nakacli.blog

千里の道も一歩から

インフルエンザは終息ぎみもB型がまだこれから...

2017年02月27日 | 医療情報

3月に入りインフルエンザの流行はだいぶ落ち着いてきていますが、流行株が徐々にB型にシフトしてきている感じです。

インフルエンザの合併症には、主に小児で生死にかかわる重症な脳症があります。

国立感染症研究所による感染症発生動向調査をもとに集計された今シーズンのインフルエンザ脳症は、2017年第5週(1月)までの累計が58例で死亡例も6例とのこと(日経メディカルより)

インフルエンザ脳症の年齢分布では10歳未満が33例(57%)と最も多く、10歳代:11例(19%)、50歳代:4例、70歳代:3例、60歳代・80歳代:2例ずつ、30歳代・40歳代・90歳代:1例ずつと、各年齢層で認められていますが低年齢層で目立っています

  

厚労省による昨シーズン(2015/2016)のインフルエンザ脳症の累計報告は223例、うち死亡12~14例?と、昨シーズンは一昨年よりも約2倍のインフルエンザ脳症の報告があったシーズンです。

昨シーズンは10歳未満が70.0%とかなり目立っており、特に5歳未満は39.9%と過去3シーズンで最多だったと報告されています。(ちなみに昨年のインフルエンザ脳症の原因はA型が63.7%)

今シーズンは現時点では昨シーズンよりインフルエンザ脳症の累積報告は少なくなっていますが、死亡割合が10.3%と昨年の6.3%より高いのが気になります。

やはり季節の流行り風邪と言えども、現在においてもインフルエンザは侮れません

以前からインフルエンザの予防接種は、罹らないためというよりも脳症や肺炎など重症化を予防するために接種しましょう、と説明しています。

しかし、インフルエンザの予防接種がどの程度脳症などの重症化を防げるのか、最新の知見を知りたいと思っていますが残念ながらなかなか新しい情報が見当たりません

今年のインフルエンザシーズンは終盤ですがB型でも脳症が起こり得ますので、インフルエンザに罹ってしまった人は他へ感染を広めないようしっかりと決められた日数を休みましょう!


日本脳炎ワクチン不足してます!

2017年02月27日 | ワクチン全般

昨年から不足している日本脳炎ワクチンですが、ワクチンの供給不足の状態がいまだ続いています

千葉県で小児の日本脳炎発症報告があったことで通常3歳からの定期接種を生後6か月から開始と、早めに始めている自治体が増えたり、日本脳炎ワクチン製造メーカー3社のうちの一つである化血研で起こった不正問題や製造工場のある熊本での地震など様々な影響で全国的に不足しています。

そのため当クリニックでは当面の間、まだ一度も日本脳炎のワクチン接種したことのない第Ⅰ期初回1回目と2回目のお子さんを優先的に接種することにしております。

初回1回目と2回目が接種してあればとりあえずは抗体は獲得されていると思われますので、第Ⅰ期追加や第Ⅱ期の方はワクチン供給が安定するまでもうしばらくお待ちいただくようご理解の程お願い致します。

昨日は毎回なかなか抽選に当選しない東京マラソンがあり、見学がてら沿道から応援

知り合いを探しながら3万人以上のランナーを見ていましたが次から次と押し寄せる人の波で徐々に人酔いしてきました

こんな恰好で走れるの?と思うような衣装や着ぐるみを纏っている人、走りながら携帯で話をしている人、ライブビデオのように中継しながら走っている人、気合を入れているのか何か叫びながら走っている人などなど、世の中いろんな人がいるものだと通過していくランナー達を1時間以上かけて見送りました。

