気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

大和文華館・尾形光琳筆「中村内蔵助像」と人物表現の魅力展

2018-05-11 12:33:56 | 大和文華館
今朝は6.4℃まで冷え込みましたが、遅霜はなかったよう、
若草山も今朝は夏の光を浴びて日々緑色に変化がみられます。


現在『尾形光琳筆「中村内蔵助像」と人物表現の魅力』展が
5月20日まで、大和文華館で開催中。HPによると
”人物画は東洋の伝統的な画題です。人物の姿は、肖像画や
 風俗画はもちろんのこと、仏画や物語絵、歌仙絵など・・・
 時代の関心を鋭く反映した多様な人物表現をお楽しみ下さい”

当館所蔵品にて7部で構成され、
50作品、国宝1件、重要文化財4件、重要美術品2件を含む。
本館に入ると、いつもの様に3作品が展示されており、
左:6『源氏物語浮舟帖』鎌倉時代、重要文化財(以後重文)
  浮舟の後半部が書写されており、雲母(きち)をひいた
  光沢のある料紙に、白と黒のみからなる画面に情緒感が
源氏物語浮舟帖

中:19『小大君像』佐竹本三十六歌仙絵断簡 鎌倉時代、重文
  元は上下二巻、1919年佐竹家を離れる時に分断された。
  大和絵の伝統、写実的で内面の感情が溢れています。
  絵は藤原信実、書は九条良経の筆と伝えられる。後ろの歌
「岩橋の夜の契りも絶えぬべし明くるわびしき葛城の神」と
小大君像

右:5『病草紙断簡やまいぞうしだんかん』平安後期
  
Ⅰ.【神仏】
1.『金胎仏画帖』 12図 平安後期
  本来は九十五尊、描線が柔らかく美しい

2.『小厨子扉絵』4画 鎌倉時代
  高貴な女性の守り本尊とされ、法華経・陀羅尼品より
 
 

4.『多武峰曼荼羅図』藤原鎌足像 室町時代
  鎌足と長男定恵(俗名、真人)二男の不比等と三人を描く
 
Ⅱ.【物語】
7.『伊勢物語下絵梵字経』鎌倉時代
  白描という墨線を主体とする大らかな表現で、隣に経典を
  除いた8.白描の三井田久子さんの模写もあり面白いです。


9.『平治物語絵巻断簡』六波羅合戦巻 鎌倉時代
14.『源氏物語図帖』伝土佐光吉筆 桃山~江戸時代前期
15.『伊勢物語図色紙』伝俵屋宗達 六段 芥川 江戸前期
伊勢物語図色紙

Ⅲ.【歌仙】
20.『僧形歌仙図』 俵屋宗達筆 江戸前期
21.『三十六歌仙絵敦忠像』伝岩佐又兵衛筆 江戸前期
僧形歌仙図

Ⅳ.【唐人物】
22.『寿老人図』 秋月等観筆 室町時代 雪舟の弟子
23.『古画縮図(人物)』狩野探幽筆 江戸前期
24.『維摩居士像』狩野山雪筆 江戸前期 立像は珍しい
25.『寒山図』 俵屋宗達筆 江戸時代前期
26.『林和靖図』伝宮崎友禅斎筆 江戸中期 友禅染考案者

Ⅴ.【肖像】
29.『一休宗純像』伝曽我蛇足筆 一休賛 室町時代
  円窓内に緻密な顔と粗い衣の描線で
一休宗純像

30.『龍湫周澤像』1423年 古憧周勝賛 室町時代
  顔や体そして袈裟に精緻な表現  重要美術品
龍湫周澤像 

32.『婦人像』 桃山時代  重要文化財
  能面のように理想化され、内に秘めた強い精神力が
  伝わります。狩野派による作品でしょうか  
婦人像

33.『中村内蔵助像』尾形光琳筆 江戸中期 1704年重文
  琳派の数少ない肖像画として貴重で、張りのある描線
  「瘦けれと 腹にこめたり 春の山」
中村内蔵助像

Ⅵ.【風俗】
36.『輪舞図屏風』
  本館定番の作品で、風俗がよく判ります。  
輪舞図屏風

37.『婦女遊楽図屏風』松浦屏風  江戸時代前期 国宝
婦女遊楽図屏風
39.『美人図』宮川長春筆1797年川上不白後賛 重要美術品
  「佛は法をうり 祖師は佛をうる・・・」沢庵の偈
  艶やかな流し目であるが媚びてはいない、繊細な線描は
  円熟し、理想の美人画か。大和絵の伝承する気概も
美人図

