ほとんどの幼稚園、学校が夏休みに入り、旅行や帰省される方なども多いためかクリニックも少し落ちついてきています。
小児では、夏かぜの代表的なヘルパンギーナ、手足口病に罹るお子さんがかなり増えてきています
どちらもエンテロウィルスなどのウイルスが原因で、感染してから数日後に突然の高熱、のどの痛み、発疹などが出現します。
共通しているのは、口蓋垂(のどちんこ)の周辺に赤い発赤や水泡ができること。
痛くて飲み込みが悪かったり、よだれが多くなります。
手足口病の場合は、水泡性の発疹が、手足の末端、膝やおしりの割れ目周辺などに認められます。
特別な治療法はないため、安静にして、のど越しのよいものを摂取しながら回復を待ちましょう!
いつも問題になるのは、「どの状態で集団生活に戻ってよいのか」、ということ
これらの病気は、学校において予防すべき伝染病の中には明確に規定されておらず、「学校長の判断によって出席停止扱いするもの」ではありません。
園児や学童の場合は、主な症状(発熱、咽頭通など)から回復した後も、ウイルスは長期にわたって便から排泄されることがあるので、急性期のみの登校登園停止による学校・幼稚園・保育園などでの厳密な流行阻止効果は期待ができないと言われています。
本症の大部分は軽症疾患であるため、登校登園については、流行阻止の目的というよりも、「患者本人の状態によって判断すべきである」とされています。
本人が熱も下がって元気に食事も摂れていれば、保育園などの集団生活に戻れる、ということです