかるみと岩の樹林帯。これ、結構滑るんですよね。地味に体力を削られる道です。
尾瀬は湿原が有名ですが、実は山間部の森は大木が多いです。針葉樹はクロベと呼ばれる種類のものが多いようです。
出発して45分くらいで湿原に出ました。少し息がつけます。広沢田代という湿原でしょう。
ワタスゲは全体的に盛りを過ぎていましたが、やはり尾瀬の湿原風景と言えば木道と一緒にこのワタスゲでしょう。
キンコウカには少し早いタイミング。ワタスゲとキンコウカの両方を見られると喜ぶべきか、両方時期が合っていないと悲しむべきか。
サワランです。今回の山行ではよく見かけました。赤紫が美しいですが、ピントを合わせづらい花です。
モウセンゴケも健在です。たまに、気の早いやつが花を咲かせていました。モウセンゴケの花はほんのりと紫がかった白い小さなお花で、とても可憐です。これまた写真ではピントが合わず、今回はどれもボツ・
チングルマは花が終わって穂になっていました。今年は可愛いチングルマのお花は見られないのか。
なお、周囲は結構ガスが濃くなっています。まあ、この日の天気は晴れ予報で、天気図的にも晴れを確信していたので、徐々に雲は下がっていくと思っていましが。
この広沢田代を過ぎてしばらくしてから、急に足が重くなってペースが落ちました。シャリバテではなかったので、明らかに運動不足で体がなまっていたのでしょう。やはり、2か月ぶりの山行でテント泊装備はキツイ。
オオカメノキはまだ花には早い感じ。
こういう道が延々と。滑るのがキツイ。ホント、久しぶりの山でテントだと、足元が悪いのが一番きつい。
そして、約40分かかって次の熊沢田代へ。この時点ではまだガスが結構濃い。
ネバリノギランがありました。
ポワポワのワタスゲ君も健在。まあ、本当は青空を背景にしたい。
ヒメシャクナゲも所々にあるのですが、小さくてピントが合わせにくいのが難点。
向かう方向には燧ケ岳の山頂に向けての雄姿があると思われるものの、ガスっています。
その手前には池塘がありそうですね。人が休憩している模様。
池塘に着きました。青空がないと、水面も今一つ美しくないですね。ちょっと残念。
お花はいろんな種類があって、サワランやキンコウカだけでなくタテヤマリンドウもたくさん。さすがは尾瀬の湿原ですね。ただ、ピントがなかなか合わなくて群落の写真はどれもピンボケでボツ。
ここから更に木道で比較的厳しい登りが始まります。きつくなるとチングルマやワタスゲの写真を撮って30秒ほど休憩。
コバイケイソウは数が少なく、残っているものも明らかに盛りを過ぎていて残念。
おっと、ここでアカモノが出現。贔屓の花です。初夏のイメージなので、残っていてくれて嬉しい。
オトギリソウも登場。何だかんだ言って花が多い。
木道もなくなり、滑りやすい急な斜面です。いやホント、2か月ぶりの山行でテント泊装備は無理だ。しかし、良いことも。気が付くと雲が徐々に下に降りて行って、周囲が晴れてきました。振り返ると、先ほどの池塘のあった湿原が綺麗。
更に少し登ると景色もよい。
シャクナゲやイワカガミも出てきて、これらの花に元気をもらいながら山頂直下の最後の道を必死で登る。まさか燧ケ岳でこれほどバテるとは。
9:36、やっとの思いで双耳峰の低い方である俎嵓(2,346m)に登頂。御池登山口から850m程度の標高差でアップダウンも少ないですが、この日の体力ではヘロヘロでした。時間こそほぼコースタイム通りとはいえ、GWに雲取・飛龍を縦走したり、昨年の夏に白馬岳や北岳、薬師岳から立山、あるいは表銀座をテント泊装備で縦走したパワーは完全に失われていた。
俎嵓から見た柴安嵓。こっちの方が高いので、本当の山頂です。こっちに行かなくてはならない。もちろんザックは置いていきますけど。