40.『美人画』司馬江漢筆 江戸後期
  39の長春との相違が面白い
42.『海浜漁夫図』司馬江漢筆 1799年 西洋画の影響が

Ⅶ.【近代】
48.『撫子花図下絵屏風』 土田麦僊筆 1934年
49.『洗髪図』 土田麦僊筆 昭和時代
  白指で一部(耳目、足先など)に朱を

よく見る作品もありますが、忘れがち、復習しなくては。

大和文華苑のササユリに蕾が

2018-05-10 14:40:17 | 大和文華館
今朝の奈良は8.2℃と冷え込み、寒気による雲の空模様ですが
明日の朝の遅霜が心配になります。

40日ぶりに大和文華館へ訪れると、門からの眺めは緑一色、
門の前にはもう、「ササユリ」の蕾が顔を。
    
今年はササユリの群落へと鑑賞後に足を伸ばすと、
蕾が多く首をもたげております。
  
昨年の開花は5月23日、今年は17日頃には・・・ということは
開催中の『尾形光琳筆「中村内蔵助像」と人物表現の魅力』展
最終日の5月20日までは見られるかも。

さあ始めに戻り本館への坂を上りはじめますと
赤い「シャクナゲ」がさらに進むと赤い花びらが落ちており、
「タニウツギ」が満開で散り始め、
  
道の谷側の奥に「ササユリ」の群落があるのですが・・・
坊さんが頭巾をかぶっているような「ヤマボウシ」がお出迎え


そして本館付近には
  
今年も見事に咲いた「枝垂桜(三春滝桜)」は、葉桜どころでは
 
四月の下旬に咲いた「奈良の八重桜」は、可愛いサクランボが

蝋梅(ロウバイ)にも大きな実がたわわに。
 

梅の小道の山側がササユリの群落で、青梅が見られ

地面には、熟し落ちた梅が・・・烏が梅を頂く?・・・
 

「カラタネオガタマ」や「朴の木(ほうのき)」にも花が
 
 
門近くにある『橘』、忘れ去られたおりますが、
今年も実を付けてくれるでしょう

よく探すと、まだまだ花を見つけられますよ。
大和文華苑の主役はこれからササユリそして紫陽花へと。 

孫遊びは折り紙とシャボン玉で童心に

2018-05-09 18:03:30 | 日記
朝早くの雨は上がり、昼からは太陽も顔を出しました。13℃と
それほど寒くもなかったのですが、明日は洗濯日和、ところが
寒気の居座りで明後日の朝は10℃以下との予報が出ており、
今年初めての遅霜に注意!、夏野菜大丈夫なのでしょうか?。
そして、土曜日から夏日、さらに月曜日には真夏日にも
寒暖の差が激しすぎますよ。もう少し晩春を愉しませて下さい。

愉しんだといえば、連休の一日孫たちが来たお蔭で賑やかに。
ひと時、童心に帰り、シャボン玉遊びを
『しゃぼん玉児の夢のせて大空へ 』
           林田加杜子

この日は風が強く、あっという間に飛び去ります。

しやぼん玉走らす風でありにけり
            三瀬教世

また折り紙で、兜を折ってくれたのです。
早速、小間の床に飾りました。
「ひさかたの 光のどけき 春の日に・・・」
やはり合いません。シャボン玉の方が・・・
 
玄関にも兜の折り紙と

有難いことに今年も「母の日」のプレゼントで花が
 
この週末までもってくれそうですね。

青梅から薬師寺東塔立柱式に

2018-05-08 15:23:58 | 日記
曇り空で寒々とした朝、早くは日差しがあったのですが、
徐々に雲が厚くなり雨が降り始めそう、気持ちも塞ぎます。
自宅稽古日だったのですが、一週間予定が繰り下がり拍子抜け
スムージーのため残り少ない春菊の葉を採りに庭に出ると、
隣の家の梅の木の枝先に成った梅の実に目がとまりました。
昨夏に思い切って枝を切り落とされたのですが、枝がのび、
こんな房状に梅の実をつけており、枝が折れそうですね。
これを見て、菓子作りに・・・(後日)
 
