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千里の道も一歩から

今年のフルミスト(2017-2018)は...

2017年06月27日 | インフルエンザワクチン

今シーズン(2017-2018)の経鼻インフルエンザ生ワクチン「フルミスト」の接種は、当院では行わない方針です。

昨シーズンから米国疾病予防管理センター(CDC)が、フルミストは皮下注射のワクチンより効果劣るためインフルエンザの予防接種として推奨しない、と発表していました。

しかし、カナダ、イギリス、フィンランドなど同じフルミストを使用している国では有効性がある、というデータがあったことから、昨年度はフルミストを例年通りに輸入して接種を行いました。

今のところ米国CDCでは昨年同様「2017-2018シーズンもフルミストは効果が劣ることから使用を推奨しない」と今年も発表されています。

アメリカのデータがすべてではありませんがこの発表の影響は大きかったようで、昨シーズンは輸入したワクチンの半分も予約が入らず、半分以上のワクチンを破棄するという事態になりました

また例年、輸入ワクチンであるため入荷時期が10月下旬~11月下旬と不確定であることも影響しています。

フルミストの最大のメリットは「痛くない」こと

そのため注射嫌いのお子さん達のためにと、毎年遠方から当クリニックまでフルミスト接種のためだけに来院される方が多くいらっしゃいます。

今年は皮下注射ワクチンだけのインフルエンザ予防接種となる予定で本当に心苦しいですが、フルミストの有効性がハッキリとしない現状で継続することはやはり無責任であると判断しました。

「しっかりとしたエビデンスに基づいた医療を提供する」をモットーにしておりますので、これから新たなデータが出てくるのかを見守りたいと思います。

あとは国内生産の経鼻インフルエンザワクチンが早く使用可能となり予防接種の選択肢が増えることを願っています


レミゼ2017

2017年06月22日 | 日記

今年もレミゼの公演チケットが何とか先行販売の抽選でゲットできたので観に行くことが出来ました

当日は「レ・ミゼラブル」30周年スペシャルウィークだったため、終演後に特別カーテンコールがありました。

特別カーテンコールは、1987年の初演メンバーをはじめとした歴代キャストが日替わりで出演し、現役キャストと「レ・ミゼラブル」OB・OGが歌唱披露やトーク等などでおよそ60分間行われました。(この日は高橋由美子、川崎麻世、鳳蘭など多数出演)

4時間以上の長時間の観劇となりましたが、最後はステージの後ろの大スクリーンに映る字幕を観ながら観客も一緒にカラオケ状態で熱唱し、時間も忘れてまだまだ観ていられるショーで得した気分になれました



やっぱりレミゼは何度見ても感動、そして最後は涙ありのホントに良くできたストーリーですね

帰宅後も録画してあったレミゼ映画版を観て感動しっ放しの至福の一日でした


手洗いでしっかり予防!

2017年06月18日 | 医療情報

昨日の休日当番医では、嘔吐、下痢を伴う夏場のウイルス性胃腸炎と思われるお子さん達の受診が目立った印象でした。

また夏カゼの代表疾患である手足口病も徐々に増えてきているので、これらの予防にはしっかりと手洗いが必要です

手洗いの際、「水の温度で殺菌効果に差があるか」、という米国での研究報告がありました

「食品を扱う施設での手洗いは38℃の水を使うよう推奨する」との米国食品医薬品局(FDA)のガイドラインがあり、それが本当にエビデンスに基づいたものか、というのがこの研究の発想になっているようです。

方法は、ボランティア20人の手を高濃度の無害な細菌で汚染させた後、石鹸を使用して15℃、25℃、38℃の流水で手洗いしてもらうというもの

結果は、水温による殺菌効果には差がなく、十分な時間(10秒以上)をかけて石鹸で手洗いすることの方が著明に細菌を除去できた、と報告されています。

ちなみに石鹸の使用量は結果に影響しなかったようです。

細菌を殺すためにヤケドしそうな熱いお湯を使う必要はなく、水温よりも十分な時間をかけて手洗いする方が重要だとのこと

節水をと思ってチョロチョロと手を流水で濡らす程度の手洗いではダメということ

もちろんウイルス感染予防も同様なので、石鹸で泡立てて洗った手は10秒以上かけて流水(冷水でOK)でしっかりと洗い流しましょう


50歳以上は水痘ワクチン接種で帯状疱疹を予防

2017年06月15日 | ワクチン全般

2016年春から水痘ワクチンの効能・効果が「水痘及び50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防」となり、帯状疱疹の発症予防へと適応が追加されました。

帯状疱疹は、小児期の水痘(みずぼうそう)感染により脊髄後根神経節に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルス(Varisella-Zoster Virus; VZV)が、免疫の低下を誘因として再活性化することで引き起こされる皮膚疾患です。

帯状疱疹は、皮膚症状消失後もおよそ2割の人に神経痛が持続することのある高齢者に発症しやすい疾患です。

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最近の研究で、帯状疱疹の発症にはVZV特異的細胞性免疫が加齢に伴い低下することが影響している、と分かってきています。

そこで、50歳以上の人に水痘ワクチンを接種しVZV特異的細胞性免疫を高めることで帯状疱疹の予防が期待されています。

2014年10月から1歳~2歳児を対象に水痘ワクチンの定期接種が開始され、水痘に感染する子供たちが減少してきています。

そのため大人が水痘に罹った子供たちと接触する機会が減り、VZV特異的細胞性免疫の「ブースター効果;刺激を受けて免疫が活性化する効果」が得られにくい状況となってきています。

帯状疱疹の発症予防のために50歳過ぎたら水痘ワクチン接種という新しいスタイルが確立しつつあります。

成人の水痘ワクチン接種は自費になりますので詳しくはクリニックにてお問い合わせ下さい。


休日当番医

2017年06月15日 | クリニック情報

 休日当番医のお知らせ 

6月18日(日)

診療時間;午前9時~午後5時

内科、小児科ともに江戸川区の休日当番医となっております。

当日は小児科順番予約システムでの順番取りは使用できませんのでご了承ください。