ちなみに、俎嵓からの方が尾瀬沼は綺麗に見えます。先にこっちの景色は楽しでおかないと。
で、20分弱のアップダウンで柴安嵓を目指します。途中、シャクナゲやコバイケイソウ、タテヤマリンドウなどが美しく咲いていました。
で、10時過ぎにやっとのことで柴安嵓に到着。一応自撮り。
柴安嵓からは、尾瀬ヶ原がバーっと見渡せて、それはそれは壮観です。
尾瀬沼方面はちょっと隠れてしまうのですが、背景に日光方面の山々が見えるのがよい。
疲れていたので景色を楽しむ余裕もあまりなかったのですが、休憩を兼ねて10分くらい山頂に滞在です。この日は、非常に混みあっている見晴のテント場まで歩かなければならないので、時間的にはあまり遅くなるのは避けたかったという事情があります。そうでなければもう少しゆっくりしてもよかったんですけどね。
長くなってきたので、燧ケ岳からの下山と尾瀬沼から見晴までの道程は次回に譲り、今回はここでいったん切ります。
で、海の日の連休くらい1泊ならなんとかなるということで、これまで何故か登っていなかった燧ケ岳に登ってきました。暑かったです。既に秋になってしまいましたが、一応山行記録を残したいと思って書き始めました。
まずは1日目の山行のまとめ的な写真をいくつか。
今回は東武の尾瀬夜行というサービスを利用しました。いつもの群馬県側の鳩待峠からではなく、福島県側の御池から尾瀬に入ります。公共交通機関で御池にアクセスするには、一番効率のいい方法です。本当は、檜枝岐村という山奥の秘境的な村を観光したいと思うのですが、今回は燧ケ岳を登った後は尾瀬沼に下りて尾瀬ヶ原方面に行く予定なので、檜枝岐村の観光は次の機会になります。
この尾瀬夜行、昨年まではリクライニングシートのない普通車両だったようですが、今年から写真にあるリバティという特別車両になったので夜行とはいってもそれなりに快適でした。まあ、11:55発で3:50くらいには起こされるので大して眠れませんけどね。
で、会津高原尾瀬駅。4時20分にここからバスが出ます。トイレは電車の中にはもちろん、駅にも2か所あるので済ませておくことをお勧めします。
予定より少し遅れて6:10くらいに御池の登山口に到着です。早速、持ってきたおにぎりなどを食べて準備開始。2か月ぶりの山行は緊張する。
登山口。よく整備されています。尾瀬らしく、木道から始まります。
サンカヨウの実。花の時期は早くも終わっていました。白くて、雨に濡れると透明になる上品な花なのですが。
カラマツソウやカニコウモリ、ゴゼンタチバナなどの樹林帯の花が見られます。この時点では天気は曇りで、蒸暑かったです。序盤から汗が滝のよう。
ギンリョウソウも。やはり湿度が高いのか。
そして、登山道は北関東らしい(福島県側から登っているので東北だが)ぬかるみと岩の樹林帯。これ、結構滑るんですよね。地味に体力を削られる道です。
尾瀬は湿原が有名ですが、実は山間部の森は大木が多いです。針葉樹はクロベと呼ばれる種類のものが多いようです。
出発して45分くらいで湿原に出ました。少し息がつけます。広沢田代という湿原でしょう。
ワタスゲは全体的に盛りを過ぎていましたが、やはり尾瀬の湿原風景と言えば木道と一緒にこのワタスゲでしょう。
キンコウカには少し早いタイミング。ワタスゲとキンコウカの両方を見られると喜ぶべきか、両方時期が合っていないと悲しむべきか。
サワランです。今回の山行ではよく見かけました。赤紫が美しいですが、ピントを合わせづらい花です。
モウセンゴケも健在です。たまに、気の早いやつが花を咲かせていました。モウセンゴケの花はほんのりと紫がかった白い小さなお花で、とても可憐です。これまた写真ではピントが合わず、今回はどれもボツ・