鈴生りの青梅浅き夢を見し
          阿部娘子

青梅に詰まっているは西遊記
          中原幸子
この句の西遊記で思い出したことがあります。『西遊記』とは
”実在の僧侶玄奘が仏典を求めるため国禁を犯し16年の歳月を
 かけてインドとの間を往復した史実を踏まえてはいるが、
 各地に伝わった三蔵伝説や猿にまつわる逸話などを吸収し、
 南宋代の都市で語られた講談や元の雑劇で発展した。”
                   Wikipediaより
”日本には、入唐して玄奘の弟子となった道昭(行基の師)が
 伝えた法相宗が南都六宗に数えられ、玄奘が訳した仏典も
 珍重されたため、早くから玄奘に対する崇敬があった”と
                   Wikipediaより
先日の薬師寺、第37回「玄奘三蔵会大祭」でのご奉仕で頂いた
薬師寺さんのパンフレット、玄奘三蔵との関連性は”法相宗
では玄奘三蔵を始祖として位置づけ、格別に尊崇しています。
遺徳を伝えるべく、ご丁骨の分骨を受け、平成三年に玄奘三蔵
伽藍を落慶し、平山郁夫画伯に大唐西域壁画をご献納いただき
ご丁骨を真身舎利、壁画を絵身舎利としてお祀り・・・。”と
毎年五月にご遺徳の顕彰と仏法興隆を願い大祭を厳修致し、
その中で「三蔵法師求法の旅」と題した戯曲、伎楽奉納が・・。
   
伎楽衣装の製作は吉岡幸雄氏によるもので、デザインや色・形
材質は全てシルクロード交流の歴史の上に立って検討され、
天然染料による染めと織りの技法を奈良時代さながらに再現、
酔胡従 旧靴
呉女 旧足袋
迦楼羅 旧衣装(部分)
獅子児 旧面
さらに玄奘三蔵千三百五十年御遠忌を記念して新調されたと。
呉公 面
面:治道:衣装
金剛 衣装
かつてない豪華絢爛たる染織文化の花、
大変な出費でしょうね。薬師寺さんは檀家さんがいない寺、
薬師寺奉賛会、万灯供養会、

お写経と伎楽新衣装御寄進など、お願いされております。

昼のニュースを観ていますと、110年ぶりの修理中の薬師寺
東塔の立柱式が・・・

心柱がはめ込まれます。
 
はめ込められると、『散華』が舞い降りてまいりました。

先日の奉仕で頂いた中に入っていた『散華』です。
  
時代が変わってきたのですね。

菓子は「葵の花」両口屋是清と「粽」

2018-05-07 13:08:21 | 主菓子とお干菓子
庭の草木にも雨粒、久しぶりの雨の朝を迎え、飛び始めた
ブタクサ花粉の飛散も少ないのでは。
梅花空木(バイカウツギ)も葱坊主も雨が似合うますね。
葱坊主雨降ればまたさむくなる
                大野林火
天気予報もここ二三日は20℃ほどで寒くなると・・・
梅花空木 葱坊主

雨が似合う大紫露草(オオムラサキツユクサ)も咲だし
山紫陽花も萼片が開き始め、これからが楽しみに。
大紫露草 山紫陽花 

今日の自宅稽古、点茶盤での立礼のお稽古、
隣部屋から移して、よっこいしょと。
お花は昨日と同じ、黒蠟梅と梅花空木で
  

干菓子は、先日訪れた徳川園で限定の落雁『葵の花』
両口屋是清、金箔が・・・
 

端午の節句も過ぎましたが、我が家には二つの粽があり、
一つは『粽』(佐賀・丸きんまんじゅう)の小さな粽で
お稽古の主菓子にピッタリ、今回はこれを主菓子にして
召し上がり方もお伝えできました。
 
もう一つは、今年も1000本も手造りされた大きな『粽』
おすそ分けに10本頂きました。
 

五日の夕方にあった子供の日のお祝いに食べてもらうつもりが、
集まったのは7時頃になりました。
その日は薬師寺の奉仕でしたから、大急ぎでキッチンへ入り、
牛肉のたたき、タンドリーチキンやサラダ等、テーブル一杯。
そして取り寄せたお寿司、あっという間に、それぞれのお腹に、
マンゴーや柑橘類、最後にはハーゲンダッツのアイスクリーム
いつもはミニカップですが、今年はノーマルサイズに
食べている顔が面白くて、手作りの粽を出すのを忘れてしまい、
お持ち帰りに。大きな口を開けて頂いてくれたことでしょう。

