業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

職場でケンカに勝つ方法 【第2試合】

2006年11月29日 | 業務日誌
いくら同一法人とはいえ、利用者が
「もうイヤだ、絶対に行きたくない」
とまでいう病院に
「そこをなんとか」
と頼まなくてはならないなんて。
それが医療法人のケアマネの宿命か。

介護サービスならいざ知らず…
これが自法人のデイケアに対する苦情や、併設ヘルステに対するクレームだったりするなら、フォローやとりなしはしますし、ときには「デイケア職員にかわって私が謝罪します」と頭を下げることだってあります。
でもそれは、ケアマネが利用をすすめたり、連絡調整をしたという責任がある場合のことです。

だけど、森の神がおっしゃっていることは無茶苦茶です。
そもそも、私たちケアマネが、利用者の行く病院のことまで責任を取らなくてはならないなんて理屈があるだろうか。
例えば、金物屋の店主は、自分が売った刃物が殺人の凶器になった場合には
「売った私の責任です」
と被害者に謝罪をしなくてはならないのか、と聞きたい。

それを言うなら、逆に森の神は、
「私たちクリニックのスタッフのせいで、利用者様の在宅療養生活に支障をきたしてしまって申し訳ない」
とA山さんやアイリンさんに謝るべきではないのか。

A山さんとひがしクリニックの間に何があったのかは知りません。
でも、アイリンさんが原因だなんてことは絶対にないと、それだけは言えます。


さて、結局この件は、事務長がアイリンさんと森の神それぞれから事情を聞いて終わり。いくら森の神に権力があっても、今回ばかりは誰がどう聞いても森の神のヒステリーにしかみえないし実際そう。
森の神は鼻くそから聞いた「ケアマネの驕り」の話を蒸し返して、これまで誰も逆らわなかった自分に初めて叛旗を翻したアイリンさんに罰を与えようとしましたがムリでした。
私たちケアマネは全員でアイリン女史を守りますし、それが正義だと思っています。
事務長も、立場上「どっちが悪い」とは決して言いませんでしたが、アイリン女史には
「決して早まったこと(退職)だけはしないで下さい」
と言い、私たちケアマネには
「アイリンさんをフォローして下さい、絶対にこんなことで辞めたりしないようにしばらく見守ってあげて下さい」
と言って下さいました。

ただし、青田主任だけは別のようでした。

もともとアイリン女史とはソリの合わなかった青田主任は、この機に乗じてアイリン女史を非難しました。
「森師長の言われることは無謀だけど、アイリンさんのものの言い方も悪い」
だの
「森師長の言うことの中には納得できる部分もある」
だのと言い、とうとう私を本気で怒らせました。
このバカ主任は、結局森の神の権力に憧れている小物なんです。
たぶん森の神のように、たったひとことで相手を黙らせたり、失禁するほど怯えさせたりというのをやってみたくて仕方ないんです。
バカな男だ。
こんなヤツはつぶすに限る。
おまえに居介の管理者の資格はない。

........................それにしても。

ナース河合だけではなく、新人オリーブにまで
「アイリンさんと森師長がケンカしていたとき、どうしてこの場にハリケンさんがいないのかとそれが1番悔しかったわ!」
と恨み言を言われてしまった私って一体。
それって私が『弁が立つ』からってことですか。
それとも
私の存在が当事者の戦意を喪失させるのに役立つからですか。
どっちにしても、みんな私のことを誤解してると思う。

このログで書きたかったことは別のことだった気がするのですが、とりあえずコトが収まったようなので、それはまた次の機会にします。
私、ショートケーキのイチゴだけを食べて「ケーキなんか食べたことがない」と言うようなヤツ⇒青田主任 が1番嫌いです。

第3試合のゴングは、選手の復調まで延期。



職場でケンカに勝つ方法 【第1試合】

2006年11月29日 | 業務日誌
いやいや、驚いたのなんのって。

今日の午前10時頃、私は自分の担当利用者に、もうひとり今月更新の人がいることを突然思い出し(10人目の認定調査です)、慌てまくって区役所に行きました。
区役所はすごく混み合っていて、手続きを待つのに時間がかかり、帰所したのは11時を少し回った頃だったのですが.......................

