ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

「買い物」という課外授業

2008年06月04日 | 先住民ドゥマガットの子どもたち
ゆきよ@まにら。

去る5月28日、サンイシロ事業地のドゥマガットの血をひく子どもたち4人と一緒に、来月の新学期に必要な学用品や運動靴を購入しました。サンイシロに一番近い「町」アンティポロの市場で、子どもたちが十分に時間をかけて自分たちの使うものを選ぶことができました。これまでは必要なものをリストにしておいて、靴以外はICANスタッフが購入して子どもたちに渡していたのですが、ノートやカバンなども子どもたちが選ぶのは初めての試みでした。



スタッフは、子どもたちが一番近い町のことをもっと知っているかと思っていましたが、なかなか山の中の村サンイシロから降りてくることは多くないので、想像以上に子どもたちは何も知りませんでした。ものめずらしくキョロキョロして、歩く足取りもゆっくりです。

当然、購入する学用品にはある程度の予算がつけられています。特にカバンや靴などは、1年間たつ前に壊れてしまっても意味がないので、「安かろう悪かろう」のものは買わないようにと言ってありました。しかし、普段質素に暮らしている子どもたちは、「贅沢をしない」という習慣が身についているらしく、「安いもの」を求める傾向があって、こちらが注意しないといけないくらいでした。人のお金だから高いものを買ってしまおうというような擦れた考えは持ってない、素朴な子どもたちです。

「ポケットのたくさんついたカバンが欲しいの・・・」3軒もお店を回ってやっと子どもたちが決めたカバンはみんなお揃い。自分で好きなものをそれぞれ選んでもいいと言っているのに、結局みんな同じものを選んでいました。ただしノートは、自分のお気に入りのデザインのものにこだわりがあるようでした。

1日1本しかない乗り合いジープで、村へ帰ります。その日ジープは満席で、ゆっくり買い物した子どもたちは、全員は席が確保できず、友達のひざの上にすわらないといけない子もいました。以前は、席がないときは、ジープの屋根の上に座っていましたが、危険だということで、今は禁止されています。ぎゅうぎゅうのジープでしたが、子どもたちは自分たちで選んだ学用品を抱えて、ニコニコ顔で帰途についていました。

あと、制服は現在パヤタス事業地のSPNP(フェアトレ商品生産グループ)が縫ってくれているところ。

現在、このような先住民族の子どもたちの通学を支えてくださるパートナーさんを募集しております。高校卒業まで簡単な道のりではありません。それをご一緒に体験していただけないでしょうか?

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