雨がしとしとと降っていますが、そろそろ午後の方が・・・。

皐月の初自宅稽古は親子揃って

2018-05-06 20:45:45 | お稽古
黄金週間も今日まで、良いお天気でしたが昼から下り坂に。
5/5
三男坊は昼までには帰ったよう・・・というのも、
皐月初めての自宅稽古日、炉から風炉に代り準備は・・・
5/1 
5/1に済んでおり、今朝は三月から始めた方一人で
略盆だけとのんびり準備に、
花は、黒蠟梅と咲きだしたばかりの梅花空木で
  
突然の電話が”お稽古に伺いたいのですが、11時頃に実家の母
も連れていってもよろしいでしょうか”と、二つ返事でOKに、
鉄瓶を用意しているので千歳盆か茶箱のお稽古にしましょう。
嬉しいことです。

十時からの略盆点前を二回目が終わる頃、娘に手を取られてお出で
になり、お席に座られた姿は、私の祖母によく似ており、懐かしい
気持ちを重ねながら、お菓子を出したところ、
美味しいですとおっしゃり、良かったと喜んだのですが、・・・
半分残され、沢山食べれないのかなーと、
その後、実の娘の点てたお抹茶も美味しそうにいただかれ
美味しいですとおっしゃりながらお薄も半分残されて・・・
不思議に思っておりましたが、その娘さんが菓子を頂こうとすると
半分のお菓子を差し出され’これを食べていいよ”と発しられて、
やっと納得が、娘の為に残されていたのでした。
飛び入り参加を気にしておられたのでしょう。
それは、お母さんの分ですよと娘さんに言われ、残さず食べ、
お薄もきれいに吸いきっていただけました。

いつまでたっても子は子で、それが親心なのでしょう。
ふとしたことから人の『心』についても思いをいたしました。

昨日の薬師寺、第37回「玄奘三蔵会大祭」の白鳳伽藍西回廊に
設けられた野点席でのご奉仕で頂いた中の小さな紙に、

』、薬師寺管主 村上太胤さんの筆で
下記のように記されておりました。
【私達が現在お唱えしている”般若心経”は玄奘三蔵によって
 翻訳されたものです。その般若心経の心を高田好胤管長が
 「かたよらないこころ こだわらないこころ
  とらわれないこころ ひろくひろく もっとひろく
」と
 お説きになりました。
 私たちはどうしても物事に執着し、自分の都合に良いように
 振る舞ってしまいます。自分のことは一度置いておき、
 広い心で廻りの方のことを想っていけるように修して
 いければよいのではないでしょうか。】と
説明されています。

*『心 いかに生きたらいいか』高田好胤、徳間書店刊1969年
 和上は戦後、薬師寺の伽藍復興のために全国をめぐり、
 お写経勧進により100万巻のお写経を集められております。
広ーい心、みんながそうであるように・・・。

名古屋・徳川園のお庭は

2018-05-05 07:34:31 | 旅行
端午の節句、五月晴れの朝を迎えました。
今年も玄関には奈良一刀彫作家・荒木義人の「兜」と
広間には大木平蔵作の皐月飾り「応神天皇」さんを、
横には鯉のぼりがはためいております。
 
粽をお供えしなくては・・・
孫の男の子は五人それぞれに成長し有難いことです。

今朝から薬師寺さんの「玄奘三蔵会大祭」にて
白鳳伽藍西回廊に設けられた野点席でのご奉仕、もう4回目、
夕方からの全員集合に間に合うように帰ってきます。

名古屋での結婚式のついでに訪れた美術館巡りも最終四館目、
徳川美術館には数奇屋建築の「餘芳軒」と江戸時代末に名古屋
城内の能見所を移築されたとされる「山ノ茶屋」の二つの茶室
があるのですが、一般には公開されておらず、残念。
そして隣接の『徳川園へは入園券は半額で買えました。
  
この徳川園の紹介に
”海をイメージした龍泉湖(1969坪)に知多の島3つが橋で繋く
 池泉回遊式の日本庭園で、島からは有楽好みを取入れ尾張藩
 二代目光友の諡号「瑞龍院」から名付けた茶室「瑞龍亭
 を望め、茶室からは中国杭州の西湖堤が湖を模した眺望に”と