事務所に帰ってみると、事務長もケアマネさんも全員出払っていて、青田主任とナース河合ふたりだけが黙々とパソコンに向かっている。
それに、なんだかすごい気まずい空気が流れてた。

私が席に着くやいなや、ナース河合が小声で話しかけてきました。
「ハリケンさん、もう少し早く帰ってきてほしかった」
…なんだか恨みがましい目つきで言うのです。
私は?と思い、どうしてですか、と訊ねました。
すると

「実は、ついさっきここ(事務所)で、
アイリンさんと森師長が
すごいことになっていたの」


.........................................................................

ナース河合の説明によると

アイリン女史がずっと担当している利用者のA山さん、ひがしクリニックで透析を受けていたのですが、つい最近クリニックのスタッフと何かトラブルがあったらしく、「もうこんなところで透析を受けたくない」と、別の透析センターに移って行ってしまった。
そればかりか、A山さん、ひがしでの“透析仲間”だったB田さんを、自分が新しく通い始めた透析センターに誘い、結果B田さんもひがしクリニックでの透析をやめて他所に移ってしまったのです。

ご存知ない方もおられるでしょうから少しだけ説明します。
透析の患者さんは、ひとりで月に数十万円の利益を医療機関にもたらします。
そのため、地域によってはこの透析患者獲得のために賄賂がとびかったりしていて、以前にもそのヒートアップぶりが全国ニュースで報じられたりしたこともあるんです。
ひがしクリニックの森師長が森の神と呼ばれる所以は、この透析患者様の獲得実績によるもの。地域活動や営業に出て、しかも細やかな気配りと徹底した管理で透析患者様の延命に技術と心を尽くし、より長く、より多くの利益をひがし会にもたらしている立役者なのです。ちなみにひがし会では賄賂などの不正な集客は一切行っておりません(念のため)。


しかし、ひがしクリニックから透析患者が流れたことが、たとえそれがアイリンさんの担当利用者であったとしても、アイリンさんのケアマネとしてのスキルやモラルとなんら関係はナッシングなはずです。
一体どうして、アイリンさんと森の神が「すごいこと」になってしまうのでしょうか。

「それが、森師長のいいぶんとしては、アイリンさんが利用者の情報を全然クリニックに寄越さないから、クリニックが被害をこうむった、ということらしいの」

................つまり言いがかりというやつか。

やれやれです。
聞くところによると、最初はアイリン女史と森の神のふたりとも、穏やかに火花を散らしていたらしいのですが、森の神が
「ケアマネは、最初っからA山さんの、クリニックに対する批判や不満を聞いていたはずでしょう。そんな情報をちゃんとクリニックに報告連絡してくれていたら、こんな不愉快な事態にはならなかったかもしれないのに」
と言い放った途端アイリン女史が豹変
「では聞きますが、これまでにクリニックのスタッフが、私たちケアマネに情報連絡をくれたことがありますか?」
と言い返した。

................試合開始のゴングです。.....................

たまげた。
これまで、森の神に一方的に怒鳴られまくったケアマネや職員はいても、まともにケンカをした人なんかはじめてです。
森の神と鼻くその一件から、やばい雰囲気はただよっていましたが、まさかアイリンさんがその最初の人になるとは思わなかった。
もともとアイリンさんは超女性上位の国の人ですから、まあ強いのなんの。
興奮してカタコト日本語になってしまいながらも、果敢に森の神に立ち向かっていったのだそう。まさにタイガー&ドラゴン、竜虎相打つ、です。
正午前の医事課事務所でガンガン怒鳴りあうふたりの中に、事務長がなんとか割って入り、まさに吠えあう2体のオブジェを引き離すようにして相談室へ。
まずは森の神、1時間ほどしてアイリン女史を呼びいれ、事態の収拾を図ったそうなのですが............................。