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千里の道も一歩から

MSF DAY 2008

2008年09月30日 | 医療情報

先月末に東京の渋谷で「MSF DAY 2008」という国境なき医師団のイベントが行われていました。
1日100円募金に参加している手前、ちょっと興味があったのですがすっかり失念していて気が付いたら9月下旬になっていました

国境なき医師団は、世界各地の紛争、飢餓、感染症の流行、自然災害などにより生命の危機に瀕している人びとに対して命を救うための緊急医療援助を行っています。
これは参加したくてもなかなかできる事ではないですよね
先日もエチオピアで、他の国際医療支援団体で活動中の日本人女性医師が誘拐といった恐ろしいニュースもありました。(早く無事に開放されること祈っております)


MSF DAYとは、会場でしか見ることができない国境なき医師団制作のドキュメンタリー映画の上映会、そして海外派遣スタッフによる講演会を通じ、人道援助とは何かを皆様と考える一日だそうです。

まだ10/4に名古屋、11/29に大阪とあるようです。
ちょっと距離的には厳しそうですが、もしご興味のある方は「MSF DAY 2008」のHPをご覧下さい。


インフルエンザワクチン情報(その4) 卵アレルギーとぜんそく

2008年09月27日 | インフルエンザワクチン

都内ではすでに小児のインフルエンザ感染症の発症報告が出てきています。

昨年はインフルエンザの出足は早かったものの、流行自体は早く終息した感じでしたが、今年はどうなるのでしょうか?

今回はアレルギー患児に対するインフルエンザワクチン接種の注意点についてです。

【卵アレルギーのある患児へのインフルエンザワクチン接種】
 
インフルエンザワクチンは発育鶏卵でワクチンウイルスを増殖させるため、鶏卵成分が数ng/ml程度と極めて微量ですが混入する可能性が考えられています。
この程度の微量で全身性のアレルギー反応を起こす可能性は少ないと考えれます。

→しかし以下の2点については注意を要します

① 鶏卵の摂取で過去にひどい全身性のアレルギー症状を起こした事のある児
② アレルギー検査(IgE-RAST)で卵白がクラス5以上の場合

このような場合は慎重に対応しないければいけないため、あらかじめワクチンの皮膚テストなどの反応を参考にして接種できるかを判断する必要があります。
それ以外のケースでは、普通に接種して15~20分後に蕁麻疹やぜーぜーなどがないかチェックして帰宅となります。

【気管支喘息児へのインフルエンザワクチン接種】
 
インフルエンザワクチン接種によって気道が過敏になり発作を起こすことはないと考えられています。逆にインフルエンザに罹ってしまうと気道が過敏になり発作を起こしやすくなるので、喘息のある方は積極的にワクチンを接種して予防した方が良いでしょう
ただし、喘息発作中や直後など不安定な時期は極力接種は避けましょう!


水槽の中の妹たち

2008年09月24日 | クリニック情報

だいぶ秋らしい空気が感じられる季節になってきました。

水曜日はいつも定休日ですが、昨日が祝日だったため、本日は小児科だけ午前中のみの臨時外来を行っております。

クリニックの水槽内にポニョを泳がそうとマスコット人形のようなものを購入しましたが、いざ手元に届いてみるとなんと「このポニョは一緒にお風呂には入れません!」としっかり注意書きがしてありました
塗装が剥げて有毒なものが溶け出すらしいです(made in ?)

仕方なく妹たち(マグネットでできたもの?)だけを水槽内に入れてみました。

         

魚たちも突然の訪問者にはびっくりでしょうが、しばらくはこのまま様子をみてみたいと思います。

 



インフルエンザワクチン情報(その3) 1歳未満の接種は?

2008年09月19日 | インフルエンザワクチン

最近、新型インフルエンザ(鳥インフルエンザの性質が変化して人から人へ感染する新種)の脅威が話題になってきています。
鳥インフルエンザと言えば、東南アジアを中心に世界中で多くの死者が出た怖~い感染症です。

現行ワクチンでは予防効果もなく、こんな恐ろしいインフルエンザは流行してほしくないですよね

インフルエンザワクチン接種は、6ヶ月~12歳までは1~4週間の間隔をあけて2回接種となっています。(できれば4週間隔がより効果的ですが、2~3週間隔でも十分OKです)

毎年質問される事の一つに、「1歳未満の赤ちゃんはインフルエンザワクチンを接種した方が良いですか?」と言うものです。

これは一筋縄では答えられない悩ましく難しい質問ですね
これまでの報告や経験から、自分なりに以下のように考えておりますので参考にしてみて下さい。

 1歳未満の乳児への接種は有効率が不明であり積極的には勧めません。

 保育園などの集団生活で感染する機会の多い乳児、喘息などの呼吸器疾患、心臓疾患などを有する乳児は、できる限り接種することをお勧めます。(強制では全くありません)

 1歳未満の本人が接種しない場合には、同居しているすべての家族(両親、兄弟、姉妹、祖父母など)が接種することでインフルエンザを持ち込まないようにして下さい。

参考までに
その①;H16年10月に日本小児科学会が、「1~6歳未満に対するインフルエンザワクチン接種については、発熱を指標とした有効率は20~30%で、脳症を阻止する程の有効性は低いものの、インフルエンザに罹る機会を減らすことが脳症の合併リスクを減らす可能性はある」、また「1歳未満についてはデータが十分でなく有効性は明らかでない」との見解を出しています。

その②;欧米では、乳幼児においても高齢者と同様にインフルエンザの重症化が高いと報告されており、米国などでは6ヶ月~59ヶ月(5歳未満)の乳幼児にインフルエンザワクチン接種する事を勧めています。

今後いろいろと研究もされ有効率もはっきりしてくると思いますが、現在のところは情報も限られており、上記のようにお答えしています

「インフルエンザが流行する来年1月や2月にはお誕生日が来るんですが」と言う場合は...
基本的には接種する時が1歳未満という話ですが、不明な点は外来でご相談下さい。

 

 


スタッフ~

2008年09月17日 | クリニック情報

ここ2週間くらいで、のどの痛み、鼻水などの風邪や喘息のゼーゼーに加え、長引く下痢を主症状とした胃腸炎が増え始めており流行の兆しが見られます。
特に1歳前後の小さなお子さんに認められており注意が必要です

 
 左は先日、クリニックの一スタッフが参加したパーカッションのライブの模様です。

いつもの仕事の時とは違い、ラテンのリズムにのってリラックスして楽しんでいる姿を見て、こちらまで楽しくさせてもらいました。

 肖像権の問題?もあり、画像は小さくさせてもらいました

 一人ひとりがいろんな趣味をもっていて、話を聞くだけでも「自分の世界は狭いなぁ」と思い知らされます。