4月に入って沖縄で始まった麻疹(はしか)の流行ですが、4月23日までの患者数は計71人となっています
沖縄へ旅行するので麻疹ワクチンの接種をした方が良いのか、1歳未満の赤ちゃんは早めに接種すべきか、など電話での問い合わせや外来で質問を受けることが多くなっています。
国立感染症研究所では、ゴールデンウィークに麻疹患者が報告されている国や地域に旅行する予定がある人に、ワクチンを接種したかどうかを確認するよう呼びかけています。
現在、麻疹単独ワクチンの入手は困難なためMRワクチン(麻疹・風疹混合)ワクチンのみとなりますが、当クリニックでは以下のように対応しております。
1歳未満の乳児への対応
生後6か月まではお母さんからもらった移行抗体があり守られていますが、それ以降は徐々に麻疹抗体価(免疫)は低下していきます。
当クリニックでは、6か月以降の乳児で「家族の強い希望」があり「同意」のもと、自費でのMRワクチン接種は可能です。
ただし、0歳での接種は1歳以上での接種に比べて母体由来の抗体の残存などから免疫の獲得が十分ではないことがあるため、1歳のお誕生日が来たら定期接種としてのMRワクチンは必ず接種して下さい。(通常のMRワクチン定期接種は第Ⅰ期(1歳)と第Ⅱ期(小学校入学前)の2回接種です)
成人への対応
麻疹ワクチンの定期接種が始まった1977年から1990年生まれまでの定期接種は1回のみなので、この世代の麻疹(はしか)の免疫は次第に落ちて来ています。
過去に麻疹に罹患したことが確実であったり、2回以上麻疹ワクチンを接種した方以外は、流行地域へ行く予定があれば接種が望ましいと思われます。
乳児と同様「本人同意」のもと、自費でのMRワクチン接種は可能です。
ただし抗体獲得までには約2週間を要しますので直前の接種では効果不十分なことをご了承ください。
今のところMRワクチンの流通は順調ですので、予約なしで直接来院されてもワクチン接種は可能です。
今後ワクチンの入手が困難になる可能性もありますので、ご不明な点は受付窓口までお問い合わせください