見に行かなくてはなりません。
入り口から「龍門の瀧」

そして「大曾根の瀧」からの水の流れを「虎の尾」といい、

その流れをまたぐ「虎仙橋」を越えて

「龍泉湖」のほとりに出ました。

そして腰掛待合が見えてきます。

「瑞龍亭」から湖が見渡せますが、高層マンションが
大きくのしかかり、向こうは借景で良いのでしょうが・・・。


内部は鎧飾りが・・・
 
露地や窓には「三つ葉葵」が、徳川家の家紋「葵紋」ですもの
 
ギフチョウの幼虫の食草としられる寒葵も、 
 
花は海老根(エビネ)が咲きだしており

5月まで牡丹祭りの1000株の牡丹は花が終わっていますが
イチハツがさき、菖蒲がこれからですね。
でも池には睡蓮が、そして錦鯉も勢いよく泳いでおります。
 
鯉の滝登りの如く、孫たちの成長を楽しみに、
薬師寺まで行ってまいります。

名古屋の徳川美術館へ

2018-05-04 09:42:04 | 美術館・博物館
今日は「みどりの日」主旨は”自然にしたしむとともにその
恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ”と
チビギャングのお世話で、楽しく過ごすことになりそう。

名古屋の美術館巡り、四館目は『徳川美術館』と徳川園に。
結婚式が午後三時からのため、朝から出かけることに。
この日の名古屋は26℃と夏日、歩いていると暑いの一言。
入り口は「黒門」昭和20年の大空襲を免れた総けやき造りの
三間薬医門で、武家屋敷の面影が伺われ、東大の赤門も。
外 内側から

『徳川美術館』へのアプローチ、そして入り口になります。
 
1550円を支払い、徳川美術館の入館券と徳川園の入園券、


第一展示室 武家のシンボル―武具・刀剣―
 保存状態が良く、流石ですね。

第二展示室 大名の数寄―茶の湯―
『猿面茶室』は名古屋城二の丸御殿にあり、待庵、如庵と並ぶ
茶室でしたが、先の戦災で焼失し復原(写真はHPより)され
その見取り図になります。
猿面の名前の由来は床柱の節の模様からで、萱葺屋根の素朴な
概観で、内部は四畳半台目、下座床になり、茶道口と給仕口が
あり、広縁も付けられた古い形式で、織部や織田有楽の好みの
作例に見いだされます。
  

 1.花籠図 伝趙昌筆 明時代
 5.芦屋網代釜 江戸時代
 8.古薩摩茄子茶入 銘 横雲 桃山~江戸時代
 11.井戸茶碗 銘 磯清水 朝鮮王朝16世紀
 12.斗々屋茶碗 銘 蛍 朝鮮王朝
 13.飯室切 金光明経註釈断簡 伝嵯峨天皇筆・
               伝弘法大師加筆 平安時代
   註釈を弘法大師が入れられたと・・・
 20.三島牡丹文俵形花生 朝鮮王朝
 21.青磁八掛文水指 元~明:三つ足の大香炉を水指に転用
 22.唐物茶壺 銘 大般若 大名物 南宋~元
   千利休、豊臣秀吉、徳川家康ほか所蔵と
唐物茶壺    

 24.漢作文琳茶入 銘 苫屋(とまや) 大名物 南宋~元
   全体に飴色釉がかかり、2つの雪崩のうち1つは底まで
   肩の下には横筋が三条あるのですが・・・底は糸切りと。
   銘は藤原定家の歌より
 「見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ」


 25.唐物内海茶入  南宋~元
 26.瀬戸野田手茶入 銘 菖蒲草 本願寺伝来 室町時代
 28.黄天目     南宋~元:極めて貴重な一品
 29.三島外花茶碗  朝鮮王朝
   外回りに大きな牡丹文が二輪、白土で厚く浮き彫りが
三島外花茶碗

第三展示室 大名の室礼 -書院飾り-
 1.牡丹図 三幅対 伝王若水筆
 7.堆朱牡丹文香合 彫銘 張成造 
鎖の間があり、天井から炉の上に鎖を吊って釜が掛けられ
茶室と書院の中間にある座敷になるが、書院に属すと。
 3.鉄切合風炉・釜 辻与次郎作 桃山時代
 8.唐物丸壺茶入 南宋~元
 9.内朱外青漆四方盆 名物 元から明