チングルマは花が終わって穂になっていました。今年は可愛いチングルマのお花は見られないのか。
なお、周囲は結構ガスが濃くなっています。まあ、この日の天気は晴れ予報で、天気図的にも晴れを確信していたので、徐々に雲は下がっていくと思っていましが。
この広沢田代を過ぎてしばらくしてから、急に足が重くなってペースが落ちました。シャリバテではなかったので、明らかに運動不足で体がなまっていたのでしょう。やはり、2か月ぶりの山行でテント泊装備はキツイ。
オオカメノキはまだ花には早い感じ。
こういう道が延々と。滑るのがキツイ。ホント、久しぶりの山でテントだと、足元が悪いのが一番きつい。
そして、約40分かかって次の熊沢田代へ。この時点ではまだガスが結構濃い。
ネバリノギランがありました。
ポワポワのワタスゲ君も健在。まあ、本当は青空を背景にしたい。
ヒメシャクナゲも所々にあるのですが、小さくてピントが合わせにくいのが難点。
向かう方向には燧ケ岳の山頂に向けての雄姿があると思われるものの、ガスっています。
その手前には池塘がありそうですね。人が休憩している模様。
池塘に着きました。青空がないと、水面も今一つ美しくないですね。ちょっと残念。
お花はいろんな種類があって、サワランやキンコウカだけでなくタテヤマリンドウもたくさん。さすがは尾瀬の湿原ですね。ただ、ピントがなかなか合わなくて群落の写真はどれもピンボケでボツ。
ここから更に木道で比較的厳しい登りが始まります。きつくなるとチングルマやワタスゲの写真を撮って30秒ほど休憩。
コバイケイソウは数が少なく、残っているものも明らかに盛りを過ぎていて残念。
おっと、ここでアカモノが出現。贔屓の花です。初夏のイメージなので、残っていてくれて嬉しい。
オトギリソウも登場。何だかんだ言って花が多い。
木道もなくなり、滑りやすい急な斜面です。いやホント、2か月ぶりの山行でテント泊装備は無理だ。しかし、良いことも。気が付くと雲が徐々に下に降りて行って、周囲が晴れてきました。振り返ると、先ほどの池塘のあった湿原が綺麗。
更に少し登ると景色もよい。
シャクナゲやイワカガミも出てきて、これらの花に元気をもらいながら山頂直下の最後の道を必死で登る。まさか燧ケ岳でこれほどバテるとは。
9:36、やっとの思いで双耳峰の低い方である俎嵓(2,346m)に登頂。御池登山口から850m程度の標高差でアップダウンも少ないですが、この日の体力ではヘロヘロでした。時間こそほぼコースタイム通りとはいえ、GWに雲取・飛龍を縦走したり、昨年の夏に白馬岳や北岳、薬師岳から立山、あるいは表銀座をテント泊装備で縦走したパワーは完全に失われていた。
俎嵓から見た柴安嵓。こっちの方が高いので、本当の山頂です。こっちに行かなくてはならない。もちろんザックは置いていきますけど。
ちなみに、俎嵓からの方が尾瀬沼は綺麗に見えます。先にこっちの景色は楽しでおかないと。
で、20分弱のアップダウンで柴安嵓を目指します。途中、シャクナゲやコバイケイソウ、タテヤマリンドウなどが美しく咲いていました。
で、10時過ぎにやっとのことで柴安嵓に到着。一応自撮り。
柴安嵓からは、尾瀬ヶ原がバーっと見渡せて、それはそれは壮観です。
尾瀬沼方面はちょっと隠れてしまうのですが、背景に日光方面の山々が見えるのがよい。
疲れていたので景色を楽しむ余裕もあまりなかったのですが、休憩を兼ねて10分くらい山頂に滞在です。この日は、非常に混みあっている見晴のテント場まで歩かなければならないので、時間的にはあまり遅くなるのは避けたかったという事情があります。そうでなければもう少しゆっくりしてもよかったんですけどね。
長くなってきたので、燧ケ岳からの下山と尾瀬沼から見晴までの道程は次回に譲り、今回はここでいったん切ります。