nakacli.blog

千里の道も一歩から

インフルエンザワクチン情報(その4) 卵アレルギーとぜんそく

2008年09月27日 | インフルエンザワクチン

都内ではすでに小児のインフルエンザ感染症の発症報告が出てきています。

昨年はインフルエンザの出足は早かったものの、流行自体は早く終息した感じでしたが、今年はどうなるのでしょうか?

今回はアレルギー患児に対するインフルエンザワクチン接種の注意点についてです。

【卵アレルギーのある患児へのインフルエンザワクチン接種】
 
インフルエンザワクチンは発育鶏卵でワクチンウイルスを増殖させるため、鶏卵成分が数ng/ml程度と極めて微量ですが混入する可能性が考えられています。
この程度の微量で全身性のアレルギー反応を起こす可能性は少ないと考えれます。

→しかし以下の2点については注意を要します

① 鶏卵の摂取で過去にひどい全身性のアレルギー症状を起こした事のある児
② アレルギー検査(IgE-RAST)で卵白がクラス5以上の場合

このような場合は慎重に対応しないければいけないため、あらかじめワクチンの皮膚テストなどの反応を参考にして接種できるかを判断する必要があります。
それ以外のケースでは、普通に接種して15~20分後に蕁麻疹やぜーぜーなどがないかチェックして帰宅となります。

【気管支喘息児へのインフルエンザワクチン接種】
 
インフルエンザワクチン接種によって気道が過敏になり発作を起こすことはないと考えられています。逆にインフルエンザに罹ってしまうと気道が過敏になり発作を起こしやすくなるので、喘息のある方は積極的にワクチンを接種して予防した方が良いでしょう
ただし、喘息発作中や直後など不安定な時期は極力接種は避けましょう!