一陽来福  ~齋藤一陽による截金の日々~

伝統工芸。截金職人齋藤一陽が、日々の物創りの様子を紹介します。

花の眠る場所。~桃の章~

2012-03-03 20:55:12 | 花の眠る場所。
桃笑う

春の言祝ぎ たちぬれば

卯杖のさきの 花もほころぶ




桃が笑う



もものはな。


このはなは、咲くのではなく、笑くのだという。



日本では、
桃はオホカムツミノ命という神さまなのですが、
黄泉国と現世の境にある桃の木として日本の神話に出てきます。
有名なお話。
黄泉で追いかけられて逃げるイザナギが桃三つを投げると、鬼がことごとく退散したというので、 イザナギが桃の木に「オホカムツミ」と名付けたのだそう。

桃の実りの速やかなことも、この民俗を生み出す原因になったのであろうし、
桃という語の、二番目の「も」字は、実の意味であり、
桃には、実りの多い謂れから「百」とする説もある。

偉力あるもの。
それが人間に働きかける力が善であつても、悪であつても、人力を超越してゐる場合には、我々の祖先は、それに神と名を与へ、猛獣・毒蛇の類も、神と言い馴らしている。山川・草木・岩石の類もまた、神名を負うたものが多い。桃がおほかむつみといふ神であるのも不思議はない。
折口信夫より


道教でも桃は尊ばれる果実であって、西王母の桃の由来から長寿をあらわし、仙桃とよばれ、

そして古代中国より渡ってきたであろう。
魔を祓う強力な呪力をもつ存在として、生活の防衛と純浄化を担うもっとも有力なものとして、古くは先秦時代や唐朝に至るまで、桃茢(とうれつ:桃の木と、あしの穂のほうき)といったものが、明らかに使用されていたと思われる記録もあるそう。

それが、日本では卯杖の形のもととなるようなものであるけれど、

その信仰については、日本古来のものであるという見解もあるようです^^
卯杖の話は卯の花のお話のとき。また詳しく調べてみたいと思います。




そして 桃が笑くのは

花が言祝ぎ 微笑みをたたえたときであろうか?





という語源には、巫女が神さまのこころを和らげるため、舞を舞うようすがあらわされているのだということです。




こころは

ほころんだでしょうか?^^





着付け教室をはじめたお友達たちがリンクを貼ってくれました。
ふあふあくらぶ 奈良の生駒で着付け教室・苔盆栽・パン教室

京女さとこはんは一陽の帯留めを身近に実際に使って下さっています^^
記事で紹介してくださいました。ありがとうございます。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いいお話ですね (藤紫)
2012-03-06 21:54:03
お久しぶりです(^_^)

昨年はパソコンが不調で、一年間満足にパソコンを扱うことができなくて、いろいろバタバタもありやっと最近パソコンがゆっくり見られる環境になりました。
一陽さんの記事にまた再会できてうれしいわ~
これからはちょくちょくお邪魔させてもらいますね~
返信する
Unknown (一陽)
2012-03-07 01:59:35
わ~^^
お久しぶりです~

ありがとうございます♪
はい。また是非遊びにいらしてくださいねー
返信する

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