三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

首を切られ 住むところを追い出されてたまるか

2008年12月09日 20時20分24秒 | くらし
経済が大変な不況のなか大企業による大量の首切り、とくに不正規雇用の労働者の首切りが大問題となっている。
首を切られ、住むところも追い出される。という命の問題である。
企業がコスト削減のために派遣労働者、請負労働者などの大量首切りを調整弁として使うことには怒りを覚える。
しかも、巨額の剰余金、内部留保を抱えながらの首切りである。

しかし、こうした雇用形態を可能にした労働者派遣事業法を強引に成立させた時点でこのようなことは予想されていた。
戦前の口入屋、人買い(その実態は「女工哀史」「製糸女工虐待史」などを読めばわかる)を認める法律を成立させたのだ。

労働者の権利を守ることは、日本国憲法、労働基準法などに明記されている。
それを捨て去ったのは歴代自民党政府である。
しかし、それを支えたのは国民だ。

労働者の無自覚、怠惰、利己主義、ことなかれ、阿諛迎合が今日の状況を招来した。
企業が人を雇わない、労働者の権利を守らないといっても何をいまさらという感じがしなくもない。
言い過ぎだろうが。
労働組合を馬鹿にしてきたのは誰か。ストライキを毛嫌いしてきたのは誰か。
もう一度労働者の砦を再構築しよう。
大事なのは団結すること。
日本の雇用労働者約5000万人の権利を守るということ、
ひいては農林漁業などに従事する人々にも連帯は広がる。

日本国憲法第18条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。
日本国憲法第27条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
日本国憲法第28条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
こうして法的には権利は保障されているが、その上に胡坐をかいてきたのが国民だ。
おのれの権利、生きるすべを保障する仕組みは常に検証し続けなければならない。
そういうところにコストをかけたくないのが日本の政府ではないか。

日本国憲法第25条を現実のものにしよう。

小林多喜二「蟹工船」を読むのが少し遅すぎたのではないか。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