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千里の道も一歩から

プロバイオティクス

2008年07月09日 | 医療情報

今年は2月頃に例年通り冬の胃腸炎が流行しましたが、5月過ぎから再び胃腸炎が散見されております。

最近ではS県やT県で学級閉鎖や臨時休校になるような集団の感染性胃腸炎も報告されています。夏かぜのウイルスと思っていましたが、5月にN県でノロウイルスの集団感染が確認されたとの事。

ノロウイルスやロタウイルスは、冬の嘔吐・下痢症の代表的ウイルスでしたが、最近では1年通して流行を見せているようで、ここにも異常気象の影響が及んでいるのでしょうか?

下痢のと時には、りんごのすりおろしやバナナ、柔らかなうどん、おかゆなどの消化の良い食事が基本で、牛乳、乳製品は一般的に控えるようにと説明しています。しかし、プロバイオティクスヨーグルトなどのプロバイオティクスは、小児の急性下痢症、特にロタウイルス感染の時には有効であるという根拠のある論文発表があり、食欲のないときには「ちょっと高いけどプロバイオティクスヨーグルトを試してみたら」と勧めています。

1989年にフラーという学者により、「プロバイオティクスとは、腸内細菌のバランスを改善することにより、宿主(人間)に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されました。例えば、乳酸菌やビフィズス菌などがそれにあたります。

アレルギーの予防などにも研究が及んでいますが、まだはっきりした根拠は得られていないようです。

将来的には、これらがいろいろな病気の予防や治療に使えるような根拠のあるデータが出てきてほしいものです。