桜も散り、華やかさもなくなったかなと思いきや、次は菜の花が咲き誇っています。
ここは、足羽川という川の堤防沿いですが、本当に次から次へとイロイロ見せてくれるサイクリングコースです。
菜の花が両端に咲き、ここを走ることが出来るんだよね。
木々の芽や、いろんな植物の変化を楽しみながら走るのも至福の時です。
この日は、日中に出かけたのですが、とても暖かい日でした。
暖かいというよりも暑い。
あまりの暑さに、途中で冬のロングジャージは脱いでしまった。
もう、そろそろ半そでのジャージの季節なんですね。
やはり私は、冬より夏のサイクルのほうが好きだ。
何せロードバイクに乗るのに、冬の準備より夏の方が手軽だからね。
さてさて、またまたプロローグの続きをお読みください。
【プロローグ④】
さてこの前の話の続きですが、レントゲンの結果も出て、手術する事になりました。
手術する前に、麻酔をしないといけないんですが、これがなんと脇の下から2時間程かけてゆっくり麻酔する方法でした。
うまく麻酔が効けば腕が1本、全く感じなくなるほど効くそうですが、私の場合半分しか効きませんでした。
仕方がないので、局所麻酔にて行うことに… (これが結構、痛い!)
手術台に乗り、左腕を真横に差し出し所へ、先生がきた。
まず、何をするのかなと思いきや、折れた骨をもとの位置に戻すため、透視の装置か何かわからないが、透視しながら手首の所を 『グギッ』
麻酔がかかっている筈なのに、これがもの凄く痛い。
先生が 『はい、うまく戻りました。』 という。
私は、なんだコレで終わりかと思っていたら、これからが本番!
ガッカリ!
左真横をみれば、どのような手術が施されるのかわかるのだけど、先生が見ていない方がいいよと言うものだから、反対の方を向いた。
全く、まな板の鯉状態!
実際、何にも見えないと、音と想像の世界だ。
『ギュルルーッ』
何かドリルのような音がする。
『(ゲッ、骨に穴開けているのかな?)』
麻酔で痛みはないが、なんだか気持ち悪い。
『トン、カン、トン、カン』
なんだか、トンカチで釘でも打っているような感じ。
そういえば、手術前にチラッと見たとき、たしか金槌みたいなのと、ステンレスの長い釘みたいなのがあったことを思い出す。
しかし、これがすごく痛い。骨のずーっと奥まで、ツンザクような重い痛み。
あまりの痛さに、身体が動く。
それを看護師さん達が、私の身体を押さえる。
看護師さん 『もう少しだからね。 がんばって!』
本人 『ウウーッ』
先生 『ペンチとって』
何だかな~ 工作しているみたい。
どんな風に処置されたのかなと、見てみれば…
なんか釘と言ったらよいのか、ハリガネの太いやつと言ったらよいのかわからないが、手首の所に2本飛び出して刺さっているではないか…
こんな状態でしばらくすごさなくてはならないのか…
お風呂はどうする…
いろいろ不安がつもり始めた…
手術は終わり、ギブスを巻くことになる。
最近ギブスは昔みたいに、石膏で固めるようなことはしないみたい。
シーネとかいう、包帯状のものをお湯で濡らし、それをグルグル巻いていくのだが結構技術がいるのだ。
巻いてくれた先生いわく、ある程度スキマがないといけないようだ。
また、ブカブカでもだめらしい。
数十秒もしないうちに、どんどん固まってきて、カチカチになる。
完全に固まると、なんだかプラスチックのように固まっている。
でもって、軽い。 それと、通気性が良くうちわで仰ぐと風が入ってくるのがわかる。
これから、夏場に突入しようかという時期にこれはありがたい。
しかし、この日の晩は麻酔が切れてから、かなりうなされた。
翌日、手を見れば内出血のせいか、手指は紫色に…
なんだかゾンビの手のようだ…
ギブス生活も少々飽きがきたのと、しばらくロードバイクに乗れない状態が続き、ほんの少しストレスが…
夏場の暑い時期に突入したおかげで、お風呂は左腕を濡らさないようにして、シャワーのみ。
シャワーを浴びるのも、左腕が反固定状態なものですから使えず、片手で体を洗うことも結構しんどい。
右手一つでシャンプーや体を洗わないといけないので、時間も倍近くかかります。
そんな生活を過ごしているうちに、1ヶ月を過ぎギブスを外すことになりました。
先生の診察を受け、レントゲンを見るからには、骨はだいたいつながったとのこと。
ギブスを取って、リハビリをしましょう。ということになった。
『(ヤッター これで少し自由がきくぞ)』
ギブスを外すことで、楽になることばかり考えていましたが…
『あまいっ』
実は、骨折を経験したことのない私は、ギブスが取れれば通常の生活ができると思っていましたが、これからが大変です。
そうです、リハビリです。
ギブスをはずし、リハビリの先生の前で説明を受けることになりました。
なんと、手首が石のように固まっているようで、全然まがらない。
『(エーッ、こりゃヤバイ)』とあせってしまった。
こんな状態で固まってしまっては、何にも出来ないじゃないか!
