一陽来福  ~齋藤一陽による截金の日々~

伝統工芸。截金職人齋藤一陽が、日々の物創りの様子を紹介します。

神代杉への截金装飾。

2009-02-13 21:52:44 | 木地物-作品群-
ある日。
文箱へ截金装飾のお仕事がきました。
素材の木はどんなのが良いのですか?とのご連絡を受け、神社の境内で電話を受けました(熊野曼荼羅を依頼されている神社で打ち合わせ中でした)。
”作家さんたちは神代杉などでされています。桐でも目の細かいものや、細工栄えする木なら何でも”とお答えしました。
後日。神代杉なんて高価過ぎるし、貴重で材が無い!とのお返事で、内心がっかりしていましたが。
熊野(和歌山)の旅にでる数日前に何と、手に入りました!とのご連絡でした^^それもほんの偶然で、和歌山の木こりさんからゆずっていただけたのだそうです。
う~んありがたいことです。
そんな神代杉をせっせとヤスリで肌をなめらかにして、文様は天平風にしてみました。あんまりカッチリしないよう。かわいい感じに。でも繊細に^^
神代杉さん。私の手元に来てくれて、本当にありがとうね;;


神代杉とは
神代の昔から眠りつづけているという意味で、天変地異により、偶然出来た貴重な環境により、千年単位で生きたまま腐らず埋まってしまった木といわれる。主に秋田、山形、伊豆半島などで採掘され、高級日本建築の装飾や、工芸品の製作に用いる。のみを打った瞬間の木目は白いが、数十秒の間に空気と光に触れ、みるみるうちに黒くなる。生命の息吹を感じさせる、神秘的な木である。とのこと

熊野ツナガリで一つ話^^
先日作家の原秀雄さんにオーガニックレストラン・マチャプチャレさんでバッタリお会いしました。
原秀雄さんは蔓・流木の他、流石も使って作品を作っておられます。
熊野には石の信仰があって、窟のご神体を目にしますが、神さまに石の玉(魂)を捧げるって慣わしがあるそうです。
神社に玉(石)を置いてくるって玉置神社そのままではないですか~(笑)



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