安倍首相に問う「雇用増は非正規労働者であることを認められますか」

2014-12-11 21:27:58 | 日記

 安倍首相に問う

「雇用増は非正規労働者であることを認められますか」

  景気回復、この道しかない

  アベノミクスは着実に前へと進んでいます。この2年間で雇用、賃金は上昇し、「経済の好環境」がしっかりと生まれています。今、こりのチャンスを手放すわけにはいきません。

               <アベノミクスでここまできています>       自民党新聞広告から

  これが、安倍首相の顔写真入りの新聞広告の見出しである。多分中央紙全紙に載ったものと判断する。その広告による<ここまできています>とする雇用の実態を、総務省「労働力調査」をもとに、政権交代後の就業者数が100万人増加させた(2012年6257万人⇨6366万人(2014年9月)とその成果を安倍首相は強調している。

  そこで安倍首相が用いたとする総務省のデーターを早速検索をした。しかし、2012年以降2014年の2年間のデーターを見ることはできなかった。だが2014年10月時点における前年同月(2013年10月)との対比は知ることができた。ここからも充分に想定できるとの判断からその数値を紹介したい。

・・15歳以上の人口である。15歳から64歳までの人口は117万人の減少となっている。それに対し65歳以上が111万人増えている。つまりこの1年間で111万人が65歳の層に移ったことを意味している。

・・労働力人口である。いわゆる労働者数であるが15歳から64歳は43万人の減。それに引き換え65歳以上は37万人の増となっている。退職その他で職場を去った者が再就職の道を求めたと考えられないか。しかし、その皆さんが確実に自分の就労先が見つけられたのかの疑問は残る。そのことが次によって知ることができる。

・・就業者数のデーターを見る。15歳から64歳は12万人の減少。65歳以上は36万人の増加である。明らかに、就労先を見つけることができたのは65歳以上であり、64歳未満、中でも40代50代が職を得ることができないという事実が隠されているのではないかと疑いたい。そのことは深刻である。

  そこで就業者の雇用状況を見る。前記同様、昨年同月(10月)との対比であるが、正規労働者は7万人、それに対し非正規労働者の雇用は16万人となっている。明らかに増加したのは非正規労働者であることがわかる。しかも、その内訳は、派遣労働者6万人、契約社員が17万人と報告されている。

  さらにその皆さんの就労先であるが、顕著なものとして劣悪な条件下にある医療・介護サービスの現場に22万人となっている。残念ではあるが、その就労条件の中で定着率が低く、その皆さんが再び就労先を求める層になることは間違いない。

  そこで安倍首相に問う。雇用の拡大はあったとしても、その多くが「不安定雇用の非正規労働者であることを認められますか」と。

  総務省「労働力調査」は、限られた4ヶ月のデーターであるが前年同月の増減の対比をしめしている。その内訳は次の通りである。実数は非正規労働者、括弧内は正規労働者である。ここからも非正規労働者の増が明らかにされている。

  10月16万人(7万人)・9月30万人(36万人)8月42万人(-4万人)・7月60万人(-6万人)。

  これを見ても、安倍内閣の経済政策である「アベノミクス」は、国民のための経済政策ではなかったことが明らかであろう。自民党の議席増を許してはならない。まだ投票日を含めて3日ある。反自・公の動きを展開したいものである。