と、ここからが真剣になりました。
ギブス状態の時は、不便ではあるものの、ノホホンと毎日を暮らしていました。
(骨がつながるまで何もできないのは、仕方がないことですけど…)
ギブスの上から叩いても痛くなかったものですから、危機感が全くなかったのですね。
ギブスを横から真っ二つに割り、外したとたん腕が痛い。
ギブスの役目がここまで大事なのかが、ここへ来てやっとわかった次第です。
しばらくは半分に割ったギブスを、副木状態で使うことになりそうです。
そうのこうのしている内に、手首に刺さっている釘を抜くことになりました。
先生が言われるには、抜くときはそんなに痛くないという話だ…
しかし、入れる時あんなに痛かったのに、抜くのはそんなに痛くないというのが信じられない。
まあ、先生を信じて抜くことに…
覚悟して左腕を出して先生にまかせた。
すーーっと抜けた。
傷口のところが少々痛いだけで、骨自体はそんなに痛くない。
傷口はというと、なんだか吸血鬼に噛まれたような傷跡で、ポッカリと二つあいている…
先生から、『その傷口は2~3日でふさがりますから、ふさがったらお風呂に入っても良いですよ。』とのこと。
1ヶ月以上もポッカリあいた傷口が、どうしてそんなに早くふさがるのかがわからない。
人間の体ってうまく出来ていますね。
抜いた後、看護師さんが処置をしてくれた。
看護師さん 『この釘、もって帰りますか?』
本人 『えっ、貰えるんですか?』
看護師さん 『皆さん記念に、持って帰るみたいです。』
本人 『それでは貰います。』
そんなわけで、写真に写っているものが、腕の中にささっていた混入物です。
8月も終わりに来て、子ども達と約束した夏休みのディズニーランドも、まだ副木をした状態で行かないといけない羽目に…
1枚目は私、本人です。
2枚目は私の愛娘です。暇な時に聞こうと思って、持っていったipodを取られてしまいました。最近、生意気です。
3枚目以降は、パレードの様子です。まだ、沢山ありますがほんの一部です。
とにかくリハビリは、結構必死にやりました。
リハの先生に教えて頂いたリハビリの方法を、時間さえあれば自宅でもがんばった。
数週間が過ぎ、自分でもかなり良くなってきた。
リハの先生にも、『すごく早くもとに戻ってきているね。』
『良く、ガンバッタね』と、お誉めの言葉!
ウレシイーッ
でも、まだ手首に違和感があります。
まだ先生の許可がでてはいなかったんだけど、ロードバイクにまたいでみた。
ソーッとハンドルをにぎる。
なんとなくまだ痛い。
久しぶりに乗る物だから緊張する。
ソロソロと走り出した。
振動でやはり手首が痛い。
まだ無理のようだ…
ここで焦って、また転けたら今までの努力が無駄になると思い、もう少しリハビリに専念することに…
つづく…