第4展示室 武家の式楽 ー能ー
第五展示室 大名の雅び -奥道具-
 初音の調度 75点が国宝に
 三代将軍家光の長女千代姫が 尾張二代光友に嫁ぐ際に 
 持参した調度品、名の由来は源氏物語、初音の帖の
 『年月を松にひかれてふる人に今日鶯の初音きかせよ』
 8.胡蝶蒔絵将棋盤・駒箱 1639年 国宝
 ・・・
蓬左文庫展示室1・2 華ひらく皇室文化
 ①プロローグ 明治宮廷前史
 ・・・
徳川美術館本館 華ひらく皇室文化 
 ③鹿鳴館の時代と明治宮殿
 ④明治宮廷を彩る技と美

宝善亭で昼食の予定が・・・1時まで一杯だということで
(予約をお勧めします)

展示数も多く、煌びやかすぎて大変ですので、
ゆっくり時間を取る必要がありますね。

名古屋ボストン美術館

2018-05-03 11:47:32 | 美術館・博物館
憲法記念日、ゴールデンウィークで忘れがち、いけませんね。

名古屋の美術館巡り三館目は「名古屋ボストン美術館」で
JR東海、金山駅前の複合ビル3F~5Fにあります。

1999年に米国ボストン美術館の姉妹館として開館されたが、
7月24日(火)~10月8日(月‣祝)ハピネス~明日の幸せを求めて
最終展をもち閉館が決まっており、その前の展覧会が7月1日迄
ボストン美術館の至宝展
「東西の名品、珠玉のコレクション」展に伺いました。
これは昨年2月東京から始まり、神戸そして名古屋へと
巡回してきた展覧会です。
目玉は日本初登場のゴッホ、ルーラン夫妻の肖像画と
英一蝶の巨大涅槃図、約170年ぶりの修理を経て初の里帰りと

なぜかビルを前にして美術館に来たという昂揚感がなく、
ボストン本館の大理石の柱のモチーフがエスカレーターの横に
みえるだけ、人も少なく、がっかり。
閉館になる理由がなんとなく判るようにも・・・
 入館券
七部構成になっており、80作品が
Ⅰ.異国を旅したボストニアンたち
 ①古代エジプト美術:11作品
3.メンカウラー王頭部
  7.ツタンカーメン王頭部
ツタンカーメン王頭部

 ②中国美術:6作品
フェノロサなどが収集し始め、岡倉天心が清朝末期の混乱で
散逸の危機にあった中国美術の優品が収集されています。 
  12.「五色鸚鵡図巻」徽宗 北宋1110年頃
    春を呼ぶ鸚鵡(オウム)
五色鸚鵡図巻

  13.「柳岸遠山図」団扇 馬遠 南宋12世紀
柳岸遠山図
  
  17.「九龍図巻」陳容 南宋1244年、長さ10mを超す
    老龍が若い龍に教え諭しているように
九龍図巻の真ん中?

 ③日本美術 14点
フェノロサやビゲローなどが
  19.「錆絵鳰形香合」 野々村仁清 江戸時代17世紀
  20.「銹絵観瀑図角皿」尾形乾山・尾形光琳 1710年
銹絵観瀑図角皿

  23.「涅槃図」 英一蝶 1713年
  フェノロサが購入し、170年ぶりの大修理、初の里帰り
涅槃図

  24.「風仙図屏風」曾我蕭白 宝暦14年/明和元年1764年頃
風仙図屏風

  27.花魁図 酒井抱一 江戸時代18世紀

 ④フランス絵画 19作品
  34.「編み物の稽古」ミレー 1854年頃
  41.「くぼ地のヒナゲシ畑」モネ 1885年
  42.「ルーアン大聖堂 正面」モネ 1894年
  44.「睡蓮」モネ 1905年
  50.「卓上の果物と水差し」セザンヌ 1890-1894年頃
卓上の果物と水差し 

  51.「郵便配達人ジョセフ・ルーラン」ゴッホ1888年
  同じ構図で6点あり、1999年のバーンズコレクション展と
  2001年MoMAで鑑賞した記憶が・・・   
郵便配達人ジョセフ・ルーラン
  *ゴッホはルーラン家の人々を20点以上描いたそうで
    夫人を描かれたのは4点になるそうです。
  52.「子守唄、ゆりかごを揺らすオギュスティーヌ・ルーラン夫人」
ゴッホ 1889年