来年は見送られる側になれるかなぁ


医師の喫煙率

2017年02月24日 | 日記

日本医師会が、会員を対象に2016年1月~7月まで医師の喫煙意識調査を実施した結果の発表がありました。

医師会員の喫煙率は男性が10.9%、女性が2.4%とのこと

JTによる2016年の全国たばこ喫煙調査によれば、習慣的に喫煙している国民は男性29.7%、女性9.7%とされていますので、それに比較すると低めです。

 日医会員   <男性>  <女性>

  2000年     27.1%       6.8%

  2004年       21.5%       5.4%

  2008年              15.0%        4.6%

  2012年              12.5%        2.9%

  2016年       10.9%        2.4%

調査開始時の2000年から比較すると着実に喫煙率は減少しているようです。

男女ともに「医師は喫煙すべきでない」と考える人が増えているようですが、患者さんへ「喫煙は体に良くない」と禁煙指導をする立場の医療従事者としてはまだまだ高めの喫煙率ではないでしょうか

欧米では「喫煙する医師は信頼されない」という風潮もあり、欧米先進国医師の喫煙率は5%~10%以下と日本同様年々低くなっているようです。

ちなみに医療従事者の中では、看護師>歯科医師>医師、薬剤師の順で喫煙率が高く、以前の調査では看護師は国民平均の2倍とも

確かにひと昔の看護師さんはぷかぷかと煙を吐く姿をよく目にしていましたが、今では時代の流れと共に禁煙の意識が高まりほとんど見かけなくなりました。

2019年ラグビーW杯、2020年東京五輪も控えており、世界のマナーとしてタバコの副流煙や分煙対策を都や国にしっかりとやってもらいたいものです


もうすぐ春、そしてスギ花粉症の季節・・・

2017年02月16日 | 日記

東京は19℃と4月中旬並みの気温で春一番の突風も

爆発的なインフルエンザの流行はクリニック周辺では収まりつつあるようですが、インフルエンザB型が少しずつ増えてきています。

例年だと、5月のGW前までインフルエンザB型がダラダラと続く可能性があり、まだしばらくは要注意です

2月に入ってから嘔吐、下痢などの症状の胃腸炎も再び流行中

小学校のウィンター前健診や保育園の新入園児健診など、新年度前の健診が続きました。

小学校に中庭には梅の花が咲き、愛犬との散歩コースでは春の野草「オオイヌノフグリ」も咲き始めていました

春の足音が段々と近づいてきていることを花々で感じさせられます。

ということは、スギ花粉の飛散もこれから本番ということになります

今年は花粉の飛散時期が例年より早いため、「鼻がムズムズする」、「目がかゆい、しょぼしょぼする」などの初期症状が出たら早めに薬を始めましょう


小学校の廊下の掲示板で、日本体育協会のポスターの中に「ラグビー:福岡堅樹選手」を見つけました

これも地味ながら2019年ラグビーW杯日本開催に向けたラグビー普及活動なのでしょうね


オレンジカード?

2017年02月10日 | ラグビー

サッカーオレンジカード

何のことかと思ったら、ラグビーですでに導入済みの一時退場(シンビン:10分間の退場)を示すカードのようです。

競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)が、ロンドンで3月3日に開かれる年次総会で一時退場(シンビン)の導入を話し合うことになった、と発表

イエローカード(警告)とレッドカード(退場)との中間的なカードで、悪質なプレーに適応することで競技時間停止の短縮が図られるとされるものです。

ラグビーでもイエローカードとレッドカードの間に、ゼブラカード(注意)という白黒の縞々カードが平成17年シーズンに国内のローカルルールとして試験的に導入されたことがありました。

しかし、わざわざゼブラカードを出さなくても口頭による注意で十分だったのか、このローカルルールはすぐになくなった記憶があります

現代ラグビーでは世界的にもプレーヤーの安全性を優先するため、危険なプレーに対するイエローカードが出る回数は圧倒的に以前より増えています。

ある県のジュニアレベルの試合で、レフリーからイエローカードを受けたプレーヤーがその後ラグビーを辞めてしまった事例が報告されました。

詳細は明らかではありませんが、その学生は警告に相当ショックを受けたためかもしれません。

中学生レベルではまだまだラグビーに対する理解度も低く、スキルや体力も個人差が大きいことから、協会からも担当レフリーは「指導者の役割も担っていることを認識して.....慎重に...」と通達がありました。

ラグビー人気を支える小中学生のラグビー人口の増加もあり、レフリーが担う役割はこれから益々大きくなっていきそうです