 
 ⑤アメリカ絵画 12点
  63.「赤い木、黄色い空」オキーフ 1952年  

 ⑥版画・写真 10点
  70.「機関車」エドワード・ホッパー 白と黒だけで

 ⑦現代美術 6点
  75・76.「ジャッキー」アンディ・ウォーホル1964年
  79.「If the Double Helix Wakes Up」
                  村上隆2002年
館内は暗く、室温が下げられており、寒いので
無料のブランケットを借りられることをお勧めします。

入場者数が少ないのは、ここに来れば見られるという作品が
ないことと、自由に企画運営できないことなど・・・etc
ボストン美術館の姉妹館という名前だけでは無理でしょう。

ホテルまでの帰り、寄り道を。
「栄」で降りてみたのですが、取り立てて珍しくもなく
名古屋の中心は名古屋駅に移ったのでしょうね。

夕食は、親せき8人で、ナゴヤ飯はめちゃめちゃうみゃー
幻の手羽先」を食わせるどえりゃー店「世界の山ちゃん」

宴会状態、明日もありますのに、男どもは・・・
部屋に戻り万歩計を見ると、18000歩よく歩きました。

桑山美術館は日本画展で残念

2018-05-02 12:55:38 | 美術館・博物館
朝からの空、厚い雲が10時過ぎからは雨がぽつりと落ち、庭で
咲きだしたオオムラサキツユクサも雨を知ってか知らずか。
*ムラサキツユクサと園芸種のオオムラサキツユクサの鑑別は
 オオムラサキツユクサの萼全体に毛が生えていること)
 
夕方からは強風を伴い本降りのメイストームと予報されており
ますが、孫が来る明日の昼までには回復してくださいね。

名古屋の美術館巡りの続きになります。
昭和美術館の北方向2Kmに『桑山美術館』があり、
茶道具及び近代日本画を中心に所蔵され、秋には茶道具中心の
企画展なのですが、今は春、残念ですが日本画展・・・
テーマは「ザ・対決!-比べて感じる日本画-」と、
庭園内には茶室、小間席の「青山」があり、訪れない訳には。
美術館は住宅街にあり、緑あふれるエントランスに誘われると
玄関脇に井戸が・・・
 

展示作品数は一階に16点
同じテーマで描かれた作品を「対決」または「三つ巴」
・鯉   福田平八郎と前田青邨(飛び出しそうな勢い)
・寿老人 富田渓仙「南極寿星図」と橋本関雪「寿老人」
南極寿星図 寿老人

     永楽妙全「仁清写寿老置物」と金重陶陽「備前置物」
        (展示ケース内)

・美人画 鏑木清方「秋の錦」と上村松園「春風」
・富士山 望月玉溪「芙蓉峯之図」
     横山大観「霊峰春色」、橋本関雪「東海神秀」
霊峰春色 東海神秀
     
・猿   橋本関雪「崖上双猿図」お朝見香城「三猿之図」
・牡丹  川端龍子「花王図」と平川敏夫「牡丹」
・花鳥  橋本関雪「萬年報喜」と林文塘「錦苑王鳥図」 

二階に11点でバラ、静物、牡丹など・・・
誰一人として来られません。ゆっくりと鑑賞できました。

さあ回遊式の庭園内の茶席「青山」へと。


腰掛待合


中門


にじり口の上に「青山」と


内部は開けますと、四畳半中板の上げ台目切で下座床で、
点前座には釣棚が・・・。
なお帰宅後、本館2階に八畳二間の広間「望浪閣」、
さらに別館2階には「立礼席」があることを知りました。

通りで、名古屋お茶会スタンプラリーにもお名前が・・・
5/3・5/4・5/5、各4回 600円(入館券別)電話で予約を


小一時間ほどで見終ると時間はお昼過ぎ、御食事処をお聞きす
ると、親切にもネットで探して下さり印刷までも
本当にお世話になりました。
お店は、イタリアンの「イル ミオ ポスト
パスタランチ(1900円)に白ワインを頂きました。
前菜、スープ、パン、スパゲティ、ドルチェ、珈琲と
 

パスタは駿河湾の桜エビがたっぷりと
  
食べログは3.21、コスパ的にも内容的にももっと上なのでは、
落ち着いた隠れ家的な良いお店、御馳走様でした。
次の美術館は今秋で閉館になる「名古屋ボストン美術館」へ。